連絡先管理ツールを一元化し、名刺登録の時間を半分以下に。Microsoft Teams連携で社内コミュニケーションも円滑化

エスアールエス株式会社

効果
  • 社内連絡先と社外連絡先を一つのツールで管理可能に
  • 名刺登録にかかる時間が1/2以下に削減。毎月の登録数も3倍に
  • Microsoft Teams連携で社内コミュニケーションを円滑化
logo.jpg

 全国に約60拠点を展開し、建設機械のレンタル・販売をおこなっているエスアールエス株式会社。同社は連絡先管理において、利用していた連絡先管理ツールと名刺管理ツールが分かれていたため、“2つのツールに名刺データを登録する必要があり連絡先の管理が煩雑になる” “名刺登録に時間と手間がかかる” “登録した名刺データが上手く活用できていない”といった課題を抱えていた。そして、既存の名刺管理ツールのサービス提供終了といった時機をとらえて、利用していた連絡先管理ツール、名刺管理ツールのリプレイスを検討することになった。PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)を導入することでどんな効果があったのか、管理部 総務課 主査 荒沢貴宏氏、管理部 専任次長 渡辺和幸氏、管理部 総務課 亀田有香氏にお話を伺った。

連絡先の二重管理にかかる工数が課題だった

 PHONE APPLI PEOPLEを導入するまで、同社では利用していた連絡先管理ツールと名刺管理ツールが分かれていたため、“2つのツールに名刺データを登録する必要があり連絡先の管理が煩雑になる” “名刺登録に時間と手間がかかる” “登録した名刺データが上手く活用できていない”ことが課題だった。荒沢氏によると、「社外連絡先を連絡先管理と名刺管理の2つのツールでそれぞれ管理していたため、両方のツールに登録する手間がかかることが、大きな課題になっていました。データの更新が必要になった場合も、両ツールでの作業が必要になります。加えて、既存の名刺管理ツールには名刺を撮影して自動登録できる機能がありませんでした。名刺を1枚ずつ確認しながら手入力で登録する必要があり、名刺登録に時間がかかり、非常に大変でした」

 しかし同社では、名刺管理ツールに登録されているメールアドレスをもとに顧客へ定期的にメールマガジンを配信しているため、手間がかかっても、手入力で名刺を登録作業する必要があった。また、社内連絡先と名刺管理を個別ではなく一つのツールでおこないたい考えもあったため、それらを一元化できるツールを探していた。

求めていた条件すべてを満たしたPHONE APPLI PEOPLEを導入

新しくツールを探し始めた同社には、ほかにも求めている条件があった。

 1.名刺データを手間なく電子化できること
 2.ほかのサービスとの連携やデータ出力が可能なこと
 3.機能や操作がシンプルで、誰でも利用できること
 4.多くの企業の利用実績があること

 1つ目の条件は “名刺データを手間なく電子化できること” 。既存ツールには名刺を自動登録できる機能がなかったため、名刺を1枚ずつ確認しながら手入力で登録する必要があった。手作業で登録すると社員の手間がかかりすぎてしまう。PHONE APPLI PEOPLEは名刺をスキャンすることで、名刺データを即座に電子化して社内共有できる。“ノンコア業務は専門性を持つ企業にアウトソースし、社員はコア業務に集中する” という同社の働き方改革の方針に、この機能は最適だった。

 2つ目の条件は “ほかのサービスとの連携やデータ出力が可能なこと” 。亀田氏は「登録した名刺データをメルマガ配信に活用したいと考えていたため、データ出力の機能はマストでした。加えて連携可能なツールが豊富だと、今後の事業展開の際に活用方法の選択肢が増えると考えました」と語った。スキャン専用ツールも必要なく、全拠点にすでに導入している複合機と連携して、一度に大量の名刺をスキャンできることも魅力に感じたそうだ。

 3つ目の条件は “機能や操作がシンプルで、誰でも利用できること” 。機能が複雑だったり、操作が難しかったりすると、そのうち誰も使わなくなってしまいかねない。誰でも利用できるツールを導入することで、一部の社員だけではなく、全社的に普及させる狙いもあった。

 4つ目の条件は “多くの企業の利用実績があること” 。渡辺氏は次のように語った。「多くの企業が利用しているためにサービスが途中で提供を終了してしまうリスクが低く、定期的なアップデートが期待できると判断しました」

同社は、これらの条件をすべて満たすPHONE APPLI PEOPLEの導入を決めた。

操作性の高いPHONE APPLI PEOPLEはすぐに普及、
社内での利用率は90%超

01.jpg
「PHONE APPLI PEOPLE」スマートフォン表示画面(サンプル)


 同社のPHONE APPLI PEOPLE利用率は、約90%を超える。導入後、PHONE APPLI PEOPLEを社内へ普及させるために、同社が心がけたのは “実際にPHONE APPLI PEOPLEを社員に触ってもらうこと”。同社ではこれまで新しいツールを導入する際、ポータルサイトや掲示板での案内・説明会・マニュアルの配布などの啓発活動をおこなっていた。“全社員で利用する" という意識付けのためだが、なかなか成果が出ないことも多かったそうだ。そこで今回は “実際にツールに触れ、利便性を実感してもらう” ことを重視。まずはMDM(Mobile Device Management:モバイルデバイス管理)で社用スマートフォンにPHONE APPLI PEOPLEを展開し、全社員がすぐに利用を開始できるようにした。社員に実際に触れてもらい、利便性を実感してもらうことで、PHONE APPLI PEOPLE導入をスムーズに進められたという。また、これまで名刺管理の必要性を感じていなかった社員にも、PHONE APPLI PEOPLEを実際に触れてもらうことで、名刺登録を促すことができたという。スキャンした名刺が素早く正確に登録されること、登録された名刺データで着信表示されることなどを実際に体験することで機能が認知され、徐々に利用が広がっていくという効果もあった。

