執行役員CIO 兼 エクセレントサービス開発本部長 須貝達也氏(右)、エクセレントサービス開発本部 DXシステム改革推進部長 高畑浩史氏(中央)、エクセレントサービス開発本部DXシステム改革推進部 改革プロジェクト企画推進室 導入担当 大塚祐樹氏(左)
※所属は取材当時のものです。
※十分な感染対策を行った上で、取材・写真撮影を実施しております。
ITインフラの設計・構築・保守運用をメイン事業とするユニアデックス株式会社は、1997年に日本ユニシスからネットワークとサービス事業を引き継いで設立された。
社内で積極的にDXを進めている同社は、電話帳の運用を効率化するためにPHONE APPLI PEOPLEを導入した。
今回は、社内DXで中心的な役割を担っている、執行役員CIO 兼 エクセレントサービス開発本部長 須貝達也氏、エクセレントサービス開発本部 DXシステム改革推進部長 高畑浩史氏、エクセレントサービス開発本部DXシステム改革推進部 改革プロジェクト企画推進室
導入担当 大塚祐樹氏の3名にPHONE APPLI PEOPLEの導入に至った経緯と導入後の効果を伺った。
複数のコミュニケーションツール管理が煩雑だった
須貝氏によると、ユニアデックスは電話帳に関して2つの課題を抱えていたという。
課題1. コミュニケーションツールの管理が煩雑だったこと
課題2. 名刺の情報を電話帳に反映させるのに時間がかかっていたこと
1つ目の課題は、コミュニケーションツールの管理が煩雑だったことだ。
原因は、連絡を取る相手によって「Microsoft Teams」「Cisco Webex」「Workplace」の3つのツールを使い分けていたことにあった。3つのツールでそれぞれ連絡先を管理していたため、どうしても煩雑になってしまう。
そこで、3つのツールの連絡先を一括で管理するためのコミュニケーションポータルとして、PHONE APPLI PEOPLEを導入する案が持ち上がった。
2つ目の課題は、名刺の情報を電話帳に反映させるのに時間がかかっていたことだ。
原因は、取引先と名刺交換をした際、名刺管理ツールのSansanへ登録することに加えて、相手方の名前や電話番号を手打ちで従来の電話帳へ反映させていたことにあった。名刺交換のたびにSansanと電話帳の両方に登録していたことになる。
PHONE APPLI PEOPLEを導入すれば、Sansanと連携させて名刺をスキャンするだけで電話帳への情報登録ができる。大幅な時間短縮が見込めるため、PHONE APPLI PEOPLEの導入を本格的に検討することになった。
PHONE APPLI PEOPLEを導入して得られた5つの効果
ユニアデックスでPHONE APPLI PEOPLEを導入するにあたり、まずは社内でテスト参加者を公募し、事前トライアルを実施した。
360人ほどの希望者にPHONE APPLI PEOPLEを実際に使用してもらい、アンケート調査を実施。大塚氏によると「使いやすい」といった声が多く、利用率も高かったという。多くの好意的な意見を聞き、同社はさっそくPHONE APPLI PEOPLEの本格導入を開始した。
大塚氏は、PHONE APPLI PEOPLEの導入後に得られた効果として5つを挙げてくれた。
効果1. コミュニケーションポータルとして活用できた
効果2. 名刺情報を登録する時間を短縮できた
効果3. 着信相手を確認できるようになった
効果4. 社用iPhone紛失時のセキュリティ対策を実現できた
効果5. 外出先でも連絡がスムーズに
1つ目の効果は、導入前の狙い通り、PHONE APPLI PEOPLEをコミュニケーションポータルとして活用できたこと。
大塚氏によると、利用者の中では「誰かに連絡を取りたい時は、PHONE APPLI PEOPLEを使う」ことが少しずつ定着し始めているという。
ユニアデックスでは、社内外で連絡をとる場合、日常的に以下のツールを利用している。
•電話
•メール
•Microsoft Teams
•Cisco Webex
•Workplace
複数のツールのうち、どの手段で連絡するにしても、まずはPHONE APPLI PEOPLEで相手を検索するようになった。相手が見つかったら、それぞれのツールへワンタッチで移行し、起動することができるため、非常に便利だと社内で好評のようだ。
また、大塚氏はPHONE APPLI PEOPLEを導入した効果として、次のようなエピソードも語ってくれた。
