導入事例
株式会社 SPILYTUS(スピリタス)
『QUQURI(ククリ)』という一風変わったアパートをご存知だろうか。昨今、テレビや新聞などの日本メディアはもちろん、海外のメディアでも数多く取り上げられている(https://spilytus.co.jp/news/)注目のミニマルアパートである。ミニマルアパートと表現すると、昔の三畳間や四畳半のアパートを想像する人も多いかと思うが、株式会社SPILYTUS(以下、SPILYTUS)が展開しているQUQURIを見れば、そのイメージは大きく塗り替えられるだろう。
SPILYTUSは、東京都内で主に若者をターゲットにしたミニマルアパートにフォーカスしてビジネスを展開しているベンチャー企業である。創業2012年と社歴は若いが、急成長しており、すでに70棟を超えるQUQURIを提供している。
このSPILYTUSがビジネス上大切にしている理念のひとつが、タイトルにもある『東京を強くする。』というビジョンであり、そのビジョンを体現し、多様化する若者の価値観に応えるべく展開しているのがQUQURIというミニマルアパートである。
このミニマルアパートが、具体的にどのような特徴を持っているのか、それはSPILYTUSのWebサイト(https://spilytus.co.jp/news/)をご覧頂くとして、簡潔に述べるなら『引っ越し魔』を自認する仲摩代表が、自身の経験を元に、若者向けに細部までこだわりを持ってデザインを手掛けているデザイナーズアパートと言っても良いだろう。
この創業者の理念やビジョンというのは、多くの場合、競争力の源泉となり差別化のバックボーンとなるが、一方で、組織全体に行き渡らせることが難しい要素でもある。数十名規模の組織であれば、まだ社員全員の顔と名前が一致し、創業者の価値観をそれぞれに伝えつつ、個人の強みや得意技を活かしたビジネス運営を行いやすい。
しかしながら、社員数が40−50人を超えたあたりから、組織の一体感がほころび始めるケースが散見される。特にビジネスが急成長している組織は、いわば成長痛のような形でこの問題に直面する。同様の経験をしたベンチャー経営者は少なくないだろう。
様々な事例を目にしながら、自社がそのような状況に置かれるリスクを見越し、事前に手を打つことを決断したのが、SPILYTUS仲摩代表である。
「現場で目標を立てて、みんな一所懸命取り組んでくれるのですが、例えば、いつの間にか売上を伸ばすことが目的にすり替わって、お客様の価値観とマッチしない物件をご紹介してしまうような場合がありました」と切り出す仲摩代表。人として少しでも成長したい、ビジネスの目標も達成していきたいという熱意は、創業当時から変わっていないものの、単純に数字を追いかけると自分たちが思い描く経営スタイルと異なる方向を向いてしまう懸念を感じていたようだ。
「当社の経営基盤としてSalesforceをフル活用していく、と決めてから、Salesforceの成長を支えて来たV2MOM※について深く知りたいと考えていました」と続ける仲摩代表。Salesforce社も、社会的な課題を様々な形で解決するアプローチをとりながらビジネスを成長させてきたことを踏まえて、そのコンセプトに共感していたという。そのV2MOMをSalesforce上で確実にオペレーションし、コミュニケーションツールとしても活用できるVision Goを採用することを決断したとのことだ。
「V2MOMによる日々の業務とビジョンのリンクは行う事ができましたが、一方で、誰のミッションでもない、でも誰かがやらないと組織がスムーズに動かない仕事や、突発的な事象に対してみんなで助け合うような仕事、
そのような現場の仕事にも積極的に関わって欲しい、との思いもありました」と話すのは、戦略企画室長の行方氏。会社の計画や企画を練る仕事も手掛けつつ、社内のコミュニケーションや社員エンゲージメントについても気にかけていたという。
「いわゆる三遊間に転がってしまうような仕事にも光を当て、認める・感謝するという活動を自律的に行えるような仕組みを探していました。Thanks Goのような製品がSalesforceのプラットフォームで使えるとは思っていませんでした」と、Thanks Goをセールスフォース社の営業担当から紹介されたときの驚きを振り返る行方氏。
Salesforceプラットフォームに様々なデータが一元化されることで、目標達成状況や、名刺交換状況、サンクスカードのやり取りなどがダッシュボード等で、ひと目でわかるようになる。いろいろな種類のクラウドサービスを組合せて利用するメリットもあるものの、一方でSalesforceプラットフォームに経営に必要なアプリを集約することでデータの相関も踏まえた活用度合いが向上することは必至だ。
