フリーアドレス導入のメリットとは?フリーアドレスをうまく活用するコツと成功事例も紹介
「フリーアドレスを導入して、社員にとって働きやすい会社にしたい」
「そもそもフリーアドレスにはどのようなメリットがあるのか」
「せっかくフリーアドレスを導入するのなら失敗したくない」
最近、働き方改革の流れなどから「フリーアドレス」を導入する企業が増えています。しかし「自社で導入しても良いのだろうか?」「フリーアドレスにするメリットってなんだろう?」とお悩みの担当者・経営者の方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、フリーアドレスについて以下のポイントを中心にお伝えします。
ぜひ本記事の内容を参考に、自社のフリーアドレス導入にお役立てください。
フリーアドレスを導入するメリット5つ
さっそく本題である、フリーアドレスのメリットを見ていきましょう。フリーアドレスの導入には次の5つのメリットがあげられます。
- 社内コミュニケーションの円滑化
- チーム編成しやすい
- 省スペース
- ペーパーレス化を促進
- コスト削減
1. 社内コミュニケーションの円滑化
1つ目は「社内コミュニケーションの円滑化」です。一般的な固定席だと、コミュニケーションは自分の周りだけに偏ってしまいます。一方のフリーアドレスでは、席が固定されていないため、どこでも誰とでも共同作業ができます。今まで話したことのなかった社員とのコミュニケーションが生まれ、社員間での連携も取りやすくなるでしょう。
2. チーム編成しやすい
2つ目は「チームを編成しやすい」ことです。フリーアドレスはその名の通り、席が自由なためチームごとに集まりやすくなり、チームコミュニケーションやグループワークが捗ります。チーム間の情報共有もスムーズになり、結果として会社全体の生産性アップにもつながるでしょう。
3. 省スペース化できる
3つ目は「省スペース化できる」です。一般的にフリーアドレスでは、全社員分の座席を用意しない代わりに、フレックスタイムや在宅勤務を推奨します。従来のオフィスよりも座席数が少なくなるため、スペースも大幅に削減できるのです。削減したスペースを、社員の休憩スペースや交流スペースとして活用すれば、さらなる従業員満足度アップにつながるでしょう。
4. ペーパーレス化を促進
4つ目、フリーアドレスは「ペーパーレス化を促進」します。フリーアドレスには「自分専用のデスク」がないため、基本的に資料を置くことができません。したがって紙の資料が必要最低限に抑えられ、ペーパーレス化につながるのです。デスク上に紙の資料を置くこともなくなるため、デスクの整理整頓にもつながりやすくなります。
5. コスト削減
5つ目は「コスト削減」につながることです。フリーアドレスによって、座席数の削減、個室や書庫の整理が進みます。そうすることで、たとえば今まで複数フロアを借りていたのを1フロアにまとめられます。面積の小さなオフィスに引っ越しができるので、家賃の削減につながるのです。その他ペーパーレス化による「紙や印刷コスト」の削減にもつながります。
フリーアドレスを上手く活用するコツ7つ
フリーアドレスにはメリットがたくさんあります。「よし導入しよう」と思ったあなたへ。せっかくフリーアドレスを導入するのなら、失敗したくないのが本音ではないでしょうか。そこで、フリーアドレスを上手く活用するコツをご紹介します。具体的には以下の7つです。
1. 導入すべきか判断する
まずはフリーアドレス導入のプランを立て、本当に必要かどうかを判断しましょう。具体的には次のポイントを意識してみてください。
- 企業内(部署内)で目的を共有する
- 導入コストを把握する
- 試験実施後は評価・改善点を見直す
フリーアドレス導入の目的を設定します。たとえば「社員間のコミュニケーションを活性化させたい」「オフィス賃料を削減して社員に還元したい」など。目的を設定したら、フリーアドレス導入にかかるコストを計算します。デスクやチェア、そのほか内装工事費用など見積もりを出しましょう。
またフリーアドレスは、いきなり全社で導入するのでなく、まずは一部で導入してみるのがオススメ。まずは試験的に導入してみてうまくいかない部分は改善し、PDCAをうまく回せるようになったら、全社的に導入するというのも手段の1つです。
2. 社員の勤怠管理方法を見直す
2つ目は「社員の勤怠管理方法を見直すこと」です。フリーアドレス導入によって、「勤怠管理がにしくくなった」という企業は少なくありません。
席が自由なため「誰がどこにいるかわからない」、またフレックスタイムと並行していれば「いつ出勤しているのかわからない」といった課題が生まれるでしょう。そういった場合は、勤怠管理ソフトを導入するなどの工夫をしてみてください。
3. 社員が集中できるように工夫する
3つ目は「社員が集中できるように工夫すること」です。自由度が高いために「仕事に集中できない」という社員も少なからずいます。たとえば、「一人専用の仕事ブースを設置する」「壁に向かってデスクを配置する」など、集中できる環境を整えましょう。
4. シフト制を導入する
4つ目は「シフト制の導入する」です。たとえばオフィス出勤と在宅勤務のシフト制にします。そうすると、オフィスに全社員が出社することがなくなるため、全員分のデスクを用意する必要もありません。省スペースになる上に、コロナ禍における出社人数の制限もできます。
5. 社員の帰属意識を高める
