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フリーアドレスを成功させるためのポイントは「運用ルール」にあり!ルール作成のための事前準備についても解説

「フリーアドレスを導入したいが、運用するためのルールがわからない」
「フリーアドレスの運用マニュアルのようなものがあれば知りたい」
「オフィスのフリーアドレス化を成功させたい」

新型コロナウィルスの影響や働き方改革の必要性から、社内の働き方が見直されている昨今。そのような流れから、オフィス移転のタイミングで「フリーアドレス」化を進める企業が増加傾向にあります。しかし思い立ったまま導入したり、フリーアドレスを導入する際の事前準備やルールづくりが不十分な場合、想定されているような導入効果は期待しにくいでしょう。

そこで、本記事では「フリーアドレスの運用ルール」をテーマに以下のポイントをお伝えします。

本記事の内容をもとに、フリーアドレスを導入した際の運用ルールの作成にぜひご参考ください。

【本題】フリーアドレスを成功させる運用ルールとは?

フリーアドレスは、しっかり運用すればソーシャルディスタンスの確保やオフィスの省スペース化、コミュニケーションの活性化などの効果が見込めます。しかしただ導入しただけでは、それらのメリットを享受することは難しいかもしれません。そこでこの章では、フリーアドレスを成功させる、6つの運用ルールをお伝えします。

1. ペーパーレス化を進める

1つ目は「ペーパーレス化を進める」です。まずは、オフィスのペーパーレス化を徹底しましょう。必要な文書は全てデータ化して共有フォルダに格納。フリーアドレスになると社員は固定席がなくなるので、書類を紙にしておくと、利用や保管が煩雑になり、紛失などのリスクも高まります。

データ化すれば場所を問わず閲覧利用でき、保管場所や紙代も削減可能です。フリーアドレスをスムーズに導入するためにも、事前にペーパーレス化を進めておくとよいでしょう。

2. 職種や業務に対応したレイアウトに工夫する

2つ目は「職種や業務に対応したレイアウトに工夫する」です。フリーアドレスを実施する際は、職種や業務にあわせてレイアウトを工夫しましょう。たとえば事務職やクリエイター職は、自席で業務を行う方が適しており、フリーアドレス向きではありません。一方で営業職や企画職は、打ち合わせや外回りなどで社内外を移動することが多いため、フリーアドレス化しやすいです。

この点を考えると、いきなり全社的にフリーアドレスを導入するのではなく、部分的に導入して利用状況を見る方法もあります。この他にも、個室ブースやスタンディングデスク、一時的に立ち寄れるタッチダウンスペースなどを設置すると、より効率的な働き方に繋がります。職種や業務に応じた、社員が働きやすいレイアウト設計を行いましょう。

3. 固定席にならないようにする

3つ目は「固定席にならないようにする」です。フリーアドレスはオフィス内で固定席を作らず、デスクを共有するスタイルです。各オフィスで、自由に席を選んで仕事に取り組めるようなルールを整備しておきましょう。やみくもにフリーアドレス化しても、社員が席を選びづらい雰囲気や環境の場合、いつも同じ席に座ってしまう可能性があります。

たとえばグループや課ごとで定期的に席替えを行う、くじ引きで席を決める、帰宅時に荷物を残さないなどのルールを選定。社員が無理なく好きな席を選べるような工夫をしましょう。

4. 社員にとって使いやすい収納ルールを作成する

4つ目は「社員にとって使いやすい収納ルールを作成する」です。フリーデスクに適した収納スペースと設備を確保し、運用ルールを決めるようにしましょう。フリーアドレスでは、業務に必要な書類や物品は個人で管理します。社員がフリーアドレスに慣れていないと物の管理が乱雑になり、かえって業務に支障がでやすくなります。

フリーアドレス導入にあたっては、あらかじめ不要物や私物を整理整頓することを周知しておきましょう。私物は個人のロッカー、部門共有の書類や備品は共用のロッカーを用意しておくと、より導入がスムーズになるでしょう。また、クリーンデスクデーを決める、手荷物の床置きを禁止するといったルールを明確にし、オフィス全体で意識の共通化を図ることも大切です。

