最新の電話環境クラウドPBXとは?従来のPBXとの違いやメリットを徹底解説

PHONE APPLI PEOPLE
2021.11.30

最新の電話環境クラウドPBXとは?従来のPBXとの違いやメリットを徹底解説

「従来のPBXを利用しているが、何かと不便なのでクラウドに移行したい」
「最近 "クラウドPBX" をよく耳にするが、どういったものなのか知りたい」
「従来のPBXとの違いや、クラウドPBXのメリットを押さえておきたい」

ひとことで言うと、電話交換機をクラウド上に移行することを指す「クラウドPBX」。用語について、よく耳にはするものの、実態がイマイチわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、クラウドPBXについて、以下のポイントを中心にお伝えします。

ぜひ本記事の内容を参考にして、自社のクラウドPBX導入にお役立てください。

そもそもクラウドPBXとは?

まずはクラウドPBXの概要についてみていきましょう。

クラウドPBXとは

クラウドPBXとは、オフィスや店舗に設置しているPBX(電話交換機)をクラウド上に設置するサービスのことです。インターネット環境さえ整っていれば、内線や外線の取り次ぎ、転送、通話録音など従来のビジネスフォンの機能をそのまま利用できます。

クラウドとオンプレミス(従来型)の違い

PBXに限らずですが、現代においてほとんどのシステムは「クラウド」と「オンプレミス」の2つに分かれます。

クラウドとは、ITシステムに必要な機器を自社保有しない運用形態のことで、誰かが作ったシステムを「借りる」イメージです。データセンターやサーバーを自社で管理する必要がないため、コストや手間がかかりません。代表的なものとして、GmailやGoogleスプレッドシートなどがあげられます。

一方のオンプレミスは、システムそのものを自社運用する形態です。サーバーや回線、ソフトウェアなどをデータセンターに設置する必要があります。カスタマイズ性は高いですが、導入費用や手間がかかるのが難点です。

クラウドPBXとPBX、IP-PBXの違いとは?

PBXには、クラウドPBXと従来のPBX、IP-PBXの3種類があります。クラウドPBXはクラウド型、P-PBXやPBXはオンプレミス型です。システム形態はもちろん、初期費用やメンテナンスの必要有無、導入スピードなどが異なります。

簡単な表にまとめたのでぜひご参考ください。



クラウドPBX PBX(従来型) IP-PBX
システム形態 クラウド オンプレミス オンプレミス
初期費用 安い 高い 高い
メンテナンス 不要 必要 必要
導入スピード 早い 遅い 遅い
品質 回線に左右される 良い 良い

企業がクラウドPBXを導入する主な目的4つ

最近注目を集めているクラウドPBXですが、なぜさまざまな企業で導入が進んでいるのでしょうか。企業がクラウドPBXを導入するのには以下のような目的があります。

1. テレワーク対応を柔軟にする

クラウドPBXによってテレワークが柔軟になります。あわせて社員の個人デバイスを業務利用する「BYOD」を導入することで、いつでもどこでも内外線を利用することが可能です。もちろん会社番号での発着信ができるため、電話対応のためにオフィスに行く必要もありません。

2. 新たに電話環境を整える

クラウドPBXは、オフィスの開設や移転などに伴い、新たに電話環境を整えたい場合にも有効です。通常、電話環境をゼロから整えるのは、回線工事などが必要となりコストもかかります。一方のクラウドPBXは、工事や設置が要らない上に、契約から数日以内に開設可能です。

3. 受信業務の効率化

問い合わせ対応を効率化したい場合にもクラウドPBXは有効です。サービスによっては、着信相手が表示される「CTI機能」、社員の離席状況がわかる「ステータス機能」、自動音声で対応してくれる「IVR機能」などが備わっています。特にコールセンターやテレアポ、サポートセンターなど電話受信がメインの業態には効果的です。

4. 自然災害などによる回線遮断を防ぐ

クラウドPBXでは専用機器を必要としないため、自然災害など何らかの物理的トラブルが起こっても、回線遮断のリスクがありません。

また、全ての機能やデータがクラウドで保存されています。PCやサーバーなど物理的機器が壊れたとしても、電話機能の停止やデータの紛失などが起こることはありません。災害時でもインターネットさえ繋がれば個人デバイスから連絡が取れます。

