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フリーアドレスを導入すると、固定電話は不要になる?フリーアドレス導入時の効率的な電話運用方法5選も解説

  • フリーアドレスを導入すると固定電話は不要になるのだろうか
  • フリーアドレスに適した電話運用方法にはどのようなものがあるのか
  • 固定電話を廃止する際の注意点を知りたい

フリーアドレスの導入を検討しているものの、導入後「固定電話」をどうすべきか悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
そこで本記事では、フリーアドレスと固定電話について、次のポイントを中心に解説します。


ぜひこの記事の内容を、自社のフリーアドレス導入や固定電話廃止時にお役立てください。

フリーアドレス導入のメリットについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご確認ください。

【結論】固定電話の廃止がオススメ。でも代表電話は残しておくとよい

固定電話を設置したままではフリーアドレスの良さが活かせないため、固定電話は廃止するのがオススメです。

フリーアドレスによって席が自由になり、席に座る従業員が頻繁に変わるため、固定電話を設置する必要がなくなるからです。

ただし、いきなり完全に固定電話をなくすと、社内外のコミュニケーションにも支障が出てしまいます。そのため、「代表電話」だけを残し、次第に代表電話の使用頻度を減らしていく対応が適切です。

フリーアドレス導入で固定電話を廃止すべき理由5つ

なぜフリーアドレス導入で固定電話を廃止すべきなのか、その理由を5つご紹介します。

  1. 担当者を探す手間が省けるから
  2. 電話対応のための出社を無くせるから
  3. 自由度が高いレイアウトを実現しやすいから
  4. PSTN(公衆交換電話網)が老朽化しているから
  5. コミュニケーションツールが普及しているから

1. 担当者を探す手間が省けるから

固定電話では、同一の代表番号を使うため、着信のたびに担当者に取り次ぐ必要があります。

担当者を探すのに時間がかかり、もし担当者が見つからない場合、電話を切って再度かけ直さなければなりません。

その点フリーアドレスでは電話をスマートフォンに置き換えられるため、担当者にダイレクトにつなげられます。

2. 電話対応のための出社を無くせるから

固定電話の場合、取引先や問い合わせなど各所からの着信に対して、オフィスにいる誰かが対応しなければなりません。

なかには電話対応のためだけに出社する従業員もいるでしょう。

その点フリーアドレスでは、各従業員がスマートフォンで電話対応できるため、出社する従業員の負担を軽減できます。

3. 自由度が高いレイアウトを実現しやすいから

フリーアドレスでは、固定電話本体や配線の設置が不要です。そのためオフィスレイアウトの自由度が増えます。

固定席を設けない分、個人の書類やパソコンを置く必要がなくなり、デスクの上もスッキリしやすいです。

オフィス空間がシンプルになり、従来よりも快適な環境で業務を進められます。。

4. PSTN(公衆交換電話網)が老朽化しているから

PSTNとは、音声電話やFAXなどの通信に用いられる公衆交換電話網です。
これまで一般的に使われていたPSTNですが、固定電話の利用数が減ったことで回線数が激減し、老朽化も進んでいるのが現状です。