「社内でアンケートを取ったところ、社内に知り合いの少ない中途入社の社員が、担当業務から検索して担当者を見つけられたという声がありました。従来の電話帳では“人”を起点に連絡先を探すことはできても、“業務”を起点に探すことは難しかったです。その点、PHONE APPLI PEOPLEでは担当業務や組織ツリーからの検索もできるので便利ですね」
2つ目の効果は、名刺情報を登録する時間を短縮できたこと。
PHONE APPLI PEOPLEをSansanと連携させることで、名刺をスキャンするだけで相手の名前や所属、連絡先などを一括で登録できるようになった。
これまで手作業でおこなっていた電話帳への登録作業は、かなり時間が短縮された。
3つ目の効果は、着信相手の名前を確認できるようになったこと。
PHONE APPLI PEOPLEを導入してから、社用iPhoneの端末内に登録していない電話番号からの着信でも、相手が誰なのか名前が表示されるようになった。
須貝氏は、着信相手の名前が表示されるようになった効果を示すエピソードを次のように語る。
「先日、社内でミーティングをしている時に私の社用iPhoneに電話がかかってきましたが、表示された着信相手の名前から“急ぎの要件だ”ということが予想できたので、すぐに離席して電話に出ることができました」
着信相手の名前が分かることで、電話の重要度や緊急度が予測しやすいというメリットがある。
また、自分が知らない人物からの着信でも、「名前が表示されているということは、会社の誰かの関係者だ」と判断できるため、電話に出やすいようだ。
4つ目の効果は、社用iPhone紛失時のセキュリティ対策を実現できたこと。
PHONE APPLI PEOPLEはクラウド型の電話帳なので、社用iPhoneの端末自体には情報が残らない。もしも、社用iPhoneを紛失してしまっても端末から電話帳にアクセスしない限りは情報が漏れることはない。
従来は社用iPhoneを紛失して情報が漏洩するリスクを考慮し、端末内に連絡先の登録を行っていない社員も存在していた。このため社用iPhoneでは連絡先が確認できず、不便なことも多かったという。しかし、PHONE APPLI PEOPLEを導入してからは、セキュリティ対策をしながら連絡先も確認できるため、利便性が飛躍的に向上したようだ。
5つ目の効果は、外出先でも連絡がスムーズになったこと。
従来は紛失時の情報漏洩を考慮し、社用iPhoneには連絡先を登録していない社員もいたため、外出先で番号が分からず電話できないことがあったそうだ。PHONE APPLI PEOPLEを導入してからは、社内の誰かが登録していれば外出先でもすぐに連絡先が分かるため、重宝しているとのこと。
高畑氏は、PHONE APPLI PEOPLEを外出先で使った際の意外な効果も語ってくれた。
「以前は、相手先に訪問するときに担当者の部署を失念してしまい、受付で取り次いでもらう際にもたつくことがありました。PHONE APPLI PEOPLEだと、担当の方の部署もすぐに確認できるので、非常に助かっています」
今後は利用範囲を全社員へ広げて、社員のスキルも登録したい
PHONE APPLI PEOPLEを導入して、多くの効果が得られたユニアデックス。
大塚氏は、今後の展望について次のように語ってくれた。
「PHONE APPLI PEOPLEを使ってみて、メリットの多いツールであると確認できました。今後は全社員へ利用を広げていきたいです」
高畑氏は、PHONE APPLI PEOPLEの利便性を高めるために、社員のスキルも登録していきたいと話す。
「当社の課題として、社員の誰にどんなことができるのか把握しきれていないことがありました。現在は解決方法として、PHONE APPLI PEOPLEにプロフィールを登録すれば、社員の隠れたスキルも見えてくるのではないかと考えているところです。もし実現すれば、社員の得意なことからも検索できるようになり、利便性がさらに上がると思います」
同社では開発担当の業務が多岐に分かれているため、それぞれの担当やスキルから検索できるようになれば、業務はさらに効率化されそうだ。
最後に社内DXの指揮をとる須貝氏は、次のように語ってくれた。
「今後、コミュニケーションのデジタル化はさらに進んでいくと思います。今回、PHONE APPLI PEOPLEを導入してたくさんのメリットが得られましたが、ここで立ち止まることなく、常に社員が働きやすく、業務効率の良い環境を目指していきたいですね」