Sansan、LINE WORKSとの連携で社内外のコミュニケーションが円滑に。全社スマートフォン導入で、固定電話の取次ぎを大幅削減

株式会社ルミネ

効果
  • セキュアなWeb電話帳で全社スマートフォン導入が可能に
  • 固定電話による取り次ぎ業務の手間を削減
  • Sansan、LINE WORKSと連携し社内外のコミュニケーションポータルとして活用
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新宿、有楽町、横浜など、首都圏の主要駅でショッピングセンター事業を展開する株式会社ルミネ。
“お客さまの思いの先をよみ、期待の先をみたす。”を企業理念とし、ECサイト アイルミネの運営や、アートプロジェクト・飲食事業の展開など、様々なニーズを捉え新しい挑戦を続けている。同社では、スマートフォンの全社導入に合わせ、社内連絡先管理ツールとしてPHONE APPLI PEOPLE(以下PEOPLE)を採用。SansanやLINE WORKSとも連携し社内外のコミュニケーションポータルとして活用している。今回は、同社 デジタルトランスフォーメーション推進部 小坂和宏氏に導入した背景や成果について話を伺った。

全社スマートフォン展開を機に、セキュアで利便性の高いWeb電話帳の導入を検討

2019年頃からテレワークの環境整備に着手し始め、社員へのスマートフォン支給を検討していた同社。コロナ前は、部長などの役職者と外回りが多い社員にしか社用携帯を支給していなかった。しかし、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を契機に、テレワーク環境を整えるため全社スマートフォン導入の流れが加速したという。全社でのスマートフォン導入を検討するうえで、同社が抱えていた課題が2つあった。

 1.端末紛失時の情報漏洩リスク
 2.固定電話による電話の取り次ぎや折り返しの手間

1つ目の課題は、“端末紛失時の情報漏洩リスク”について。
小坂氏は「今まで一部の社員に支給していた社用携帯では、端末の電話帳に連絡先情報を登録していました。そのため、万が一紛失した場合の情報漏洩など、セキュリティ上の懸念がありました」と話す。

2つ目の課題は、“固定電話による電話の取り次ぎや折り返しの手間”について。社内での連絡手段は、社内イントラネットで連絡先を検索し、固定電話を使って部署の代表電話に連絡する方法が主流だった。そのため電話の取り次ぎや折り返しの手間といった問題があった、と小坂氏は話す。

「ルミネの各店舗に配属されている社員と本社で働く社員の職場が分かれているため、店舗と本社間の電話連絡が頻繁に起きます。しかし、店舗から本社の代表電話にかける際、“○○さんをお願いします”と取次ぎを依頼しなければならず、時間のロスが発生していました。また、連絡したい相手が不在の際は折り返しに時間もかかります。個人間の連絡が取りにくい状態でした」

しかも、一部社員に支給していた社用携帯の連絡先は社内で共有されておらず、連絡先を知っているのは同じ部署などの一部の社員のみ。連絡先の共有ができていないため、どうしても代表電話にかけざるを得ない状況だったという。“端末紛失時の情報漏洩リスク”と“固定電話による電話の取り次ぎや折り返しの手間”という2つの課題を解決するため、セキュアに連絡先を共有できる連絡先管理ツールが必要だった。

導入の決め手は“直感的に操作できる使いやすさ”と“連携ツールの多さ”

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PEOPLEイメージ画面(サンプル)

PEOPLEを導入した決め手について、小坂氏は次のように話す。
「使い勝手が良く、直感的に操作できることがPEOPLE選定の大きなポイントでした。また、SansanやLINE WORKSといった、様々なツールと連携できることも魅力的だと感じました。将来的に他のITツールを導入することになったときにも、その連携の幅の広さはとても便利だろうと考えています」

導入に際しては、セキュリティ面でのリスク管理の大切さ、クラウドで管理できる連絡先管理ツールの必要性を説明。社内での納得感も得られ、スムーズに決定した。「導入時は、ログイン方法や同期の方法といった簡単なマニュアルを作成して配布しました。説明会は開催しませんでしたが、混乱もなく社内で普及していきました。難しいことを考えずに操作できるので、問い合わせやクレームも特になく、各社員が利用できています。」