5. 飲食時のルールを決める

5つ目は「飲食時のルールを決める」です。フリーアドレスは自由に席を選ぶことができるため、今まで以上に周りへの気配りや配慮が求められます。社員同士が気持ちよく業務に集中できるよう、飲食時のルールも決めておきましょう。

たとえばブースごとに「ドリンク軽食OK、食事NG」や「昼食時のみ飲食利用OK」といった注意書きをしておくと、運用方法がひと目で伝わるのでオススメです。

6. 電話や郵便物の取次ルールを決める

6つ目は「電話や郵便物の取次ルールを決める」です。フリーアドレス化する場合、郵便物や電話の取次について社内でルールを決めておきましょう。毎日社員の席が変わるため、郵便物の配布や固定電話の取次が困難になるからです。

たとえば部門ごとに郵便物の共有ボックスを作ったり、個人ロッカーに郵便受けがあるタイプを選んだりすることも方法のひとつです。座席表システムを使って、アプリ上で社員がどの座席にいるか可視化する、社内携帯の支給率を上げる、といった全社的な取り組みも効果的です。

フリーアドレス化で失敗してしまう企業の特徴

フリーアドレスを導入する企業が増加する一方、失敗事例もいくつか出てきています。ここで、フリーアドレス化で失敗してしまう企業の特徴をご紹介します。

書類をペーパーレス化していない

前章でもお伝えした通り、ペーパーレス化はフリーアドレスの導入成功に向けて、重要な条件です。書類や文書のペーパーレス化ができていないと、重要な書類を紛失したり、資料の置き場所がないため管理が煩雑になったりします。フリーアドレスでは、個人のデスク収納がなくなるため、紙の書類の行き場がなくなるからです。

移動する度に書類を持ち運ぶため、社員にも負担が生じかなり非効率に感じられます。また文書や書類をデータ化しクラウド上で共有すれば、場所を選ばず書類の作成や確認が可能です。フリーアドレスを導入する上でペーパーレス化は必須といえるでしょう。

在籍率(自席で業務を行っている社員の割合)が高い

バックオフィス系など、固定席の方が作業効率や生産性が高まる部署もあります。業種や部署によって在籍率が異なるため、それに合わせてフリーアドレスの導入は検証した方がいいでしょう。在籍率が高い業種や部署の場合は、導入を見送ることも重要です。

ルール作成のために必要な事前準備

本題でお伝えしたとおり、フリーアドレスを導入する際は運用ルールを定めておくことが非常に大切です。ここでは、そのルールを作成する際に必要な事前準備についてお伝えします。

オフィス環境を整える

フリーアドレスを導入する際に必要なことの一つに、オフィス環境を整えることがあります。たとえばノートPCや電源、無線LANやWi-Fi環境などを用意をしておきましょう。加えてフリーアドレスを利用する人数や、用途に合わせたデスクや収納も必要です。

最適な環境が整わないままフリーアドレス化しても、社員はかえって働きにくくなり、業務効率や生産性が低下するおそれがあります。とくに、社用携帯とノートPC、インターネット環境の整備は必須です。フリーアドレスを導入する際は、必ず事前にITインフラを整えておきましょう。

【フリーアドレスで必要な備品、設備】

  • ノートPCや社用携帯などのITツール
  • 電源、無線LAN、Wi-Fi環境などのネット環境
  • 個人及び共有のロッカーや収納棚
  • フリーアドレス化に適したデスクや椅子

従業員の勤怠や位置を管理できるシステムの導入

フリーアドレス化されると、社員がどこにいるのか、そもそも出社しているのか、といった所在確認が難しくなります。その問題を解決するためにも、勤怠管理ツールや位置情報システムの導入がオススメです。

これらのツールは簡単に社員の勤怠管理ができ、居場所を把握する際にも有効です。フリーアドレスであっても社員がどこにいるのかがすぐにわかるので、オフィス内での「人探し」が不要となります。社員の動きを把握できるよう導入前に社内整備をしておきましょう。