さらに、SPILYTUSでは、1年以上前から利用しているPhoneAppli for Salesforceについても、その使い込み度合いを加速している。
「先日機能強化された『KnowWho検索』によって、これまで蓄積されたSalesforce上のデータをさらに活用しやすくなり、コミュニケーションのスピードが上がりました。加えて、弊社の営業担当が、お客様や投資家とのコミュニケーションで活用している『LINE WORKS』でのコミュニケーション履歴(トーク履歴)をSalesforceに統合できるオプションが使えるようになったことで、更にデータの集約が進んでいます」と話す衣川氏。
これまでお客様や投資家の方々とのコミュニケーションでLINEを使うケースが多かったとのことだが、LINEトークだと、コミュニケーションの履歴を会社側が把握できず、営業社員が休暇を取っていたりするとチームメンバーがバックアップすることが難しかったという。
この点を改善する機能がPhoneAppli for Salesforcの新機能『LINE WORKS連携』だ。KnowWho検索機能に続き、PhoneAppli for Salesforceの価値を高める大型アップデートである。
LINE WORKS連携機能を使うと、営業担当のLINE WORKSとお客様のLINEとのトーク履歴が、Salesforceの取引先責任者の活動履歴として記録される。これによりトーク履歴が共有できるようになるため、複数の営業担当で案件対応をする場合や、営業担当の休暇時のフォローなど、LINEによるコミュニケーションの利便性を損なわずに、チームとしてのコミュニケーションの質を向上することができる。
「まだまだ、Salesforceを経営基盤として使い倒す余地は多く、これからPardotなども活用しながら、さらにSalesforceの使い込み度合いを上げていきたいと考えています」と意気込みを語る仲摩代表。創業のビジョンを現場に落とし込み、ビジネス活動をSalesforceで可視化していくことで、東京の若者たちが価値観を活かしてイキイキと生活できる住環境を、これまで以上にスピーディに拡大することができるはずだ。
#余談だが、SPILYTUSは、ポーランドのウォッカにインスピレーションを得た社名とのことである。この特別なウォッカは、アルコール度数が非常に高いことで有名だが、創業メンバーの思い出のお酒とのことで、お酒に自信のある方は、ぜひチャレンジして頂きたい。
PhoneAppli for Salesforce、Vision GO、Thanks GOの実際の画面を試してみたい方は、Salesforceのアプリストアである『AppExchange』より、機能制限トライアルをご利用頂けます。こちらのリンク(https://appexchangejp.salesforce.com/appxListingDetail?listingId=a0N3A00000ENUqgUAH)から、機能制限トライアルをお試しください。トライアルの操作方法などは、ブログ(機能制限トライアルやってみた!)でも紹介していますのでご覧ください。
※V2MOM:Salesforceが採用する、組織の意思統一を実現する目標管理手法。Vision (ビジョン)、Values(価値)、Methods(方法)、Obstacles(障害)、Measures (基準)という5つの言葉の頭文字からなる。Salesforce社の無料eLearningサービスであるTrailheadで学習することもできる。
●導入前の課題
組織が大きくなり組織の一体感が薄れる懸念があった
お客様や投資家とのコミュニケーションで使用しているLINEのやりとりが個人に依存していた
ビジネスのデータを一元化する経営基盤を探していた
●導入後の効果
ビジョンに沿った現場の活動と目標設定が行えるようになった
三遊間にこぼれがちな仕事や突発的なサポートといった現場の仕事に感謝できるようになった
LINEトークでのコミュニケーションをSalesforceに一元化できた
ビジネスデータの可視化が進んだ
●利用ライセンス数
約 25 ID
名刺管理◯
名刺オペレーター入力◯
リード・取引先・キャンペーン連携○
社内連絡先◯
組織図○
KnowWho検索◯
社外連絡先◯
モバイル◯
1on1◯
V2MOM◯
サンクスカード◯
レポート◯
ダッシュボード◯
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