上司・部下の認識ギャップ解消に挑む!関東工場の組織変革を「ManejaS」で支援

株式会社湖池屋

効果
  • 世代や経験によるコミュニケーションギャップを埋め、風通しのいい職場へ
  • 短時間ずつ取り組める施策で、忙しい現場でも継続的な組織改革を促進
  • 働きやすさ、生産性、品質の向上をめざし、フラットで建設的な関係性を構築
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正社員・パートタイム職員・派遣社員合わせて約800名により日夜、稼働する関東工場(埼玉県加須市)

独創的なブランド開発とロングセラーで成長してきた老舗スナック菓子メーカー・株式会社湖池屋。その商品の“安心”と“おいしさ”を支える関東工場では、昨今の生産拡大とともに顕在化した組織課題の解決を図るため、全正社員約180名を対象にマネジメント支援サービス「ManejaS(マネジャス)」を利用開始しました。その背景と展望を、副工場長・戸張雄一郎氏にうかがいました。

組織改革の背景:「料理をつくるように」を受け継ぐ現場の誇り

──まずは、自己紹介からおうかがいします。副工場長として、どんな役割を担っているのでしょうか。

戸張氏 私は2025年4月に副工場長に着任し、総務・人事領域を担当しています。生産の領域はもう1人の副工場長が担当していて、それぞれの得意分野を活かし、協働して工場を運営しています。私はこれまでの経験を活かして、働きやすい職場環境づくりや業務改革、組織づくりに注力しています。

──関東工場の現場から見て、湖池屋のブランドや品質について抱いている思いはありますか。

戸張氏 湖池屋は、「安心できる商品を提供し、地球環境や人々の健康、社会的貢献を心掛ける」「独創的なブランド・サービスを提供する」などの企業理念を掲げています。工場はまさに「安心できる商品」の生産を支える現場ですから、品質や味に関して大きな責任を担っていますし、それだけに、こだわりも強いです。

「プライドポテト」を生み出した2016年のリブランディング以後はもちろんですが、実はそれ以前から、「まるで料理をつくるように」「業界最高品質のものを」という原点を、工場では一貫して意識してきました。

──こだわりや誇りが伝わってきます。そうした志は、現場で働くなかで、どんなところから生まれるとお考えですか?

戸張氏 スナック菓子はとても身近な存在で、自分たちの工場で作ったものを、家族のような一番近い人が手に取ってくれます。そこに、作り手として大きな手応えがあります。だからこそ、品質への誇りは、「家族に食べさせられるものを作る」という意識から生まれてくると感じています。

──なるほど、まさに“料理をつくるように”。

戸張氏 そうです。ただ、そんな志を持ってきた工場がいま、危機に面していると感じています。というのも、昨今の生産ライン増強の影響もあり、職場環境の悪化が、アンケート等からも顕在化してきたんです。それで、副工場長に就任後、状況を打開するために動き出しました。

導入前の課題:世代間ギャップとコミュニケーションの壁

──具体的には、どのような課題が見えてきたのでしょうか。

戸張氏 生産ラインの増強に伴い採用を増やしたため、新しく入社した若い世代の社員が、全体の約4割を占めています。その社員と、既存の社員たち──特に業務ノウハウを豊富に持っている管理職やベテラン社員たちの間で、世代間ギャップと言いますか、コミュニケーションスタイルのギャップが生まれています。​

ベテラン社員たちは「背中を見て覚えろ」の世界でやってきた一方で、若手はそのような環境に慣れておらず、習得に時間がかかります。ただ、生産ラインは動き続けますから、若手の理解が追いつかず、作業が思うように進まない部分は、既存の社員たちがカバーすることになります。そのため、せっかく増員したにもかかわらず、現場がなかなか楽になっていかないという現実がありました。

──そうした状況は、先ほどおっしゃったアンケート結果から把握されたのですか?

戸張氏 はい、職場環境に関するアンケート結果でも「働きやすさ」「相談しやすさ」等の項目でスコアが低く、課題がうかがえました。ただ、もっと具体的な声は、工場内に設置した「意見箱」に寄せられた投稿から見えてきたんです。

この意見箱は、社員のリアルな困りごとや要望を投稿してもらい、工場長や、意見に関係する部署の部門長が、その一つひとつに必ず回答するという取り組みです。そこに寄せられた複数の意見から、「残業が多い」「人手が足りない」「対策を打ってもらえない」といった、リアルな不満が伝わってきました。​

こうした不満への応答として、工場長からは「必要な設備や人員数など、改善につながるアイディアがあれば教えてくれませんか?」と投げかけてみました。しかし実際には、具体的なアイディアは挙がってきませんでした。

──不満は理解できるけれども、社員自身も一緒になって解決策を考えてほしい、ということですね。

戸張氏 そうです。そのほうが効果的な対策ができると思いますし、また社員の理想的なあり方として、自ら積極的に考えて解決策を生み出せるようになってほしいという思いもあります。

