2021年11月 3日 07:00

大阪・箕面市のワクチン予約システムはなぜスピード導入できたのか|AppExchange Summit

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みなさん、こんにちは。PHONE APPLIの波方です。

最近、ジブリ映画の解説動画を見るのにハマっています!

「風の谷のナウシカ」に出てくる王蟲の動きは、セルを切り貼りしてゴムで引っ張って動かして撮影したのだとか、「崖の上のポニョ」のポニョ母・グランマンマーレの正体がチョウチンアンコウだとか、「かぐや姫」では5人の貴公子たちが魔法にかかるシーンがちゃんと描かれているとか、「もののけ姫」のタイトルは実は元々「アシタカ聶記(せっき)」であり、「もののけ姫」は監督が大反対しただとか・・・

思わずいくつかのDVDをAmazonで購入して見返してしまいました(笑)

これまで見ていた単純なエンターテイメントとしての楽しさだけでなく、様々な設定や製作者の考え、工夫や技術が分かるとまた一味違った面白さがあって、とても楽しかったです!

何事も、製作物の裏にある意図や工夫が分かるとより一層魅力を感じますね。

 

ということで今回は、今年大きな話題となった新型コロナワクチンについて、弊社のPHONE APPLI LINERをベースとする予約システムを導入された箕面市の方に、導入のきっかけや受付開始に至るまでの苦労、その思わぬ導入効果を語っていただいた動画をご紹介します。

 

この動画は、2021年8月27日に開催されたSalesforce社主催のオンラインイベント「AppExchange Summit 2021」にて配信されたものです。AppExchangeアプリに特化した、Salesforceでも最大級のこのイベントでは、元セブン&アイ・ホールディングス取締役執行役員CIO、デジタルシフトウェーブ 代表取締役社長 鈴木康弘氏による基調講演「DXのその先へ!成功例からの学びと、さらなる変革に必要なこととは?」や、ベルフェイス株式会社様をはじめとしたAppExchangeアプリの活用事例講演「事業を急成長させた営業責任者が語るSalesforce」のほか、パートナー企業による30以上のセッションが開催され、好評を博しました。

基調講演や弊社のセッションを含めたいくつかのセッションは2022年2月28日まで公開されているとのことですので、お時間のある方はぜひこちらのページにて本編をご覧ください!

忙しい!動画を見ている時間がない!という方は、内容をまとめたこのブログをぜひお読みくださいね。

 

PAセッション「スムーズにスピード導入を果たした箕面市の新型コロナワクチン予約システム」

2021年夏、諸外国に続き、日本でも各自治体で新型コロナワクチンの接種が開始されました。大阪府箕面市もワクチン接種を開始した自治体の一つですが、その際、新型コロナワクチン予約システムとして導入したのは、PHONE APPLI が提供した、SalesforceとPHONE APPLI LINERを連携させたソリューションでした。

Web・電話・LINE、3つの問い合わせ方法が可能であるという条件を満たしつつ、タイトなスケジュールの中でスムーズかつスピーディにシステム導入ができた裏側を、箕面市地域保健室において、今回のプロジェクトの中心を担われた那谷進氏とPHONE APPLIの早井博一がお話しします。

那谷 進 氏

箕面市
健康福祉部地域保健室
参事

那谷 進

早井 博一 氏

株式会社PHONE APPLI
執行役員 セールスフォース
E事業部 事業部長

早井 博一

 

システム導入の概略と仕様

大阪府箕面市は、大阪の北西部に位置し、人口約13万人、「子供の増加率、大阪No1!子育て世帯が選ぶ上質のまち・みのお」をキャッチフレーズに、自然の保全と街の発展の両立を目指して努力している自治体です。那谷氏が所属する地域保健室は、検診や予防接種、母子保健などの公衆衛生全般に関する業務、新型コロナワクチンに関する業務全般を担っています。

今回の新型コロナワクチン接種については、各自治体がワクチン予約システムを独自で導入する必要があり、市長からは「電話・WEB・LINEの全てで予約ができること」が直々のオーダーとして挙げられていました。しかも、システム導入に使える期間はわずか1ヶ月!

新型コロナワクチン予約システム導入という前例のない試みである上、非常にタイトなスケジュールでのプロジェクトとなりました。

さらに具体的な検討が深まるにつれ、「初回申し込みで2回分の接種予約ができること」「予約確定時に予約番号を発行できること」といった必須条件の追加が必要になったり、政府から提示された要件も頻繁に変更されるといった厳しい状況でしたが、那谷氏曰く「PHONE APPLIから柔軟な対応や回答をしてもらえたため、心強かった」とのこと。PHONE APPLIの早井も「政府からの要望で毎週様々な条件が変わっていき、当初予定していたものからもかなりの変更を余儀なくされたが、これはやらないといけない!と柔軟に対応させていただいた」ということでした。

お二人が口を揃えて「毎週様々な条件が変わっていった」と語られる姿に、あの未曾有の混乱の中、システム導入を進めるために非常に苦労された裏方の皆さんの様子を垣間見たような気がします。

 

今回の新型コロナワクチン予約システムは、PHONE APPLIが既に提供しているSalesforceとLINE、SalesforceとSMSを連携させたコミュニケーションツール「PHONE APPLI LINER」をベースに構築したものです。