【コラム】フリーアドレスのオフィスレイアウトについて


フリーアドレスのオフィスは、社員の座席が固定されず空いている席に自由に座って業務を行うレイアウトが基本です。たとえば、デスクは大型で複数人が着座できるフラットな形状は多くの企業が取り入れています。どこにでも座れて、必要に応じて移動やレイアウト変更が可能な可動性のあるデスクや椅子を選びましょう。

他に、デスクの配置は「島型」と呼ばれる対面式がオススメです。島型は、デスクとデスクを向き合わせて並べる最も省スペースなレイアウトの一つです。社員の出社率にあわせて席の数も調整でき、スペースを効率的に使えます。フリーアドレスは基本的にデスクに引き出し等の収納がないので、個人や共有のロッカーも併せて配置しましょう。

また、チームでミーティングしたい時や個人で集中して仕事がしたい時など、社員のアクティビティに応じたレイアウトが必要です。個室ブースやスタンディングデスク、タッチダウンスペースの他、アイデア出しや他のメンバーとの情報交換ができるようなフリースペースもあるとより効果的です。

【成功事例】フリーアドレス成功事例2選

次に、フリーアドレスの成功事例をご紹介します。ここでは、弊社が提供する「PHONE APPLI PLACE(旧:居場所わかるくん)」の導入によってフリーアドレス化に成功した事例をピックアップしています。

JX金属株式会社

JX金属株式会社は、銅を中心とした非鉄金属製品の製造・販売を行う会社です。社員が活動内容に応じて働く場所や時間を選択できる「ABW(Activity Based Working)」を導入し、その一環としてフリーアドレスを取り入れました。

【成功ポイント】

  1. ガラス張りの会議室や自由に使えるラウンジなど、交流を活発化させるオフィスレイアウト
  2. 位置情報を共有できるため「どこにいるかわからない」が解消
  3. 社内の混雑状況も把握できるため、コロナ禍における三密も回避

株式会社梓設計

株式会社梓設計は、建築設計をはじめ工事監理、企画、調査、地域計画などを行う建築設計会社です。約450名の社員がフリーアドレス制度のもとで働いています。

【成功ポイント】

  1. Wi-Fi電波で位置情報を特定するため、自社の既存Wi-Fiに対応可能
  2. 誰がどこにいるのか明確化されたことで、安心して在宅勤務ができる
  3. すぐに位置情報がわかるため、社内で迷わずに相手と直接会える

【製品紹介】誰がどこに居るか分かる「PHONE APPLI PLACE

フリーアドレスと合わせて導入したいのが位置情報共有ツールです。誰がどこにいるのかを簡単に把握できるので、探したい人をすばやく見つけてコミュニケーションを取ることができます。

PHONE APPLI PLACEは、無線Wi-FiやBeaconなどの技術を用いて、社員の位置情報を見える化するサービスです。

PHONE APPLI PLACE

【PHONE APPLI PLACEの機能】

  • 社員の位置情報をオフィスマップ上に表示。従業員の居場所とともに顔写真が表示されるので、話したい相手の居場所が即座に分かります。
  • 居場所だけでなく「顔+名前+プロフィール」、職務内容や資格、趣味まで分かるので、隣に座ってる人がどんな人か分かったり、初対面の人でもコミュニケーションが取りやすくなります。
  • 社員の所在が分かるので、今日は「テレワークor出社」なのかもすぐに分かります。

【まとめ】フリーアドレスの運用ルールについて

本記事では、フリーアドレスの運用ルールについて、次のポイントを中心にお伝えしました。

  • フリーアドレスを導入するためには、文章や書類のペーパーレス化が必要
  • 職種や業務に対応したオフィスのレイアウト・設計が重要
  • フリーアドレス化に必要な収納の準備を事前に考えておく
  • 従業員の勤怠や位置を管理できるシステムの導入が便利

フリーアドレスは、しっかり運用すればソーシャルディスタンスの確保や省スペース化、コミュニケーションの活性化など、さまざまな効果が見込めます。そのためには運用ルールを決め、事前準備をすること。それこそが、オフィスのフリーアドレス化成功への近道です。ぜひ本記事の内容を参考に、フリーアドレス導入にお役立てください。

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