固定電話から転換し、働き方改革を実現。Microsoft Teamsとの連携によりコミュニケーションも円滑に

株式会社東海理化

効果
  • Microsoft Teamsとの連携で業務効率化
  • 人事異動時の電話帳メンテナンスの工数を大幅削減
  • 名刺管理ツールとしても活用し、ペーパーレス化を推進


シフトレバー、キーロック、シートベルトなどで世界トップクラスのシェアを誇り、日本初のスマートキーシステムを開発したことでも知られる株式会社東海理化。同社では近年、生産現場のデジタル化や電子決裁(ペーパーレス)などDXにも積極的に取り組んでいる。PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん、以下PEOPLE)の導入は、固定電話からの転換をきっかけに、これまで抱えていた社内連絡先管理に関する課題を解決するためだったという。今回は、同社が直面していた課題やPEOPLE導入の効果についてお話を伺った。

既存電話帳はスマートフォンでの使用やメンテナンスに課題があった


社内連絡先管理について、同社は2つの課題を抱えていた。

課題1:社内電話帳をスマートフォンで確認できず不便だった
課題2:電話帳のメンテナンスに工数がかかっていた

1つ目の課題は、社内電話帳をスマートフォンで確認できず不便だったこと。同社では以前、4〜5人に1台の割合で固定電話を設置していた。しかし、働き方改革を進めるため順次スマートフォンを支給していくことになり、固定電話をほぼ廃止する方針に。コロナ禍もあってその流れが加速する中、スマートフォンで利用する電話帳をどうするかという課題が浮かび上がった。

総務部 総務室 室長 玉木智則氏(※所属は取材当時)は「以前使っていた社内イントラネットの電話帳は、PC のブラウザで開いて使っており、スマートフォンで確認することができませんでした」と話す。外出中や在宅勤務の時など、場所に縛られず電話帳が確認でき、コミュニケーションを円滑にするため、スマートフォンでも使用できる新しい連絡先管理ツールが必要だった。

2つ目の課題は、電話帳のメンテナンスに工数がかかっていたこと。人事データとイントラネットの電話帳がリンクしていないため、以前は人事異動の際、部署ごとに手作業で電話帳を更新していたという。総務部 総務室 小川翔平氏(※所属は取材当時)は、その負担について次のように語る。「電話帳データは部署ごとに取りまとめられていたため、人事異動の際は部署を入れ替えたり並べ替えたりと、更新作業に膨大な時間がかかっていました。グループ会社の情報更新に約6時間かかったこともあります」

Microsoft Teamsのプレゼンス表示機能が導入の決め手に

PEOPLEスマートフォン表示画面(サンプル)

選定にあたり、PEOPLE導入の決め手は3つあった。

1:スマートフォン対応可能なこと
2:着信表示ができること
3:プレゼンス表示機能があること

1つ目は、スマートフォン対応可能なこと。小川氏は「スマートフォンで使えることを前提に連絡先管理ツールを探していました。他社とも比較したところ、PEOPLEは今まで使っていたイントラネットの電話帳とUIやグルーピングのルールなどが一番近く、使いやすいと感じました」と話す。

2つ目は、着信表示ができること。スマートフォン端末内の電話帳に登録がなくても、PEOPLEに登録しておけば着信時に発信元が表示される。自分が登録していない連絡先でも、ほかの社員が登録していれば着信表示ができるため、ユーザーにとって利便性が高いと判断した。

3つ目は、プレゼンス表示機能があること。PEOPLEで、Microsoft Teamsのプレゼンス表示機能が使えるようになったことも決め手の一つだった。情報システム部 永田裕也氏は「旧システムではプレゼンス状態を手動で切り替えていましたが、どうしても切り替え忘れによる工数のムダが発生していました。PHONE APPLIの導入を検討していた時、プレゼンス表示機能が実装されていたのですがSkypeのプレゼンス表示を使っており、Skypeのサービス終了に伴いプレゼンス表示機能の今後の継続が不明でした。PHONE APPLI にそのことを伝えると真摯に耳を傾けてくれました。最終的に、Microsoft TeamsのプレゼンスがPEOPLEでも表示されるようになり、非常に助かりました」