チャットのようなやりとりが可能な対話型、必要な情報を打ち込むだけで予約が可能なフォーム型、どちらでも対応できるように構築したとのことでしたが、この短時間でそこまでの開発が可能になったのは、Salesforceプラットフォームならではの開発コスト・時間の短縮というメリットがあったからこそ。「パッケージ商品のようなサービスではないため、様々なご要望や項目追加にも柔軟かつスピーディに対応できた」と早井は語ります。

出来上がった新型コロナワクチン予約システムは、Salesforceのプラットフォームをベースに、予約登録ページ、予約管理ページ、マイページ等の機能を持たせたものでした。電話受付の予約の場合は、オペレータが予約管理ページにて変更・登録を行います。Salesforceの連携機能の強みをいかし、LINEやWEBで予約を行うと、予約した手段に応じて予約情報が入った確認メッセージ(メールやLINEのメッセージ)を送ることができる仕様になっています。

確かに自分の予約を確認したり、窓口への問い合わせをしたりする際に予約番号があると分かりやすいものですが、スピーディな導入にも関わらず、そういったところまでよく目配りされていて、地方自治体が導入するのに適した、ユーザに優しいシステムだと感じました。

 

導入の効果

13万人の人口を抱える大阪府箕面市は、まずは高齢者から年齢層を指定してワクチン受付を開始しました。動画の収録があった2021年晩夏時点で、60歳以上の新型コロナワクチン予約受付は30,392回(キャンセル含む)、約4万人が予約を登録し、接種対象者のカバー率は76%となりました。

まだ50歳以下のワクチン接種はこれからという状況ですが、那谷氏からは「WEB・電話・LINEの3手段全てで予約できる新型コロナワクチン予約システムを導入できたことは非常にありがたい。要望や項目追加などにも迅速に対応してもらったことによりスムーズに運用できた」とのことでした。

さらに、今回の新型コロナワクチン予約システム導入の副次的な効果として挙げられていたのが、市の公式LINEの友達登録数です。それまでは6000件だったLINEの友達登録数が、予約システム導入からわずか2ヶ月で16000件以上に!

ほんの短期間に、倍増どころか3倍近くまで増えたというこの数字に、私も非常に驚きました!

 

この思わぬ導入効果に、大阪府箕面市としては、市民との新しい接点として公式LINEを利用し、これまでの防災情報発信だけでなく、市の活動のプロモーション手段としても活用したいと考えているそうです。「ワクチン予約システムのみならず、今後にも生きていくものになったのではないか」システムのベースとなったPHONE APPLI LINERの強みが生かされるこういった機会をいただけたことは、PHONE APPLIとしても嬉しいと、早井の笑顔も見られました。

昨今、公式LINEを使ったプロモーションを進めている地方自治体や企業も増えていますが、確かに、こうした形で友達登録数が増えると、情報発信力も高まって、さらなる施策を実行することができるようになりますね!

PHONE APPLI LINERとは

最後に、早井からPHONE APPLI LINERについての簡単な紹介がされました。PHONE APPLI LINERは、SalesforceとLINE、SalesforceとSMSを繋いでOne to Oneコミュニケーションを実現し、顧客が欲しい情報を欲しいタイミングで届けることで顧客とのエンゲージメントを高めるマルチSNSアダプターです。

主な機能として、

セグメント・スケジュール配信機能:SFのリストビュー機能を使って条件を指定して、スケジュールや曜日を指定してメッセージを配信する機能

1:1チャット配信:チャット専用画面やSFレポート画面にコンポーネントを埋め込んで使用できるチャット機能

ビデオ通話連携オプション:LINEのトーク中にビデオ通話を開始できる機能。画面共有、ホワイトボードの使用も可能

Pardotとの組み合わせ:メール配信ツールPardotのエンゲージメントスタジオやオートメーションルール、Salesforceのプロセスビルダーといった機能を使って、一定の条件に応じてメッセージを送信できる

といった機能をサービスの画面と共にご覧いただきました。

お客様からのお話を聞くと、スケジュール配信機能やPardotとの組み合わせは、マーケティングや広報といった方面での活用でご興味をお持ちいただいたり、ビデオ通話オプションは、商談やカスタマーサービスに役立つ機能としてご注目いただくことが多いようです。

 

また最後は導入事例として、

萩市の萩総合アプリ(はぎなび):道路や公共施設の破損状況などを住民の方からLINEで通報してもらい、Salesforce上で管理し、住民にフィードバックしたり、観光情報・防災情報などを配信したり、新型コロナワクチン予約受付にも対応するアプリケーション

のお話もさせていただきました。(こちらについては、導入事例のページにも詳しく載っていますので、そちらもぜひご覧くださいね!)

 

「様々な企業様で顧客とのやり取りの生産性向上、顧客単価向上、顧客満足度向上にお役立ていただいています」という早井の言葉でセッションは終了となりましたが、お陰様でPHONE APPLI LINERは、BtoC、個人のお客様相手の企業様を中心に、様々な業界・業種でご活用いただいてきています。

PHONE APPLI LINERについてさらに詳しく知りたい方、デモのご希望や製品に関するご質問などをお持ちの方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

今回のAppExchangeレポートはこれにて終了となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました^^

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この記事の筆者

波方 和

日本舞踊家・藤間翔央として活動しつつ、デジタルマーケティングを担当しています。

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