一方で、管理職がメンバーの声を吸い上げきれていない、向き合いきれていない部分もあると思っています。というのも、先ほどお話しした意見箱の声からは、「不満や要望を伝えても、どうせ変わらない」という諦めも感じられたからです。

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関東工場で生産される多様なスナック菓子の例

個人の問題ではなく、組織のあり方の問題

──たしかに、主体性や積極性が高まりにくい“環境”になってしまっているのかもしれませんね。

戸張氏 私もそう思います。社員個人が悪いわけではなくて、組織のあり方の問題という面が大きいなと。例えば、社員の意識やコミュニケーションのとり方の問題で言うと、これまで工場では、仕事をする上での一般的な知識についての教育をあまり意識してこなかったことが、少なからず影響していると考えています。いわゆる「報・連・相」が代表的ですけれども、そういったビジネスにおける建設的なコミュニケーションをとるための前提知識が浸透できていませんでした。この状態では、「現場主導で改善案の提案を」といくら呼びかけても、実行は難しいでしょう。

そこで、工場全体の共通言語にできるように、組織力向上に関する基礎的な研修を、管理職・一般社員ともに実施し始めました。管理職は受講し終わり、一般社員も順次、受講を進めています。

──前提知識や意識をそろえるのは、とても大事ですね。管理職の方々が「メンバーと向き合い切れない」ことについては、組織としての背景は考えられますか?

戸張氏 マネジメントについても、組織としての課題は大きいと感じています。現在の管理職たちは、マネジメントに関する専門的な知識・経験を積まないまま登用されてきました。さらに、管理職に就いても現場の実務も担い続けているので、常に忙しく、マネジメントに割ける時間が非常に限られています。そのような状況下で、多ければ30人程度のメンバーをマネジメントしているわけですから、負担が大きいのも当然です。

──なるほど、管理職の方々が、マネジメントに注力しにくい状況があるのですね。

戸張氏 はい。でも、そうした状況は変えていかなくてはなりません。そこで、管理職の業務や評価軸を見直すことで、管理職が「忙しくてマネジメントができない」状況を打開できるように制度面の変革も計画中です。

──意見箱や社員研修に加え、制度面の改革にも並行して取り組まれているのですね。

戸張氏 そうですね、問題を多面的に捉えて、さまざまな施策を行う必要があると考えています。他にも、コミュニケーション改善施策として月1回10分の1on1(上司と部下による1対1の定期的な面談)を、1年ほど前から実施しています。

──限られた時間のなかでも、1on1をされているのですね! メンバーの人数も多いなかで、貴重な時間を割かれていることと拝察します。

戸張氏 そのとおりなんです。ただ……、1年弱の間、取り組んでみて、やはり自己流の短時間の1on1では限界があることがわかりました。もちろん、「こういう時間があってよかった」という声もあるのですが、その一方で「何を話したらいいのかわからない」と1、2分で終わってしまう場合や、上司が一方的に話しすぎてしまう場合もあるようです。​

そのため、1on1をもっと効果的にして、管理職とメンバーの意思疎通をしやすくする方法はないかと考えていました。それで、2025年9月に開催された展示会「総務・人事・経理Week」で情報収集をしました。その展示会のPHONE APPLIのブースで、マネージャー支援サービスとして紹介されていたManejaSを見て、「これだ!」と。

──なんと、よいタイミングでお目に留めていただけてよかったです。ありがとうございます。

意思決定の経緯:成功モデルを目指したスピード導入

──ManejaSを見て「これだ!」と感じたのは、どのような点でしたか?

戸張氏 「上司・部下の認識ギャップ」が可視化できるという点ですね。認識がすれ違っている部分を具体的な項目と数値で確認できるようになれば、一方的な思い込みをやめて、建設的に話し合うきっかけにできると考えました。お互いに考えや気持ちが見えづらいなかで、手探りでコミュニケーションをとってきた現場の社員にとって、これは大きな変化になると考えています。

また、先ほどお話ししたとおり、工場の性質上、生産以外の取り組みに割ける時間が限られているので、アンケートなどは短時間でパッと回答できるものにする必要がありました。ManejaSでは、1回5分程度の回答時間でアンケートを実施できるということだったので、これなら使いやすいと感じました。

──ありがとうございます。ManejaSはまさに「忙しい」人向けのサービスなので、おっしゃるとおり、スピード感をもってご利用いただけるかと思います。

戸張氏 そうですよね。そして、こういったサービスは展示会でも他に見当たらなかったので、迷わず導入検討を始めました。工場長にも、以前から課題感を共有し合っていたので、提案するとすぐに賛同してくれました。おかげで意思決定が早く進み、複数ある工場に先駆けて、関東工場が職場環境改革の成功モデルとなるべく、利用開始することが決まりました。

