iPhone+PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)で働き方改革わずか1カ月半でスピード導入に成功

ミツカングループ

効果
  • iPhoneとPHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)を1ヵ月半で全社導入
  • 混乱なくスムーズに電話帳データを移行
  • コロナ禍の全社テレワークの支えに

 2020年2月に、社員が使用するモバイル端末を携帯電話からiPhoneに移行したミツカングループ。働き方改革の取り組みの一環として推し進めたこの全対象社員スマートフォン化は、201912月中旬に導入を決定してからわずか1ヵ月半で成し遂げられた。

 その背景には、iPhoneを提供するソフトバンクと、同時に導入したコミュニケーションポータル「PHONE APPLI PEOPLE」(旧:連絡とれるくん)との連携の良さがあったと、ミツカンパートナーズ 管理本部 情報システム部 部長の末續 肇氏は話す。「複数機種の携帯電話からiPhoneへのアドレス帳データをどうやって一斉に移行するかは大変な問題だった。そこに救世主のように現れたのがPHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)だった」

電話帳データの大量移行もスムーズに

 アドレス帳データを、デバイス内ではなくクラウド上で一括管理するのが、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)の基本構造だ。そこで、携帯電話内に保存されていたデータを、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)をインストールしたAndroid端末に赤外線通信でいったん移し(iPhoneでは、直接赤外線通信でデータを受け取れないため)、クラウド上に保存。あとは、iPhonePHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)を使用すれば、そのアドレス帳データがそのまま使えるようになる。

 ミツカンはこの方法で短期間にデータ移行に成功。「大量のデータ移行に困っている会社は他にもあるだろうが、この仕組みならすごく短時間にできる」と管理本部 情報システム部 インフラ課 課長の田平 浩樹氏は話す。グループ全社で1700台のiPhoneを導入したが、実際、1ヵ月ほどでこの移行作業が完了したという。なお、全国各地に拠点があるため、データの移行方法を説明する動画とマニュアルも作成して配布。必要に応じて個別説明も実施した。

 「ソフトバンクとPHONE APPLI社の連携の速さ、一体となった動き」が印象に残っていると振り返る末續氏。このスピード感こそ、iPhoneで利用するコミュニケーションポータルとしてPHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)を選定する際の大きな決め手になったという。

コロナ禍のテレワークで威力発揮

 ミツカングループではそれまで管理職のみにスマートフォンを配布していたが、今回、全対象社員にiPhoneを行き渡らせ、20202月からPHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)で互いの電話番号を調べて連絡を取り合う体制に移行。連絡先データの管理も、集中管理にやり方を変更した。

 その効果は早速表れた。新型コロナウイルスの感染拡大により対象社員がテレワークへ移行し、iPhoneの利用率が高まったからだ。会議や打ち合わせの多くもWeb会議ツールのZoomiPhoneで行うかたちとなったが、「そうした働き方のなかでも、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)が入っていたので連絡は円滑にできた。コロナ禍でも、それ以前と同じように業務ができたことは大きな効果だ」と管理本部 情報システム部 インフラ課 の薗田 宏一朗氏は話す。

 特に、以前の環境と大きく異なるのが着信時の「発信者表示」だ。従来は、携帯電話のアドレス帳に番号が登録されていない限り、社内からの電話ですら発信元がわからなかった。2月以降はそれが見える化され、「今は誰からの電話かがすぐにわかる。それがいい」。テレワークで働く場所が分散している分、社員同士のコミュニケーションにおいて大きな役割を果たしているという。

 また、電話をかける際にも「手軽に番号を探して、そのままかけられる」点を評価している。以前も連絡先を調べる社内システムはあったが、電話番号を管理・検索できるだけで、そこから直接電話をかけることはできなかった。PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)ならば、検索したあとにそのまま発信できるので効率が上がる。

「パッと探して架電」が当たり前に

 情報システム部では現在(202011月)も出社率は30%程度と、テレワークを併用した働き方を続けている。PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)はすでに、そうした働き方のなかに浸透。「電話番号の探し方も発信元通知も、もう当たり前になっている。そうした環境ができたことは、すごく意味がある」と田平氏は語る。

 ただし、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)の様々な機能のうち、使えている機能はまだほんの一部であり、「名刺取り込みの機能の活用」、「Teams連携」、また「iPhone中心でPCでは十分に使えていない」など、まだ課題はある。より多くの機能を使いこなせるよう、利用法を工夫していくという。

 テレワークが常態化すれば、どうしても日常的にコミュニケーションを取る機会は減ってしまう。それを補うためにも、コミュニケーションポータルとしてのPHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)の利用範囲を広げていきたい考えだ。