電話帳のクラウド管理で情報漏洩リスクを解消。電話取次ぎ業務も大幅削減

PEOPLEの導入で、課題となっていた2つの点についても早速効果があらわれた。

 1.連絡先のクラウド管理と着信表示が可能
 2.電話の取り次ぎにかかる時間を削減

1つ目の効果は、“連絡先のクラウド管理と着信表示が可能になったこと”だ。
PEOPLEでは連絡先がクラウド上に保存され、端末内にはデータが残らない。それにより、万が一スマートフォンを紛失した際の情報漏洩リスクが解消された。また、小坂氏はPEOPLEの着信表示についても次のように評価する。「本来であれば端末内にデータがなければ発信元は分かりませんが、PEOPLEなら端末内に連絡先の登録がなくても、着信表示されます。PEOPLEには社員の連絡先を全て登録しているので、誰からの着信かすぐに分かるのが便利です」

また、人事異動の際の負担が少ないことも評価ポイントとして挙げた。「電話帳のメンテナンスは管理者が一括でおこなえて、ユーザー側で連絡先データを修正する必要がないため、現場社員の負担がないことも助かります」

2つ目の効果は、“電話の取り次ぎにかかる時間を削減できたこと”だ。
社員の連絡先全てがPEOPLEで共有できているので、固定電話で部署の代表電話にかける必要がなく、スマートフォンを使って個人に直接連絡を取ることができるようになった。「社用スマートフォンの通話実績を見ると、800時間のうち約半分は社内でのやりとりでした。用件がある人のスマートフォンに直接電話をかけられるようになり、電話の取り次ぎにかかる時間を削減できました」。また小坂氏は、店舗と本社間、外出中、テレワーク中の社員など、今まで連絡を取りにくかった社員にも連絡できるようになったことも大きな成果だと話す。「店舗で働く社員はフロアの巡回などで席を外すことが多いので、固定電話の取り次ぎがすぐできないこともありました。PEOPLEで社内連絡先が共有されたことで、店舗と本社間の連絡がスムーズになりました。“連絡を取りたい” と思ったときにすぐ連絡できるようになり、働き方が違う社員同士の連携が強まったと思います」

Sansan・LINE WORKSと連携し、コミュニケーションポータルとして利用

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Sansan連携イメージ画面(スマートフォン)

同社は社外の連絡先管理として、名刺管理ツールのSansanを利用しており、PEOPLEとSansanを連携して利用している。社外の人脈をSansanで共有し、社内で接点がある社員を探しアプローチするなど、社外・社内のコミュニケーションをシームレスにおこなうことができる連携機能だ。「PEOPLEアプリからSansanアプリ、SansanアプリからPEOPLEアプリへはボタンワンタップで相互に遷移できます。最初におこなう連携の設定、相互遷移の操作、どちらも簡単なのでとてもスムーズに使えています」

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LINE WORKS連携イメージ画面(スマートフォン)

また、同社では、2021年夏頃より社内のコミュニケーションツールとしてLINE WORKSを導入。PEOPLEをLINE WORKSと連携し、活用している。「PEOPLEで連絡を取りたい社員を検索し、そこからLINE WORKSを起動してチャットを送れるんです。最近ではLINE WORKSで1日に300〜600件のやりとりが行われています。導入して半年足らずで社内でこれだけ活用できているのは、PEOPLEと連携して検索からチャットの送付まで容易にできることが要因として大きいと思います」

小坂氏は最後に、今後の展望について次のように語った。
「オフィス内や店舗内での社員の居場所が分かるPHONE APPLI PLACEも今後導入を検討したいですね。ちょっとした打ち合わせだったり、店内を巡回していたり、少しだけ席を外すこともよくあります。誰がどこにいるのかがすぐ分かる機能は、社内での需要があると考えています。ほかにも、PEOPLEは連携できるツールが多く、コミュニケーションツールの管理を集約できることが魅力です。今後、当社で更なるDX化が進んだときにも、コミュニケーションポータルとして活躍してくれると期待しています」