2023年2月16日 11:00

シアワセ会議 Vol.6 トマトから学ぶ「昆虫食」の可能性~料理ができる人類は最強説~

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初体験の昆虫食

皆さん、「昆虫」を食べた経験はありますか?
近年、貴重なタンパク源として「昆虫食」が世界的に注目を集めていますよね。
噂には聞いていたのですが、私も先日ついに昆虫を食べました!


結論から言うと・・・「美味しすぎる!!」


昆虫のコース料理はどれも美味しく、個性豊かな地球の恵みを前菜からデザートまで堪能しました。
こちら、コースのお品書きです。

ウェルビーイング

※注意※ 昆虫の写真は載せていませんので、彼らの姿かたちが苦手な方も安心して読み進めて下さい!(笑)

「ANTCICADA(アントシカダ)」
東京は日本橋。完全予約制の隠れ家レストラン「ANTCICADA(アントシカダ)」
コンセプトは「食は作業ではない、冒険だ。驚きや発見に満ち、悦びに溢れた、食の体験。私たちはこの場所を通じて、視点や価値観を広げるきっかけをつくり続けます。地球を味わうワクワクを一緒に分かち合いませんか。」だそうです。

篠原祐太さん
オーナーの篠原祐太さんは1994年生まれ、慶応義塾大学卒。昆虫食歴20年であり、食材としての昆虫の可能性を探求しながら虫料理の創作に励んでいる方です。ラーメン「凪」やミシュラン一つ星「四谷 うえ村」で修業を経て作られた、世界初の「コオロギラーメン」は数多くのメディアにも取り上げられています。



今回はレストランをご紹介しましたが、全国におよそ70か所「昆虫食自動販売機」というものがあるそうです。気になった方は、お近くの自販機で昆虫食を体験してみてはいかがでしょうか?手軽に昆虫食体験できますよ!

昆虫食が食卓の常連になる未来はあるのか。

昆虫は貴重なタンパク源として近年注目を浴びている食材です。というのも、2050年には世界人口が約100億人に迫ると予想されており、食糧危機が危惧されています。地球に住む私たちには、皆で取り組まなければならない様々な課題がありますが、昆虫はそのうちの一つである「食糧危機」という課題を解決するキーワードになり得るのです。理由としては、家畜や水産に比べて飼育時の環境負荷が軽減されたり、どんな土地や場所でも飼育できるため、持続可能な食文化になると言われています。

【THINKING TIME ①】
ここでシンキングタイムです。
「昆虫食」と聞いて、皆さんは何を想像しますか?

「ゲテモノ料理」
「バラエティー番組の罰ゲームとして出てくるヤツ」
「限られた地域でのみ食べられている食材」
このようなイメージが強いのではないでしょうか?

【THINKING TIME ②】
では、次のシンキングタイムです。
想像の中で「昆虫を食す。」この動作を思い浮かべて下さい。

「ブチュ。ヌルッ。苦い。かたい。」
「やっぱり不味い。不思議な味だ。」
「思ったよりいけるかも。美味しいかも。」

皆さんの中には食の美味しさや可能性に共感していただける方もいると思いますが、やはり苦手意識のある方が大半ではないでしょうか?昆虫食が食卓の常連になり、美味しく食べている未来が想像つかない方も多いと思います。その未来を可能にするヒントは一体どこにあるのでしょうか。それは、皆さんの大好きなあの有名な食材にあると考えます!

トマトから学ぶ食の可能性

子どもから大人まで、どんな年代からも人気な食材「トマト」。今は世界中で愛される食材ですが、少し前までトマトは食材だと認識されず嫌われていました。その一説として、トマトがナス科の植物だからという話があります。ナス科には有毒植物が多く「悪魔の草」と呼ばれて恐れられたベラドンナや、魔術に用いられたマンドレイクなどがあります。そのため、特にヨーロッパではトマトの見た目がこれらのナス科の植物に似ていることから嫌われていました。


Q.では、なぜ嫌われていたトマトが愛される食材になったのでしょうか。
A.そのきっかけは、美味しく食べる術を見つけたからとされています。


ナポリで誕生したナポリタン(トマトソース)
イタリアと言えばトマトソース文化のイメージですよね。しかしながら、ヨーロッパでトマトが食べられるようになったのは18世紀頃とされ、意外と最近のこと。一説によると飢饉が起こり、背に腹は代えられずにトマトを食べたのが始まりとされています。

アメリカの食文化とケチャップ
ファストフードのイメージが強いアメリカ。今となってはフライドポテトやハンバーガーなどに欠かせないケチャップですよね。ケチャップによってアメリカの食文化が一気に花開いた瞬間です。

現在、トマトは世界で6番目に多く栽培され消費されている植物です。嫌われ、恐れられていた可哀想なトマトですが、今では愛される食材になりました!!祝

大切なのは美味しさを追求すること

トマト以外にも皆さんがその食材や料理を口にしようと思うきっかけは、美味しいから食べたいという気持ちだと思います。当たり前ですが、食べ物として認識していない、美味しいものとして知覚していないものは、昆虫に限らず口にしたいと思う気持ちが芽生えることは一生ないでしょう。それを打破し、新しい価値観を広げるには美味しさを追求したもの、または既にされたものを一度味わい、先入観を取っ払う必要があります。例えば、子どもの頃に苦手な野菜を美味しく食べれるように試行錯誤してもらった経験や、長年苦手だった食材がお店で出て来て美味しく食べれたことをきっかけにそれ以来好き!みたいな経験があるのではないでしょうか。


トマト料理をサイトで検索したり、料理教室で学んだりするように、昆虫料理という新しいカテゴリーで、美味しく調理する方法の載ったサイトや料理教室が実施される未来もそう遠くないでしょう。先程のシンキングタイムでは「(昆虫を)食す。」という動作を思い浮かべていただきましたが、「(昆虫を)料理する。」この工程を意識していくことで美味しい「○○料理」に出会えるのではないでしょうか。

コミュニケーションツールとしての料理

また、料理は最大のコミュニケーションツールだと思っています。堅苦しい会議より、食べ物やお酒があったほうが絶対に話が弾むと思いませんか。家庭内でも、「これ美味しい!この前と味付けと調理方法を変えたの!この盛り付け方いいね!」など感想を言い合いながら食べると価値観やコミュニケーションの輪が広がります。料理する過程から、食べて、片付けるまで作業のようになってしまう日々の一連の流れを、ウェルビーイングな時間にしてみるのはいかがでしょう。


タイトルでは「~料理ができる人類は最強説~」を唱えましたが、正直結構当たってると自負しています。「最強」という言葉には色んな意味を込めましたが、単純に生きるために新しい食材を美味しく食べることのできる最強。その他にも、無性に食べたい!あの店に行きたい!あの人に会いたい!と思わせることのできる最強のツールという意味でこのタイトルにしました。料理を作ってくれる家族、行きつけの居酒屋の大将、お気に入りのチェーン店。その料理を食べるだけで心も体もハッピーになるって、正直スゴすぎませんか?


近い将来、皆さんの得意料理のレパートリーに昆虫食が仲間入りする可能性もあるかもしれませんね。料理で誰かの心を動かすあなたは最強です!その際はぜひ、私にも振舞っていただければ大歓喜です!なんでも食べるので!(笑)

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この記事の筆者

朱本 楽音

朱本 楽音

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