2023年3月15日 11:00

シアワセ会議 Vol.8 【つらい花粉症】モーニングアタックを防いで快適な一日の始まりを!

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今年の花粉は過去10年で最も多い

【超個人的なお知らせ】ついに、私も花粉症になってしまいました。 なんだか眼がゴロゴロして痒い。コンタクトのせいかなと思っていたのですが、朝起きた時に鼻がムズムズしたり体がだるいなど、花粉症だと認めざるを得ない症状がどんどん現れ始めました。ちなみに・・・外出していないのに、朝起きた時間帯に起こる症状は「モーニングアタック」と呼ぶみたいです!

環境省の調査によると、今年のスギ花粉生産量は、関東、北陸、近畿、中国地方などにおいて、過去10年で最も多く、花粉飛散量は非常に多い見込みだとされています。地域にもよりますが、スギ花粉飛散のピークは3月下旬まで続くようで、4月以降はヒノキ花粉のピークが始まるところが多くなります。花粉症の方は対策をしながら、一緒にがんばって乗り切りましょう!(参考資料1)

これも超個人的なことですが、今年1月は「10年に一度」と言われる強烈な大寒波の日にたまたま旅行で訪れた金沢で雪まみれになり、案の定風邪をひきました。3月に入ると「10年で最も多い」スギ花粉にダメージを食らっています。踏んだり蹴ったりだ~~~(笑)

とはいえ、花粉症に悩んでいるのは私だけはないと思います。環境省によると、花粉症の有病率は年々増加傾向にあり、その割合は42.5%にもなるそうです。花粉症の主な原因は、スギ、ヒノキ、ブタクサ、イネ科のススキ、カナムグラ、ヨモギ、ハンノキの7種類。そのうちスギ花粉症は38.8%。そして秋に見られるススキやブタクサ花粉症なども25.1%と、非常に多くの方が花粉症に悩まされていることが分かります。花粉症は国民病とも言われていますが、この有病率を見ると納得ですよね。(参考資料2)

日本の大事な森林資源「スギ・ヒノキ」

花粉症の主な原因であるスギやヒノキ。彼らの存在によって悩まされ、伐採して欲しいよ~~~と願っている方もいるかもしれませんが、彼らは日本の林業や私たちの住む地球にとってに欠かせない存在です。例えば、早く育ち加工しやすいため、古くから日本の木造住宅の歴史を支えてきました。また、土砂崩れなどの自然災害を防いだり、スギは二酸化炭素の吸収率が高く地球温暖化を防ぐ役割も担っています。このように、日本の大事な森林資源であるスギ・ヒノキを持続的に利用しながら花粉という課題を解決するために、農林水産省林野庁では花粉が少ない「少花粉スギ」や、花粉を全く出さない「無花粉スギ」などの品種を開発し、植え替えを進めています。(参考資料3)

「無花粉スギ」とは
平成4年に富山県の神社で偶然発見された無花粉スギ(タテヤマスギの突然変異体)がきっかけです。自然の中でも無花粉の遺伝子を持つスギが一定の割合で存在するようですが、その遺伝子を持つもの同士を人工交配させると、無花粉スギが生まれることがわかりました。その後、偶然発見された無花粉スギを品種改良し、より林業に適した品種の開発が行われてきました。

ウェルビーイング

林野庁は「無花粉スギ」への植え替えを進めていますが、全スギ苗木生産量のうち、花粉の少ないスギ苗木の生産量が占める割合は2020年度で約5割。2032年度までに、その割合を約7割にすることを目指しているそうです。もっと早く植え替えて欲しい!と思う気持ちもありますが、スギ林の面積は全国の森林の18%、国土の12%を占めており、植え替えには相当な時間と労力がかかることが想像できますよね。やはり、今のところ花粉症患者の減少には至っていません・・・植え替えの効果は今後に期待しつつ、自分でできる花粉対策も大切ってことですね!

起きた瞬間から症状がつらいのはナゼ?

ある統計によると、朝や午前中に症状を感じやすいという結果があるそうで(参考資料4)、私も起きた瞬間からくしゃみが止まりません。皆さんはいかがですか?「モーニングアタック」と呼ばれる朝の症状は、外出していないにも関わらず起床後に部屋の中で、主に鼻炎症状が現れるのが特徴です。原因知り、しっかりと対策することで、気持ちの良い1日が過ごせるようにしていきましょう!

原因
- 床や寝具の上に落ちてくる重い花粉を、夜間に吸い込んでいる
- 起床後ベッドメイキングをするとき、空中に舞い上がる
- 朝の鼻水には炎症を誘導する物質(好中球がサイトカイニンを産生する)があり、それがアレルギー反応を引き起こす
- 就寝中は副交感神経が優位、起床後は交感神経が優位に切り替わる。その時に自律神経のバランスが乱れることで刺激に敏感な状態となる。

対策
- 就寝前にも抗ヒスタミン薬を内服
- マスクを着けて寝る
- 床や寝具に落ちてきた花粉を、舞い上げないように掃除する
- 加湿器や空気清浄機の使用

モーニングアタックの対策をすることは、起床時の症状が抑えて午前中を快適に過ごせるだけでなく、夜間の快眠にもつながります。花粉症の方も、ハウスダストなど他のアレルゲンに悩まれている方も、ぜひ参考にしてみて下さいね!

<参考>
1.環境省「令和4年度スギ雄花花芽調査の結果について」
2.2019年の全国疫学調査 環境省「花粉症環境保健マニュアル2022年3月改訂版」
3.林野庁における花粉発生源対策
4.グラクソ・スミスクライン株式会社「モーニングアタック調査」

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この記事の筆者

朱本 楽音

朱本 楽音

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