PEOPLEのMicrosoft Teamsプレゼンス表示機能(PC、スマートフォン画面イメージ)

社内外の連絡先ツールとして活用し、4つの効果を実感

PEOPLEを導入し、同社では4つの効果を感じている。

効果1:電話での連絡がスムーズになった
効果2:Microsoft Teamsとの連携でコミュニケーションが円滑化した
効果3:人事異動時の電話帳メンテナンスが大幅に削減できた
効果4:名刺管理ツールとしても活用できた

1つ目の効果は、電話での連絡がスムーズになったこと。同社は現在、PEOPLEをスマートフォンで500ID、PCのブラウザ上で5,000ID利用している。スマートフォンでもPCでも同じツールで連絡先が表示できるようになったため、以前PCのみで使用していた電話帳は徐々に廃止する見込みだ。玉木氏は、電話の発信に関して利便性が向上したと話す。「以前の電話帳と違い、スマートフォンで電話帳を確認してワンタップで電話をかけられるため、スムーズに連絡が取れるようになりました」。また、永田氏は着信時にも大きなメリットを感じているという。「PEOPLEの着信表示によって、氏名・所属が表示されるので、電話に出る前に発信元が分かり便利です。電話に出られないとき、今までは電話番号しか分からず対応に困ったケースもありましたが、着信表示によりスムーズに折り返し電話がかけられるようになりました」

2つ目の効果は、Microsoft Teamsとの連携でコミュニケーションが円滑化したこと。PEOPLEでは、連絡を取りたい相手を探し、そのままワンタップでMicrosoft Teamsを起動できる。別々にツールを立ち上げる必要がなくなり、業務効率化に繋がっているという。また、Microsoft TeamsのプレゼンスがPEOPLEでも表示されるため、“連絡可能”や“応答不可”など相手の状態を確認できるようになった。そのときの状態に応じて、電話・メール・チャットなど適切な連絡手段を選ぶことができる。プレゼンス表示機能の社内での活用はまだまだこれからだとした上で、永田氏は次のように話す。「旧システムでは “出勤” や “有給休暇” など、プレゼンス状態を手動で切り替えていたのですが、忘れてしまうこともありました。今後は自動で変更されるシステムが必要だと考えていたので、この機能はとてもありがたいです。これから社内での認知を広めて、コミュニケーションを円滑にしていきたいと思っています」


Microsoft Teams連携イメージ画面(スマートフォン)
PEOPLEで相手を検索後、Microsoft Teamsでチャットや通話が可能


3つ目の効果は、人事異動時の電話帳メンテナンスの手間が大幅に削減できたこと。人事データとPEOPLEを自動で紐付ける仕組みを作り、人事異動時に各部署でおこなっていた電話帳のメンテナンスは、全社的に不要になった。玉木氏は「人事情報や各連絡先などがクラウドで一括管理できるようになり、人事データの管理工数を削減できました」と話す。

4つ目の効果は、名刺管理ツールとしても活用できたこと。PEOPLEを名刺管理ツールとしても活用することで、顧客情報を社内に共有できるようになり、ペーパーレス化にも繋がった。玉木氏は、そのメリットについて次のように話す。「PEOPLEに登録されていればお客様からの着信時に氏名や会社名が表示されるので、用件を予測して電話に出ることができます。発信時も、お客様の連絡先を即座に検索でき、紙の名刺から連絡先を探す必要がなくなりました。私は、500枚の名刺をPEOPLEに取り込み、不要になった紙の名刺は処分しました」

同社はスマートフォンの支給をさらに進めていきたいとのこと。今後の展望について小川氏は次のように語った。「社員間で感謝や称賛をおくりあう“PHONE APPLI THANKS”はとても良いサービスだと思いました。コロナ禍だからこそ、コミュニケーションを求めている社員が多いと感じています。在宅勤務などで働く場所が離れていても社員同士の交流を深めていけるよう、ぜひ導入を検討したいです。また、将来的には、PEOPLEでグループ会社を交えた電話帳を構築し、東海理化グループの内線電話網を作ることで、連携を強化していければと考えています」

※掲載内容は取材当時のものです。

株式会社東海理化

業種 輸送用機器

従業員数 20,083人(2022年3月末現在 連結)

導入サービス
PHONE APPLI PEOPLE