実際にPSTNは2025年1月をもって終了し、IP網への完全切り替えを実施すると発表されています。

今後ますます固定電話が使いにくい環境になると予想できるため、IP電話やクラウドPBXなどへの乗り換えが必要です。

5. コミュニケーションツールが普及しているから

インターネットやスマートフォンの普及にともない、今ではチャットやビデオ電話などコミュニケーションツールが当たり前の時代になりました。

そのため、わざわざ「固定電話」をコミュニケーションの手段として利用する必要がなく、スマートフォンで代替可能です。

フリーアドレス導入で検討すべき電話運用方法5選

フリーアドレス導入にあたって、オススメしたい電話運用方法を5つご紹介します。

  1. IP電話
  2. デジタルコードレスフォン
  3. クラウドPBX
  4. 社用携帯
  5. BYOD

1. IP電話

IP電話とは、インターネット経由で電話ができる仕組みです。

従来の固定電話ではPSTNをはじめとするアナログ回線が主流でしたが、IP電話では音声をインターネット経由でデジタル信号に変換して利用します。

NTT東日本/西日本への電話加入権の購入が不要だったり、基本料も安く設定されていたりするので、アナログ電話と比べて手続きやコスト面のメリットが大きいです。

2. デジタルコードレスフォン

デジタルコードレスフォンとは、敷地内にアンテナを設置することで無線通信を可能とする電話機を指します。

従来の固定電話で必須の「コード」が不要なので、オフィス内で自由に持ち運んで利用可能です。内線や外線、転送、保留といった固定電話と同じ機能が搭載されています。

3. クラウドPBX

クラウドPBXとは、従来オフィスに設置していたPBX(構内交換機)をクラウドに置き換えることで、インターネット経由で電話を利用できるシステムです。

業者が利用環境を構築・運営し、それに対して企業が利用料を支払います。

クラウドPBXでは、パソコンやスマートフォン、IP電話機などの端末を利用可能です。

4. 社用携帯

従業員に1台ずつ社用携帯を配布するのも有効な方法です。

個人が仕事用のスマートフォンを持てるため、場所や時間に関係なく連絡を取り合えます。

ただし、一人ひとりに端末を渡すことで紛失や盗難などによる情報漏えいリスクが高まるため、相応のセキュリティ対策が必要です。

社用携帯について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

5. BYOD

BYODとは、Bring Your Own Deviceの頭文字をとった用語で、直訳すると「プライベート端末を持ち込む」という意味です。

つまり、従業員自身のスマートフォンを業務でも利用する方法を指します。

従業員が普段から使っているスマートフォンを利用できるため移行がスムーズで、かつ生産性も高まりやすいです。

企業も新たな端末を購入する必要がないためコスト面のメリットも大きいといえます。ただし、個人端末を使うので情報漏えいリスクが高まりやすい、公私混同しやすいといったデメリットもあるので注意が必要です。

固定電話を廃止する前にやるべきこと5つ

固定電話からIP電話、クラウドPBXなどへの切り替えには多くのメリットがあります。

ただし、いきなり固定電話を廃止すると業務に支障が出る可能性があるので、廃止前に次のことを確認しましょう。

  1. 従業員と固定電話を廃止する目的を共有する
  2. 固定電話の利用頻度や通話内容を調査する
  3. 新しいツールの導入テストを行う
  4. 自社のセキュリティ対策を見直す
  5. 従業員の帰属意識を高める

1. 従業員と固定電話を廃止する目的を共有する

フリーアドレスを「何となく便利そうだから」「周りの会社が導入しているから」といった理由で導入しても、従業員に意図が伝わらず、うまく定着しません。導入目的として次のようなものがあげられます。

  • フリーアドレスの良さ(コミュニケーション活性化や自由な移動)を活かすために固定電話を廃止してクラウドBYODを導入する
  • 電話の取り次ぎで機会損失が生まれているので、それらを効率化するために固定電話を廃止してデジタルコードレスフォンを導入する

固定電話廃止とフリーアドレス導入の目的を伝え、社内に周知させることが大切です。

2. 固定電話の利用頻度や通話内容を調査する

廃止する前に、固定電話をどのくらいの頻度で使っているのか、どのような内容の通話をしているのか確認しましょう。

固定電話の利用頻度や通話内容の調査は、IP電話やデジタルコードレスフォン、クラウドPBXなど新たな導入形態の中で、どの方法が自社にとって最適か知るためにも重要です。

