感謝の“贈りあい”でコミュニケーション活性化!社内のエンゲージメント向上に期待

株式会社MCEAホールディングス

効果
  • サンクスカードで社員の業務内容などを知り、コミュニケーションのきっかけに
  • 連絡先をクラウドで管理することで、セキュリティが大幅に向上
  • 社内の連絡先を管理する担当者の業務負担が軽減
images-1.jpg ITを通じた豊かな社会生活の創造と人々の幸せに貢献することを経営理念に、さまざまな事業を展開しているMCEAホールディングス。グループ会社には、フリーランスエンジニアのエージェント事業をおこなう株式会社 PE-BANK、システム開発をおこなうアスノシステム株式会社があり、MCEAホールディングスは、グループ全体の戦略の立案と統括・管理を担う。同社は社内コミュニケーションを活性化させるため、PHONE APPLI THANKS(以下THANKS)、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん、以下PEOPLE)を導入している。今回は、THANKSとPEOPLEを導入するに至った経緯や導入後の効果などについて、広報部の鈴木康太氏と総務部の森岡太郎氏に話を伺った。

社内コミュニケーションの希薄化に課題感があった

THANKSの導入を担当した鈴木氏によると、THANKSを導入以前、同社には社内のコミュニケーションが希薄化しているという課題感があったという。社内コミュニケーション希薄化の原因としては、以下の2点が挙げられた。

  • 1.他部署との連携が不足していたこと
  • 2.コロナ禍で出社率が低下したこと

1つ目の原因は、他部署との連携が不足していたことだ。
同社は総務や広報などの部署ごとに業務が完結してしまうことが以前は多く、部署をまたいで連絡を取り合う機会が少なかった。このため、他部署の業務状況をお互いに詳しく把握できていなかったという。この状況に対して鈴木氏は「社内のコミュニケーションを活性化できれば、もっと他部署の様子が見えてきます。そうなれば、忙しそうなときには“手伝いましょうか”などの声をかけられるようになる。結果として各部署での繁忙期の業務負担が減り、働きやすい会社になるのではないかと思っていました」と語る。

images-2.jpg
THANKSのイメージ画面(サンプル)
サンクスカードが一覧で表示され、“いいね”をつけられる

2つ目の原因は、コロナ禍で出社率が低下したことだ。
同社ではコロナ禍になってリモートワークを推進したところ、現在の出社率は約5〜6割になっている。リモートワークを推進できた一方で、社員同士が顔を合わせる機会が減り、コミュニケーションが少なくなった。さらに、出社をしてもオフィス内では全員がマスクをしているため、よほどの顔馴染みでない限り話しかけづらい雰囲気が以前はあったという。

社内コミュニケーションの希薄化に課題感があった同社は、コミュニケーション活性化のための施策を検討しはじめた。その中で「社員同士が感謝の言葉を贈りあう“サンクスカード制度”を導入してはどうか」という話が持ち上がった。

シンプルな操作性で、手軽に使える点が魅力だった

導入するサンクスカードツールを検討した際には、THANKSの他に2〜3社の候補があったという。鈴木氏は、その中でTHANKSを選んだポイントとして以下の3つを挙げた。

  • 1.SNSのように手軽に使えること
  • 2.操作性がシンプルなこと
  • 3.PEOPLEと連携して使えること

1つ目は、THANKSはSNSのように手軽に使えること。
THANKSは“誰が誰に” サンクスカードを送ったのかを全社員が見ることができ、“いいね”といったリアクションをつけることもできる。サンクスカードに書かれた内容から、贈られた人の“業務内容”“活躍”や“スキル”が見えてくるため、実際に会ったときに話しかけるきっかけになるのではないかと考えた。

2つ目は、操作性がシンプルなこと。
THANKSを一部の社員で試しに使用してみたところ、画面がシンプルで直感的に使うことができた。操作性がシンプルで全社員が利用しやすいツールだと感じられたことが、導入の決め手の一つとなったそうだ。

3つ目は、PEOPLEと連携して使えること。
同社は、連絡先管理ツールとしてPEOPLEを導入している。THANKSはすでに使っているPEOPLEの“追加機能”というイメージで、社員もスムーズに使い始められると考えられた。鈴木氏は「普段からやり取りしており、信頼できるPHONE APPLI社とだったら進めやすいと考えていました。実際、当社のことを理解してくれているPHONE APPLI社だからこそ、コミュニケーションコストも抑えられています」と語る。

THANKS導入時には、PHONE APPLIの社員を招いて説明会を開催した。現在は利用促進のために、マネージャー層から定期的に呼びかけをしたり、導入を担当した広報部門の社員が積極的にサンクスカードを贈るようにしたりしているという。鈴木氏はTHANKSの活用について「まずはサンクスカードを贈る文化を社内に定着させることを目指しています」と語った。

セキュリティ面・管理工数に課題があった

同社がTHANKSの導入を決めた大きなポイントの1つに“PEOPLEを使っていたこと”があった。同社では2018年からPEOPLEを活用しているが、導入を担当した森岡氏によると導入以前は2つの課題を抱えていたという。