社外連絡先の管理ツールとして感じた、4つの効果

 PHONE APPLI PEOPLEを導入し、社外連絡先・社内連絡先の管理ツールとして利用している同社。渡辺氏は社外連絡先の管理ツールとしての側面から、4つの大きな効果を感じたそうだ。

 1.連絡先管理ツールを一元化し、管理工数を削減できた
 2.名刺登録にまつわる作業が簡略化され、名刺の登録数が増えた
 3.名刺データが簡単にエクスポートできるため、2次利用が容易になった
 4.顧客情報の引き継ぎが簡単になった

 1つ目の効果は連絡先管理ツールを一元化し、管理工数を削減できたこと。「今までは2つのツールそれぞれに名刺データを登録していたため、一元化したことだけでユーザーの手間やツールのメンテナンス担当者の管理工数が半分になります。加えて、PHONE APPLI PEOPLEの操作が簡単なことで1回の登録にかかる時間も削減でき、作業時間が1/2以下になりました」

 2つ目の効果は、名刺登録にまつわる作業が簡略化され、名刺の登録数が増えたこと。名刺登録にかかる手間が減り、時間が大幅に短縮できたおかげで、毎月の名刺登録数が3倍ほどに増加したそうだ。「以前は名刺を交換してもなかなか登録しない社員もいましたが、今は積極的に登録してくれるようになりました」。また、全拠点にすでに導入してある複合機と連携させることで、一度に大量の名刺をスキャンでき、業務が効率化したという。

 3つ目の効果は、名刺データを簡単にエクスポートできるため、名刺データの2次利用が容易になったこと。登録した名刺データをエクスポートし、外部のメール配信サービスと組み合わせて、メールマガジンによるお客様への定期的な情報提供に活用しているそうだ。「名刺データの管理だけではなく、その先の営業・マーケティング活動にまで活用できており、連絡先管理ツール以上の価値があると感じています」

 4つ目の効果は、顧客情報の引き継ぎが簡単になったこと。以前は名刺データを全社共有できておらず、担当者が異動すると顧客情報が確認できなくなる場合があった。「現在は社内で営業担当が変わっても、新しい営業担当がすぐに顧客情報にアクセスできます。手間のかかる引き継ぎ作業も不要になりました」

 上記に加え、想定外の便利な使い方もあった。亀田氏は「PHONE APPLI PEOPLEに登録されている会社情報の “地図” リンクをタップすると、自動的に地図アプリが起動して、その会社の所在地を示してくれます。訪問先の所在地が即座にわかるので、営業担当が取引先を訪問する時に重宝していると聞いています」と語った。通常であれば、会社所在地をコピーし、地図アプリにペーストして検索する、というフローになるが、PHONE APPLI PEOPLEを使えばその手間がすべて省けて便利だと好評だ。

Microsoft Teams連携や組織ツリーを利用し、
社内コミュニケーションの最適化をはかる

02.jpg
「PHONE APPLI PEOPLE」 の「Microsoft Teams」プレゼンス表示機能 (PC、スマートフォン画面イメージ)


 PHONE APPLI PEOPLEは同社の社内コミュニケーション円滑化にも効果を発揮している。同社では、PHONE APPLI PEOPLEとMicrosoft Teamsを連携させることで、PHONE APPLI PEOPLE上にMicrosoft Teamsのプレゼンスを表示して、連絡したい相手の状況を把握している。渡辺氏はこのプレゼンス表示機能を気に入っているそうだ。「PHONE APPLI PEOPLEは、社内連絡先の管理ツールとしても活用しています。連絡したい相手をPHONE APPLI PEOPLEで検索すると、相手の現在の状況をすぐに確認できます」

 相手に連絡する際に、相手のプレゼンスが “連絡可能” であれば電話をし、“応答不可” “通話中” などであればチャットやメールで連絡するなど、状況に応じてコミュニケーション手段を選ぶことができる。「適切なタイミングに適切な手段を選択して連絡できるので、とても便利です」

 また、連絡したい相手を検索する際は組織ツリー表示が重宝されている。“営業所の社員が本社社員へ連絡する” ケースなど、普段あまり連絡しない相手を探すときは、組織ツリーを利用することでスムーズにたどり着ける。

 社内・社外問わず連絡先管理ツールとして、社内インフラのように自然に根づいたPHONE APPLI PEOPLE。「今後は “担当業務” の情報をPHONE APPLI PEOPLEに記載することで、同じ部署に同姓の社員がいても、すぐに担当者を見つけられるように工夫したいと思っています。同姓であるために担当者を間違えてしまった、といった齟齬を回避し、より円滑なコミュニケーションを取れるようにしたいです」