クラウドPBX導入のメリット・デメリット

クラウドPBXには数多くのメリットがあります。しかし逆に、デメリットもあるので、慎重に両者を加味した上で、クラウドPBXの導入を進めましょう。

メリット

まずはクラウドPBXのメリットからみていきましょう。特に押さえておきたいメリットは以下の4つです。

  1. 内線・外線・転送がスムーズにできる
  2. 導入・運用・通信のコストを削減できる
  3. さまざまな端末に対応している
  4. ビデオ通話やチャットが利用できるサービスもある

クラウドPBXでは機能やデータを一つのクラウドに集約するため、内線や外線の取り次ぎ、転送などの連絡がスムーズです。交換機のような物理的機器が必要ないため、初期費用やランニングコストも削減できます。

またスマートフォンだけでなくPCやタブレットも利用可能です。そのため、コロナ禍におけるテレワークも円滑に進めやすくなります。サービスによってはビデオ通話やチャットを利用できるものもあります。そのほか名刺管理や顧客管理ツール、ネットFAXなど連携できるサービスもあるので、事前に確認しておきましょう。

デメリット

続いてデメリットをお伝えします。押さえておきたいデメリットは次の3つです。

  1. 月額料金がかかる
  2. 音質が劣る場合がある
  3. 利用できない番号がある

メーカーによって異なりますが、内線1回線あたり2,000?2,500円前後の月額料金がかかります。他に、インターネットを経由しての利用となるため、通話時の音質が安定しない場合もあります。取引先との電話で、相手の声が聞き取れないのは致命的なので、できる限り音質の良いメーカーを選びましょう。

またクラウドPBXは特殊ダイヤルが利用できません。たとえば警察への110番、消防への119番、ナビダイヤルの0570番など。また、市外局番を引き継ぎ利用できないケースもあるので注意が必要です。

クラウドPBX導入がオススメの業界5つ

クラウドPBXのメリットやデメリットをお伝えしました。基本的にどのような業態にもクラウドPBXは有効ですが、なかでも以下のような業界ではオススメです。

1. 営業など外出が多い業界

外出がメインとなる営業。社員同士や取引先などとの連絡を頻繁に行うため、デバイスは「個人用」と「業務用」の2台持ちが一般的です。しかしそれではコストや管理の手間がかかるため、「BYOD」との併用でクラウドPBXを導入すると、端末1台で済むためより効率的に業務が可能です。

2. コールセンター中心の業界

コールセンターやテレアポ、サポートセンターなど電話業務がメインの業態にもオススメです。そもそも業務上、受信回数が多い上に、電話の取り次ぎも頻繁に行わなければなりません。クラウドPBXの導入によって受信や取り次ぎの効率化はもちろん、サービスによっては自動音声対応も可能となります。

3. システム・ゲーム開発などIT業界

IT業界はPC仕事がメインとなるため、テレワークやフレックスタイムとの相性が良いです。都市部から離れた場所で働く社員がいる場合、オンラインコミュニケーションはいっそう重要になります。

クラウドPBXは複数拠点でも格安で利用できる上に、PCやスマートフォン、タブレットなどあらゆる端末に対応しています。どこにいても円滑にコミュニケーションを取れるため、コロナ禍でも大いに活躍してくれるでしょう。

4. 介護・病院など医療業界

医療業界は、急務や営業時間外の対応などイレギュラーが発生しやすい業界です。たとえば外線を利用するために、ナースステーションに一度戻るのも大きな手間となってしまいます。

クラウドPBXでは、いつでもどこにいても発着信が可能となります。転送設定をしておけば、自宅にいる医師や担当者に取り次ぐことも可能です。ナースコールがあった際も、患者を担当している看護師に直接呼びかけることができます。

5. 学校など教育業界

教育業界にもクラウドPBXは有効です。教師は会社員のように業務用デバイスが支給されないため、保護者や他の教師との連絡が取りにくいという事情があります。

教師の個人デバイスをクラウドPBX化することで、スムーズな業務連絡が可能です。万が一学校でトラブルが起こった際も、保護者への連絡など迅速に対応できます。

【事例】クラウドPBX導入事例

クラウドPBXのメリットを詳しくお伝えしましたが、実際の事例があったほうがイメージも掴みやすいのではないでしょうか。そこで、クラウドPBXに関連した事例をいくつかご紹介します。

伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事株式会社は、機械から化学品、エネルギー、食料、金融など幅広い分野においてグローバルに事業を展開する大手総合商社です。

社内の働き方として「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも」をテーマにしている同社。PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)、クラウドPBXサービス「Cisco Webex Calling」、名刺管理ツール「Sansan」を併用しています。

【ポイント】

  1. 各ツールに加えて「BYOD」を導入することで業務が大幅に効率化された
  2. 電話や会議などの社内コミュニケーションがオンライン化されたことで、コロナ禍でも社員の安全を守りつつ、生産性を維持・向上させることができた
  3. PHONE APPLI PEOPLEによって、在宅や移動中を含む様々な場面での利用における利便性が大きく高まった

クラウドPBXをはじめWeb電話帳、名刺管理ツールなど各サービスを活用することで、業務効率化が促進された事例といえます。コロナ禍における生産性の維持・向上にも、大きく貢献しているようです。

三菱商事

三菱商事株式会社

三菱商事株式会社は、天然ガスから自動車、食品まで幅広い商品を扱う総合商社です。中期経営戦略の一環として「固定電話の廃止」を考えていた同社。新たなワークスタイルの要として、Web電話帳「PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)」の導入に踏み切ったといいます。

【ポイント】

  1. PBX老朽化について議論した結果、全社員にスマートフォンを配布し、場所を問わず働けるワークスタイルの実現を目指すという結論に至った
  2. PHONE APPLI PEOPLEの「着信表示機能」によってコミュニケーションロスが削減された
  3. 固定電話と内線が原則廃止されたことで、仕事における「空間の制約」から開放された

PBXの見直しを行ったこと同時に、Web電話帳を活用したことで固定電話と内線を原則廃止につながり、社内の新しいワークスタイルが根付いた事例です。

PHONE APPLI PEOPLEとは?

PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)

当社、株式会社PHONE APPLIでは、Web電話帳サービス「PHONE APPLI PEOPLE」を提供しています。クラウドPBXやBYODとの相性が良く、業務効率化につながるさまざまな機能を搭載しています。

【PHONE APPLI PEOPLEの特長】

  • 名刺情報をクラウド上で一元管理
  • 端末に連絡先の登録不要
  • 部署などのキーワードから相手を検索可能
  • 電話やメール、チャット、Web会議にも対応
  • クラウド管理なので端末に情報が残らない
  • 災害が起きたとき自動で安否確認がされる

PHONE APPLI PEOPLEを導入していれば、クラウドPBXを行う際、デバイスの使い勝手やセキュリティを高めつつスマホを内線化できます。社内外にかけたい相手の連絡先が簡単に探すことができ、手軽に電話をかけられます。端末内には情報が残らないためセキュリティ面も安心です。

【まとめ】クラウドPBXについて

本記事では、クラウドPBXについて以下のポイントを中心にお伝えしました。

  • クラウドPBXとは、オフィスや店舗に設置しているPBX(電話交換機)をクラウド上に設置するサービスのこと
  • クラウドPBXにはテレワークへの対応、受信業務の効率化、回線遮断の防止などの目的がある
  • 内外線のスムーズ化、コスト削減、他ツールとの連携などのメリットがある
  • 一方、音質が劣る可能性がある、利用できない番号があるなどのデメリットもある
  • クラウドPBXは、営業やコールセンター、IT業界、医療、教育現場にオススメ

クラウドPBXは物理的機器を必要としないため、内外線の取り次ぎや転送などが効率化されます。また新型コロナウイルスによって、テレワークや時差出勤が社会に浸透しつつあります。クラウドPBXを導入していれば、そうした働き方にも柔軟に対応可能です。ぜひ本記事の内容を、自社におけるクラウドPBX導入の参考にしてみてください。

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「PHONE APPLI PEOPLE」は、クラウドPBXと連携し、場所にとらわれない働き方の実現を支援をするWeb電話帳です。固定電話削減、スマホ内線化、フリーアドレス、BYODなどの実績多数!

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