  • 1.社外連絡先を各社員が別々に管理していた
  • 2.社内連絡先の管理が非常に手間だった

1つ目は、社外連絡先を各社員が別々に管理していたこと。
PEOPLEを導入する以前、同社では社外連絡先の管理は、各社員に委ねられており、スマートフォンの端末内電話帳に登録していた。これではスマートフォンを紛失すると情報漏洩の危険性があり、セキュリティ面に課題を感じていたという。また、この管理方法では社員がどのような人脈を持っているか会社として把握できない。森岡氏は「ビジネスチャンスを逃さないためにも、社外連絡先は会社全体で共有したいと考えていました」と語る。

2つ目は、社内連絡先の管理が非常に手間だったこと。
それまで社内の連絡先はExcelで管理しており、人事異動で内線番号などが変わった際には総務の社員が手動で修正し、最新版のファイルを全社員へ共有していた。このプロセスには手作業が多く、連絡先の管理を担当する社員は大きな手間を感じていたという。

連絡先の管理に関する課題を解決できるだけでなく、Microsoft 365と連携できることもPEOPLE導入の決め手になった。PEOPLEにはMicrosoft 365との連携機能があり、シングルサインオンでログインできる。また、Microsoft Teamsと連携すれば、連絡したい相手をPEOPLEで検索後、ワンタップでMicrosoft Teamsのチャットや通話を開始することが可能だ。同社では日々の業務にMicrosoft 365を活用していることから、連携機能は利便性が高く、業務効率化につながると考えた。

images-3.jpg
Microsoft Teams連携イメージ画面(スマートフォン)
PEOPLEで相手を検索後、Microsoft Teamsでチャットや通話が可能

連絡先管理のセキュリティが大幅に向上

PEOPLEを導入したところ、同社には以下の4つの効果が現れた。

  • 1.社外連絡先を一括管理し、セキュリティが向上した
  • 2.社内連絡先の管理者の負担が軽減
  • 3.氏名・所属の着信表示が正確になった
  • 4.顔と名前を一致させてから連絡できるようになった

1つ目の効果は、社外連絡先を一括管理し、セキュリティが向上したこと。
PEOPLE導入後、社外の連絡先は全て端末の電話帳ではなくPEOPLE上で管理されることになった。PEOPLEでは端末に連絡先情報が一切残らず、紛失時にはリモートでアクセス制限をかけられる。また、連続してログインに失敗するとアカウントロックがかかるという機能もある。これにより、連絡先の情報が外部に漏洩するリスクが大きく減った。

2つ目は、社内連絡先の管理者の負担が軽減したこと。
社外だけでなく、社内の連絡先もPEOPLEで管理するようになった同社。PEOPLEはクラウドで連絡先を管理するため、情報を修正すれば即時に全社員に反映される。このため、従来のようにExcelで修正して、ファイルを送付する手間がなくなった。

また、同社は2023年5月に、電話の発着信時の呼び出し方法をグループ内で一部変更した。以前はFMCによる内線で連絡を取り合っていたが、新たに070/080/090番号による呼び出しやMicrosoft Teams電話システムによる呼び出しに変更したという。連絡先情報等の変更について、以前は個別に周知する必要があり手間がかかっていたが、今回はPEOPLEの情報更新のみで済み、効率よくまたトラブル無く連絡先情報の変更が完了したそうだ。

3つ目は、氏名・所属の着信表示が正確になったこと。
着信があった際に、PEOPLEに登録されている連絡先であれば相手の氏名・所属などの情報がスマートフォンの画面に表示される。相手が誰か分かると、電話を取る前にどのような要件か予想しやすくなり、コミュニケーションがスムーズになった。

images-4.jpg
PEOPLEの着信表示画面(サンプル)
電話番号だけでなく氏名・所属も表示される


4つ目は、顔と名前を一致させてから連絡できるようになったことだ。
同社ではコロナ禍以降、出社率が低下しているため、新しく入った社員の名前と顔が一致しないことも多くなったそうだ。PEOPLEに社員の顔写真も登録することで、相手に間違いがないと確信を持って連絡できるようになった。

現在、PEOPLEはMCEAホールディングスとグループ会社であるPE-BANKの2社で利用し、THANKSはMCEAホールディングスのみで導入している。今後はPEOPLEとTHANKSの両方を、グループ全体に広げていきたいと考えているそうだ。

THANKSの導入を担当した鈴木氏によると、THANKSをMCEAホールディングスの社内に普及させるために、社内交流イベントのなかでTHANKSを一番使った人を表彰し、プレゼントを贈る企画を準備中だという。最後に鈴木氏は、今後の展望について次のように語った。「サンクスカードの贈りあいが多くなれば、それがコミュニケーションの活性化や組織への愛着につながると考えています。THANKSのなかで盛り上がったことで、社員の業務内容を知ったり、社内での会話のきっかけになったりすることが理想です」