運用イメージ:2ヵ月ごとの改善サイクルと年次指標

──ManejaSの運用は、どのように進めていく予定ですか。

戸張氏 現場の負担を考慮して、まずは「マネジメントフィードバック」のアンケートを2ヵ月に1回、実施予定です。それにより可視化された上司・部下の認識ギャップの結果を確認し、チーム全体や1on1での対話も行いながら、課題がどこにあるのかを探り、改善策を決め、実施していくイメージです。そして2ヵ月後のアンケート結果を見て、結果を振り返り、さらなる改善策につなげていきます。

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マネジメントフィードバックのイメージ

──2ヵ月ごとのアンケートで、短期的な改善サイクルを回すのですね。そのほか、長期的な変化の指標は、何かお考えですか?

戸張氏 そうですね、長期的には、年2回実施の工場独自アンケートにおける「働きやすさ」「相談しやすさ」項目のスコアを指標にしようと考えています。これらの項目が改善されていけば、現場のコミュニケーションや雰囲気が良くなっている証拠と言えますから。

──運用にあたって、課題感や懸念点などはございますか。

戸張氏 可視化された結果を見てから、課題を突き止めて改善策を実行するには、やはり管理職とメンバーがよく話し合ったり、自分自身で考えたりする必要が出てきます。そこで、いかに誠実に取り組めるかが重要だと思います。ManejaSは、アンケート結果から「認識ギャップが大きい」と判明した管理職とメンバーのペアを知らせて、必要なケアのアドバイスを提示してくれる機能もあるようですので、必要に応じてそれらを活用したいと思います。

ただ、ManejaSから一般的なアドバイスを得ても、さらに具体的に踏み込んだ改善アクションとなると、やはり自分たち自身がしっかりと向き合って考えなくては導き出せないと思います。総務でもサポートしながら、現場の管理職やメンバーが自律的に改善サイクルを回せるように、試行を繰り返していきたいです。​

──ありがとうございます。おっしゃるとおり、課題を特定してからのアクションの実行が、組織や人を変える鍵になってきます。ManejaSの機能を最大限活用いただきつつ、改善サイクルの定着まで伴走してサポートさせていただきます。

期待する効果:相互理解を土台に風通しのいい職場へ

──ManejaS導入によって、どんな効果を期待していますか。

戸張氏 ManejaSで上司・部下の認識ギャップを可視化することで、それを土台として相互理解を進め、本音で話し合えるようにしていきたいと思っています。もちろん、すべての本音を吐き出す必要はないのですが、探り合いから脱却し、課題を共有して建設的に解決できる関係性を作っていきたいです。

仕事に関する不満は、ただ後ろ向きの文句として言うだけでは意味がありませんが、解決したいという前向きな姿勢で声を上げて、原因を探ったり、案を出し合ったりすることはとても大事です。そんな話し合いをできる、風通しのいい組織に変わっていきたいと考えています。

──そうした話し合いを促進するために、管理職の方々に期待していることはありますか?

戸張氏 そうですね、私も含めて管理職は、メンバーが率直に本音で相談しやすいように、否定的なリアクションではなく、いったん受け止めて一緒に考える姿勢を、よりいっそう大切にしたいです。そうすることで、今まで飲み込まれていた意見も出やすくなるのではないかと思います。​

メンバーが出した意見をふまえて、実際に業務やコミュニケーションの改善が実現できれば、メンバー側も「自分の声は届く」「意見が活かされる」という実感を得られます。そうすれば、また意見を言ってみようという気持ちになるでしょう。そんなよい循環を生んでいきたいです。

──メンバーのみなさんも、管理職のみなさんも、双方が変化していくことで建設的な関係が生まれていきそうですね。

戸張氏 はい、そう期待しています。総務としても、引き続き制度やツール面を整えるほか、さまざまなサポートをしていくつもりですが、それを本当に組織改善に活かせるかどうかは、現場の社員たちにかかっています。……ただ、実は、「変わる」だけが正解というわけでもないんです。

──そうですか! ……と、いいますと?

戸張氏 私が総務のメンバーとして入社したころからよく知っている社員などは、副工場長という立場になった今でもまったく変わらず、工場内で行き会うたびにいろんなことを話してくれるんです。敬語も使わないでざっくばらんに。その会話のなかに、業務改善の芽が見つかったりするんですよね。

──なんと、それはすてきな関係性ですね。

戸張氏 だから、本来、みんなそんな感じでもいいんですよ。役職に縛られず、フラットに話し合って、前向きな意見を出せる。そんな関係性を、工場内でもっと広げていきたいです。そういう関係性が土台となって、働きやすさや生産性、品質のさらなる向上につながると信じています。

株式会社湖池屋

業種 製造・メーカー

従業員数 従業員数 1,110名(連結/2025年3月31日現在)

導入サービス
ManejaS