導入事例
北日本銀行
岩手県を中心に77店舗を展開し、お客様に寄り添い地域経済の活性化に取り組む北日本銀行。中期経営計画「Design The Future:2023」においてリリースした10年ビジョン「豊かな人間力と創造的開発力で、未来をデザインする“ユニークバンク”」の実現に向け、2021年にデジタル戦略室を新設した。
同行では、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、生産性向上や持続可能な営業体制の再構築を目的とした「業務のデジタル化」「ペーパーレス化」を目指している。その取り組みの一環として、全行員・全パート職員にスマートフォンを配布し、Web電話帳としてPHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)を採用することになった。今回は、導入から半年が経った現在の効果や今後のビジョンについてお話を伺った。
中期経営計画において第1フェーズにあたる現在、北日本銀行のテーマは”Reframing”。 ”ある枠組みで捉えられている物事を、その枠組みを外して違う枠組みで考える” 時期だと位置付けている。計画の基本方針にある ” Human×ITによる顧客利便性の向上” と ”持続可能な営業体制の再構築” を実現していくために、固定電話に縛られた今までの働き方の見直しに着手した。
デジタル戦略室の渋田尚吾氏は、次のように話す。「以前は、行内外の電話連絡に固定電話を使用しており、携帯電話(フィーチャーフォン)が支給されていたのは一部の営業部署のみでした。そのため、ほとんどの行員は外出中に電話があってもすぐに折り返すことができません。店舗に戻ってから折り返しの電話をかけていたため、対応するまでに時間を要していました。また、不在時の電話については紙の伝言メモをデスクなどに貼って伝達していたため、情報の優先度や時系列が即座に判断できず、折り返しの連絡対応に時間がかかることも課題でした。お客様対応力向上のため、こうした電話の取り次ぎ業務について改善したいと考えました」
北日本銀行は、全行での固定電話廃止を目指すと同時に、行内外の連絡を円滑にするために、スマートフォンで使用可能なWeb電話帳の導入を検討した。
スマートフォンで使用できるWeb電話帳を選定する際、同行がPHONE APPLI PEOPLEに決めた理由は3つあった。
1.トーク機能で行員間のコミュニケーション改善が期待できること
2.クラウド管理ができ、組織変更にも即時に対応可能なこと
3.電話帳機能に加え、名刺管理機能があること
1つ目は、トーク機能で行員間のコミュニケーション改善が期待できること。以前は、行内連絡にPCのメールや固定電話を使用しており、行員間で連絡可能なチャットツールは未導入だった。PHONE APPLI PEOPLEのトーク機能を活用すると、行員間のチャット連絡が可能になる。他のチャットツールの導入も検討したが、Web電話帳アプリ内で一元的に使える方が利便性が高いと考えた。
2つ目は、クラウド管理ができ、組織変更にも即時に対応可能なこと。セキュリティ面を考え、端末に個人情報を残さずクラウド上で管理でき、データの変更も簡単にできる電話帳を求めていた。事務システム部 システム統括グループ 葛巻大地氏は、次のように話す。「行内の連絡先はPDF形式のファイルで管理しており、組織変更や人事異動の際にタイムリーに更新できていませんでした。総務部が年2回程度手動で更新していましたが、手間がかかると同時に、更新頻度が少ないため時間の経過と共に情報が古いままでした。また、PDFは検索が容易ではなく、連絡したい相手をスムーズに探すことも困難でした」
3つ目は、電話帳機能に加え、名刺管理機能があること。名刺については各行員が個々でファイリングするなど、以前は紙媒体で管理していたため、行外の連絡先が全行で共有されることはなかった。行外連絡先を共有することで、個々の名刺管理を廃止し、同行が目標に掲げる「ペーパーレス化」も促進させることができると考えた。
この3つの条件を満たす電話帳として、同行はPHONE APPLI PEOPLEの導入を決めた。
PHONE APPLI PEOPLE導入にあたって同行は、マニュアルを作成し、説明会や動画の公開をおこなって行内に周知した。さらに、各支店には練習用番号を作成し、期間をもうけてPHONE APPLI PEOPLEを実際に使って練習してもらったという。
「以前は、電話をかける際や電話を受ける際は固定電話での取次ぎが主で、”連絡したい相手に直接電話が繋がる”ということはほぼありませんでした。いわば受け身の状態です。しかし、スマートフォンで行員同士が直接連絡を取り合う形式になれば、自らが能動的に動いて電話をかけあう必要があります。以前とはコミュニケーションスタイルが大きく変わるので、業務上差し支えることがないよう練習期間を設けました」と渋田氏。まずはPHONE APPLI PEOPLEを練習で使ってもらってから運用を始めることで、スムーズに導入できたそうだ。
