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健康経営銘柄とは?選定されるメリットと選定基準について解説

「会議で健康経営銘柄の話題が上がったが、一体どういったものなのか知りたい」
「健康経営銘柄へ選定されると、どのようなメリットがあるのだろうか」
「選定基準は?また実際にどのような企業が選定されているのか知りたい」

昨今、社員の健康を守るために「健康経営」に取り組む企業が増えています。なかでも優れた健康経営を行っている企業が選ばれる「健康経営銘柄」とは、一体どのようなものなのでしょうか。本記事では、健康経営銘柄について以下のポイントを中心にお伝えします。

ぜひ本記事の内容を、自社の健康経営促進にお役立てください。

そもそも健康経営銘柄とは?

健康経営銘柄 ロゴ

健康経営銘柄とは、社員の健康管理を経営的な視点で考え、特に優れた取り組みを実施している「上場企業」が選定される銘柄です。企業の健康経営に対する意欲や取り組みが社会的に評価され、さらなる促進を生むことを目的としています。

健康経営銘柄に選定されるメリット

上場企業のみが選定される健康経営銘柄ですが、選定されるとどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく解説します。

  1. 投資家から注目される
  2. 企業イメージが向上する

1. 投資家から注目される

1つ目は「投資家から注目される」ことです。健康経営では、企業として従業員の健康を守っていることを世の中にアピールできます。社会に対して良いイメージを与えられるため、投資家からの関心が高まり、企業の株価上昇にもつながります。

2. 企業イメージが向上する

2つ目は「企業イメージが向上する」こと。不健康な経営を行なっている場合、従業員の生産性が下がり、離職率が上がるという負のスパイラルに陥ってしまいます。結果、採用コストが上昇して資金繰りが危うくなり、企業価値が大きく下がってしまう可能性も否定できません。

反対に健康経営をしっかりと行なっていれば、世間から「社員の健康を優先している優良企業」だと評判になります。採用希望者も増え、良い人材が集まるようになるでしょう。

健康経営銘柄の選定基準

健康経営銘柄のメリットについてお伝えしましたが、選出されるためには以下のフローをすべてクリアする必要があります。

  1. 健康経営度調査の実施
  2. 評価基準に基づき「健康経営」に優れた企業を選出
  3. 財務指標スクリーニングを経て「健康経営銘柄」を選定

まずは、経済産業省が実施する「健康経営度調査」のアンケートに回答します。ここで回答した内容を、①「経営理念・方針」②「組織・体制」③「制度・施策実行」④「評価・改善」⑤「法令遵守・リスクマネジメント」の観点から評価します。

加えて以下の評価基準をクリアしなければなりません。

  1. 東京証券取引所の上場企業であること
  2. 総合評価が上位20%以内であること
  3. 必須項目をすべて満たしていること

上記の基準をクリアした企業は「健康経営に優れた企業」として選出されます。そして最後に、企業の財務面を評価する「財務指標スクリーニング」によって健康経営銘柄が決定する流れです。

財務指標スクリーニングでは、ROE(自己資本利益率)の直近3年間平均が0%以上であることが条件となります。社外への情報開示状況、前年度の調査回答企業にも加点されます。また、ほとんどの企業は問題ないかと思いますが、重大な法令違反等がある場合は、選定候補から除外されるので注意が必要です。

【事例】健康経営銘柄に選出された事例

これまで健康経営銘柄のメリットや選定基準についてお伝えしましたが、なかなかイメージが湧かないという方もいるのではないでしょうか。ここではイメージを掴んでもらうためにも、いくつかの事例をご紹介します。

株式会社DeNA

株式会社DeNAは、モバイルゲームの開発・運営を軸に電子商取引サービス、野球球団の保有などさまざまな事業を手がける会社です。同社は、2019年に健康経営銘柄に選定されています。

【実施した取り組み】

  1. 管理栄養士監修のもと食生活を見直す「ウェルメシプロジェクト」
  2. 社内外の専門家と連携して腰痛改善に努める「腰痛撲滅プロジェクト」
  3. 社員の良好なメンタル状態を保つための「マインドフルネスセミナー」「呼吸法ワークショップ」の実施

社員が安心して心身共に最高のパフォーマンスを発揮できる組織づくりを掲げている同社。社員自身が楽しみながらヘルスリテラシーを高められる工夫を行っています。

富士通株式会社

富士通株式会社は、コンピュータ製品やソフトウェア、携帯端末などさまざまな電子デバイスやシステムを製造・販売するエレクトロニクスメーカーです。同社は、2021年の健康経営銘柄に選出されています。