3. 新しいツールの導入テストを行う

固定電話を廃止し、いきなり新たな電話ツールを導入しても社内に定着しません。そのため、試験的にツールの導入テストを行うのがオススメです。

まずはマネジメント部門の数名で使ってみる、特定の部署だけで使ってみるなど試験的に導入しましょう。テストがうまくいってから全社で導入を始めるとよいです。。

4. 自社のセキュリティ対策を見直す

固定電話に代わる方法としてIP電話やクラウドPBX、社用携帯があげられます。

ただし、これらの方法はインターネット回線を使うため、アナログ回線を使用時よりもセキュリティ対策を強化する必要があります。。

スマートフォンを用いる方法だと紛失や盗難、パスワードの使い回しなどによる情報漏えいリスクがあるため、十分な対策やセキュリティ教育が必要です。

5. 従業員の帰属意識を高める

固定電話を廃止してフリーアドレスを導入すると、固定席がないことで社内コミュニケーションが希薄になり、従業員の帰属意識が下がる可能性があります。

帰属意識が低ければエンゲージメントも低下し、生産性にも悪影響を与えかねません。

そのため、コミュニケーションツールの導入や普段話さない従業員同士が話せるイベントを企画するなど、社内コミュニケーションを活性化させる工夫が大切です。

「フリーアドレスは時代遅れ」といわれる理由と失敗を防ぐ方法

フリーアドレスにはメリットが多い反面、「時代遅れ」という声もあります。

なぜ、新しい働き方のひとつであるはずの「フリーアドレス」が時代遅れなのか、その理由は次のとおりです。

  • 従業員の居場所がわかりづらい
  • チームのコミュニケーションが不足する
  • 集中力が落ちやすい
  • 座席やメンバーが固定されやすい
  • 書類や持ち物の管理が難しい

従業員がそれぞれ好きな席で働けますが、その反面「誰がどこにいるのがわからず、すぐに確認したいことを聞けない」といった問題が出てくることがあります。

また、コミュニケーションが取りにくい、隣の人の会話がうるさくて集中できないといった問題も出てきやすいです。

さらに、どこに座れば良いかわからず、結局いつもの席に座ってしまい座席やメンバーが固定される問題や、これまでデスクに置いていた持ち物や書類の管理問題もあります。

フリーアドレスの失敗を防ぐ方法

フリーアドレスの失敗を防ぐ方法として次のものがあげられます。

  • 座席管理ツールの導入
  • ペーパーレス化を促進
  • コミュニケーションツールの導入

座席管理ツールとは、オフィスのフロアマップを表示することで、従業員の居場所を特定できるツールです。誰がどこにいるのかすぐに把握できるため、直接会って確認したいことがある場合や、緊急のミーティングなどがある場合に役立ちます。

書類や持ち物の問題は、ペーパーレス化の推進によって解決可能です。たとえば、電子契約システムやCRM(顧客関係管理)などの導入によって、契約書や顧客台帳などさまざまな書類をオンライン化できます。

専用ツールを導入すれば、社内コミュニケーションの問題も解消可能です。聞きたいことをチャットですぐに聞けたり、「雑談グループ」で気軽な話ができたりします。

【製品紹介】誰がどこに居るか?お手軽に分かることができます!

フリーアドレスと合わせて導入したいのが位置情報共有ツールです。誰がどこにいるのかを簡単に把握できるので、探したい人をすばやく見つけてコミュニケーションを取ることができます。

PHONE APPLI PLACEは、無線Wi-FiやBeaconなどの技術を用いて、社員の位置情報を見える化するサービスです。

    【PHONE APPLI PLACEの機能】
  1. オフィスにいる社員の位置情報をオフィスマップ上に表示。居場所の見える化ができ、社員が互いの居場所を簡単に把握できます。
  2. オフィスの混雑状況も確認可能。三密回避など、感染症対策としても効果を発揮しています。
  3. スマートフォンでも位置情報を把握。社員の所在がすぐにわかるので、在宅勤務や社外からでも、最適なコミュニケーションツールの選択が可能になります。

サービスの詳細については、こちらからご確認ください。

【まとめ】フリーアドレス導入時に固定電話は廃止すべき理由と効率的な電話運用方法について

本記事では、フリーアドレスと固定電話について次のポイントを中心にお伝えしました。

  • フリーアドレスを活かすためにも固定電話は廃止するのがオススメ
  • フリーアドレス導入による固定電話の廃止には、担当者を探す手間を省けたり、オフィスの自由なレイアウトを実現できたりとメリットが多い
  • フリーアドレスに適応した電話運用方法として、IP電話やデジタルコードレスフォン、クラウドPBX、BYODなどがある

フリーアドレスでは従業員が自由な席で働けるため、固定電話よりもインターネット回線を使った電話手段の方が生産性は高まりやすいです。

ただし、いきなり新しい電話運用方法を導入するのでなく、社内に周知させたり、試験的に導入したりといった対応が必要といえます。

万全の準備を整えてから、フリーアドレスや新たな電話運用方法を取り入れましょう。

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