PHONE APPLI PEOPLEを導入し、行内、行外の連絡先管理ツールとして利用することで、コミュニケーションの向上と業務効率化に大きな効果を感じているという。まず、行内連絡先管理ツールとしての効果が5つ挙がった。
1.固定電話の取り次ぎ業務が削減
2.トーク機能の活用によって、不在時の紙による伝言メモが削減
3.行内連絡先の検索性が改善
4.着信表示により相手の名前を確認可能
5.人事異動に伴うデータ変更も即座に反映
1つ目の効果は、当初の大きな目的であった固定電話の取り次ぎ業務が削減できたこと。以前は本店から支店の行員にかけたい時も代表電話を経由していたが、その取り次ぎ業務がなくなり大幅に効率化された。今では、行員同士が直接連絡を取り合う新しいコミュニケーションスタイルが確立してきており、目指していた固定電話の削減が徐々に進んでいるという。
2つ目の効果は、トーク機能の活用によって、不在時の紙による伝言メモが削減できたこと。PHONE APPLI PEOPLEのトーク機能を活用することで行員間のチャット連絡が可能になり、外出中の行員へも直接連絡ができるようになった。今までおこなっていた紙の伝言メモによる取り次ぎも必要なく、本人にすぐ連絡できるため電話の折り返しがスムーズになった。渋田氏は次のように話す。「トーク機能は、カジュアルな質問や連絡にも使っています。電話よりも気軽にやり取りできることで、コミュニケーションの障壁がなくなりました」
3つ目の効果は、行内連絡先の検索性が改善されたこと。PHONE APPLI PEOPLEを導入することで、部署や役職での検索も可能になった。また、葛巻氏は「支店名や支店番号で検索することが多いようです。支店番号は暗記している行員が多いので、検索できると非常に便利だと思います」と話し、次のように続けた。「PDFで人事情報を管理していた頃は、字が小さく探すのにとても苦労していました。今は、何回も見直したり、番号を覚えて電話をかけたりする必要がありません。ワンタップで連絡できるようになり、業務が効率化されました」
4つ目の効果は、着信表示により相手の名前を確認できること。端末の電話帳に登録されていない電話番号でも、PHONE APPLI PEOPLEに登録されていれば着信時に名前、支店名、役職などが表示される。電話がかかってきたときに、名前、支店名、役職がすぐ分かるため、電話に出る前に準備をすることができ、便利さを実感しているそうだ。また不在時も誰から電話がかかってきたか即座にわかるため、折り返しの連絡が容易になったという。
5つ目の効果は、人事異動に伴うデータ変更も即時に反映できること。以前は電話帳をPDFで作成・管理していたため、元データの修正やアップロードに手間がかかり、タイムリーに更新できなかった。また手動管理のため、人為的ミスが生じる可能性があった。今では、人事異動などの組織変更にもすぐに対応でき、連絡先は常に最新の情報を保つことができる。
また、PHONE APPLI PEOPLEは名刺情報の登録もでき、同行は行外連絡先管理ツールとしても活用している。渋田氏はその効果について次のように語る。「以前は、各行員が紙媒体で名刺管理をしていたため、顧客情報が属人化していました。PHONE APPLI PEOPLEで名刺情報が全行共有されたことにより、外部に連絡を取りたい時、いつでもどこにいても連絡先を確認できます」。顧客情報を探す工数が削減され、場所にとらわれない働き方も実現した。さらに、紙媒体での名刺管理が削減されたことにより、同行が掲げるペーパーレス化に貢献できているそうだ。
PHONE APPLI PEOPLEの導入により、コミュニケーションの向上や業務効率化など様々な効果が得られた同行では、今後どのような展開を考えているのだろうか。
「行内からは、PHONE APPLI PEOPLEに顔写真を登録したいという声が挙がっています。相手の顔が分かることでコミュニケーションがさらに円滑になることが期待できます。プロフィール写真を撮影してもらえるPHONE APPLI PICSのサービスの利用も検討予定です」(葛巻氏)
「支店から本店に問い合わせるときなどに、担当者がわからず誰に問い合わせていいかわからないこともあるので、各行員の担当業務を登録して検索性を向上させ、さらに業務効率をアップしたいです。経済産業省は2018年にDXに関するガイドラインを発表し、政府もデジタル化を推進する方針を打ち出しました。当行も重視しており、PHONE APPLI PEOPLEの導入はそのための大きな一歩です。今後は金融業界もDXの取り組みがさらに広がっていくのではないかと考えています」(渋田氏)
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