【実施した取り組み】

  1. 喫煙者と非喫煙者がチームを組んで禁煙を目指す「みんなで禁煙チャレンジ」の実施
  2. 「頭痛」についての知識を習得するため、全社員を対象にe-ラーニングを実施
  3. がんの正しい知識や予防方法を共有するため、e-ラーニングやセミナーを実施

「社員の成長の実現と、その力を最大限発揮できる機会の提供」をコンセプトとしている同社。社員自身の健康課題をよりリアルに感じてもらうために、e-ラーニングやセミナーを積極的に行っています。

SCSK株式会社

SCSK株式会社は、セキュリティやストレージ、ITインフラの構築など幅広いITサービスを提供している会社です。同社は、「情報・通信業」の部門で2020年の健康経営銘柄に選定されています。

【実施した取り組み】

  1. 行動習慣や健康診断の結果をポイント化する「健康わくわくマイレージ」実施
  2. 卒煙を希望する社員に対してセミナーやe-ラーニングなど「卒煙プログラム」を提供
  3. 活動量や睡眠習慣を見える化できる「ウェアラブルデバイス」の配布

「夢ある未来を、共に創る」という経営理念を掲げる同社。それを達成するために「人を大切にします。」という約束を掲げており、健康経営に関するさまざまな取り組みを実施しています。

【コラム】健康経営銘柄・健康経営優良法人・ホワイト500それぞれの違い

健康経営銘柄に似たものに、「健康経営優良法人」や「ホワイト500」があります。これらと健康経営銘柄との違いは以下の通りです。

【実施した取り組み】

  • 上場企業以外の企業も対象になっていること
  • 経済産業省ではなく「日本健康会議」が管轄していること

健康経営優良法人

健康経営優良法人とは、日本健康会議が実施する、優良な健康経営を行っている法人に対する認定制度です。基本的には「経営理念」「組織体制」「制度・施策実行」「評価・改善」「法令遵守・リスクマネジメント」の5つの基準のもと評価されます。大企業向けの「大規模法人部門」と、中小企業向けの「中小規模法人部門」の2つに分かれているのが特徴です。

ホワイト500

ホワイト500とは、先ほどの健康経営優良法人の認定企業の一部のことです。大規模法人部門における上位500法人を「ホワイト500」と呼びます。これまでは大規模法人部門全体をホワイト500と呼んでいましたが、2020年より上位500位までに絞ることになっています。

認定フローが異なる

健康経営銘柄と健康経営優良法人、ホワイト500は認定フローが異なります。詳しくは経済産業省が公開している以下のフローをご参考ください。

健康経営銘柄と健康経営優良法人、ホワイト500は認定フロー

PHONE APPLIのウェルビーイング経営(健康経営)への取り組み

PHONE APPLIは、2018年から「従業員が健康でいきいきと働いている」状態を目指し、コミュニケーション改革による「ウェルビーイング経営」を推進してきました。従業員が身体的・精神的に健康であるために、運動・食事・睡眠など、様々なイベントやワークショップ実施のほか、上長と毎週30分の1on1の時間を設け、仕事以外の相談も気軽に話せる信頼関係の構築や、オンライン上で感謝の気持ちを贈りあい、お互いを尊重し感謝しあう文化の醸成など、コミュニケーションの活性化を意識した諸施策を展開しています。 2020年8月には部署を横断した健康経営推進プロジェクト「Wellnessアンバサダー」を発足、組織の幸福度診断「Well-being Company Survey」を社内実施開始しました。

組織の幸福度を測定する「Well-being Company Survey」の活用

ウェルビーイング向上のために、身体的健康や精神的健康に関するアンケートだけでなく、組織の幸福度を測定するアセスメントサービス「Well-being Company Survey」を定期的に実施し、これらの回答結果をもとに、身体的・精神的・社会的それぞれの健康を満たすための施策の検討、実施に繋げています。

※「Well-being Company Survey」について
https://phoneappli.net/product/consulting/health-consulting/wcs.html

従業員間で感謝や称賛を"贈りあう"「PHONE APPLI THANKS」の活用

  • THANKSカードを通じてお互いに感謝を贈りあい、従業員間の「ありがとう」を可視化しています。このカードの内容は全社に公開されているため、リモートワーク下でもマネージャーがメンバーの活躍を知ることや、これまで接点のない従業員の情報を事前に知ることが可能になります。「PHONE APPLI THANKS」によって、コミュニケーション活性化やモチベーションの向上、職場における一体感の増進や心理的安全性の向上に努めています。

PHONE APPLI THANKS

※「PHONE APPLI THANKS」について
https://phoneappli.net/product/service/pa-thanks/

上司と部下の信頼関係をつくる毎週30分の1on1ミーティングを実施

自社開発した「リモート1on1」ツールを用い、マネージャーとメンバーで毎週30分、1on1を実施しています。メンバーは1on1開始直前に、ツール上で現在の体調・仕事量・モチベーションを回答し、今回の1on1で話したい話題のカテゴリーを選択します。これらの機能により、マネージャーはメンバーの状態を把握し、より1on1を有効活用することができます。またリアルタイムでマネージャーとメンバーの発話量もグラフ表示されるため、マネージャーはより傾聴を意識して1on1を行うことが可能です。基本的に上司と部下の発話量が「30%:70%」になるようなルールを設けています

信頼関係構築を目的としたハイブリッドワークの推進と全社横断1on1ミーティング

コロナ禍が継続しリモートワークを推奨していましたが、コミュニケーション不足により、業務やメンタルヘルスへの影響が見受けられました。それらの課題を解消するため、フルリモートから対面ワークとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークへ移行し、全社横断での1on1ミーティングを定期的に実施しています。組織横断コミュニケーションを意識的に増やすことで、当社にとっての望ましい働き方を整備し、精神的社会的健康の向上を目指しています。

ウォーキングイベント開催、運動部活動の実施による運動習慣の定着化

PHONE APPLIでは、歩数計アプリ「RenoBody」を用いたウォーキングイベント「PA Walking Cup」を毎月開催しています。また2022年から社内部活動にて「月二体育館」という運動部を設立し、月2回程度、自主参加のメンバーで運動を行っています。自治体の体育館を借りて、卓球、バドミントン、バレーなどの運動を行いながら、普段交流のないメンバーとの関わりを楽しみながら体を動かすきっかけとなっています。


※PHONE APPLIのウェルビーイング経営(健康経営)への取り組みについて
https://phoneappli.net/company/well-being/

PHONE APPLIの書籍「最強の組織は幸せな社員がつくる ~ウェルビーイング経営のすすめ~」

最強の組織をつくる仕掛けを大公開

社員の幸せを追求することは奉仕だと思っていないでしょうか? 幸せな社員たちは価値ある商品やサービスを生み出すクリエイティビティの源泉になり、企業の成長につながることが証明されています。

私たちはウェルビーイングを経営戦略の一環として位置づけ、正しく構造化することで幸せな社員を増やすことに成功しました。本書では、ウェルビーイング経営の構造やノウハウを余すことなく公開!

ウェルビーイング経営で、あなたの会社にイノベーションを起こしてみませんか?

【まとめ】健康経営銘柄について

本記事では、健康経営銘柄について以下のポイントを中心にお伝えしました。

  • 健康経営銘柄とは、特に優れた健康経営を行っている「上場企業」が選出される銘柄
  • 健康経営銘柄の選出には、「投資家から注目される」「企業イメージが向上する」などのメリットがある
  • 健康経営銘柄は経済産業省が、健康経営優良法人とホワイト500は日本健康会議が管轄している

上場企業のみが選出される健康経営銘柄。もし選出されれば企業イメージが大幅にアップし、さらなる増収を期待できるでしょう。上場企業でなくても「健康経営優良法人」や「ホワイト500」という認定制度もあるので、いずれにせよ健康経営に取り組むことは企業にとって良い影響を与えます。ぜひ本記事の内容を、自社の健康経営促進にお役立てください。

ウェルビーイングな状態かどうかを測定しませんか?

組織の幸福度や風土を可視化する組織の健康診断組織の健康診断「Well-being Company Survey」

ウェルビーイングな状態は測れるものでなければ、改善していくことができません。
Well-being Company Surveyとは、幸福経営学研究の第一人者ホワイト企業大賞委員長である天外伺朗氏と慶応義塾大学 前野隆司教授協力のもと、PHONE APPLIが開発したパルスサーベイ※です。

基本設問は3つの因子から12問(約2分で回答)。手軽に受けられて無理なく継続できる組織の健康診断です。

登録料・利用料無料でご利用いただけます!

【無料資料ダウンロード】組織の幸福度や風土を可視化する組織の健康診断「Well-being Company Survey」

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