5つ目は「社員の帰属意識を高めること」です。フリーアドレスでは「自分の席」がないため、会社に属しているという実感が湧きにくくなります。そのため、モバイルロッカーに写真付きネームプレートを設置する、マネージャー全社員に積極的に情報発信する、など「この会社に属している」という帰属意識を感じてもらう工夫をすることが大切です。
6. セキュリティソフトの導入を検討する
6つ目は「セキュリティソフトの導入」です。フリーアドレスによってペーパーレスが促進され、名刺管理や勤怠管理が「オンライン化」します。そのためオンライン上での情報漏洩のリスクを下げるためにも、セキュリティソフトを導入しましょう。
7. 社員の場所を特定する仕組みをつくる
7つ目は「社員の場所を特定する仕組みづくり」です。フリーアドレスには固定席がないため、「誰がどこにいるかわからない」「直接会うまでに時間がかかる」という課題があります。そのため、オフィス内の位置情報共有サービスを導入するなどの仕組みづくりが重要となります。
フリーアドレス導入に向いている業種
メリットの多いフリーアドレスですが、業種によって向き不向きが存在します。特に以下のような業種はフリーアドレスに向いているでしょう。
外回りが多い営業部門
営業の中でも、外回りが多い営業部門はフリーアドレスに適しています。これはオフィスにいない社員が多いためです。全社員分の席を確保する必要がないため、フリーアドレスの導入もスムーズに進みやすいです。
会議が多い企画部門
会議が多い企画部門もフリーアドレスに向いています。フリーアドレス化と会議のオンライン化によって「いつでもどこでも会議ができる状態」を作っておけば、会議室を予約する必要がありません。組織の生産性アップにつながるでしょう。
ソフトウェア開発などのIT企業
IT企業の中で、ソフトウェア開発を行なっている企業もフリーアドレスに向いています。なぜなら基本的に「モバイルワーク」が多いため、PCやスマートフォンで仕事が可能。そうなると、必ずしも固定席が必要というわけではありません。
こうしたIT企業は、フリーアドレスのほか、リモートワークやフレックスタイムの導入もスムーズです。
【成功事例】フリーアドレスの成功事例2選
ここでは、弊社が提供する居場所表示ツール「PHONE APPLI PLACE(旧:居場所わかるくん)」の導入によって、フリーアドレス化に成功した事例をご紹介します。
JX金属株式会社
JX金属株式会社は、銅を中心とした非鉄金属製品の製造・販売を行なっている会社です。2020年6月の本社移転にともない、フリーアドレスを取り入れたといいます。同時にWeb電話帳サービス「PHONE APPLI PEOPLE」と、位置情報を共有できる「PHONE APLLI PLACE」を導入していただきました。
【ポイント】
- ガラス張りの会議室や自由に使えるラウンジなど、コミュニケーションを活発化させるオフィスレイアウトにした
- 位置情報を共有できるため「どこにいるかわからない」が解消された
- オフィスの混雑状況も把握できるため、コロナ禍における三密回避にも役立っている
同ツールの導入によって「誰がどこにいるのかわからない」が解消され、社内コミュニケーションが活性化された事例です。
株式会社梓設計
株式会社梓設計は、建築設計をはじめ工事監理、企画、調査、地域計画などをおこなう建築設計会社です。今では約450名の社員がフリーアドレス制度のもとで働いています。
しかしフリーアドレスを導入した当初は、「誰がオフィスに来ているのかがわからない」といった課題があったそう。そこで、「PHONE APPLI PLACE(旧:居場所わかるくん)」に目を付けたといいます。
【ポイント】
- Wi-Fi電波で位置情報を特定するため、自社の既存Wi-Fiのまま導入できた
- 誰がどこにいるのか明確化されたことで、安心してテレワークができるようになった
- すぐに位置情報がわかるため、オフィス内で迷わずに相手と会えるようになった
相手の居場所が「見える化」されたことで、フリーアドレスの環境下でも社員が安心して働けるようになった事例です。
【コラム】フリーアドレスの悩みは、「誰がどの座席にいるかが分からない」が56%で最多
2023年8月のフリーアドレスに関する実態調査によると、7割以上の企業がコロナ禍以降フリーアドレスを導入したようです。また、フリーアドレスの課題については、「誰がどの座席にいるかわからない」が56.3%、「座席が足りないときがある」が50.5%と過半数を占めていました。
※ IDEA TECH 「フリーアドレスに関する実態調査」(2023年8月)
【製品紹介】誰がどこに居るか分かる「PHONE APPLI PLACE」
フリーアドレスと合わせて導入したいのが位置情報共有ツールです。誰がどこにいるのかを簡単に把握できるので、探したい人をすばやく見つけてコミュニケーションを取ることができます。
PHONE APPLI PLACEは、無線Wi-FiやBeaconなどの技術を用いて、社員の位置情報を見える化するサービスです。
【PHONE APPLI PLACEの機能】
- 社員の位置情報をオフィスマップ上に表示。従業員の居場所とともに顔写真が表示されるので、話したい相手の居場所が即座に分かります。
- 居場所だけでなく「顔+名前+プロフィール」、職務内容や資格、趣味まで分かるので、隣に座ってる人がどんな人か分かったり、初対面の人でもコミュニケーションが取りやすくなります。
- 社員の所在が分かるので、今日は「テレワークor出社」なのかもすぐに分かります。
【無料資料ダウンロード】フリーアドレスでよくあるお悩み解決ガイド
フリーアドレス化に伴う課題と解決方法(居場所、人探し、コミュニケーション活性化)をご紹介します。
【まとめ】フリーアドレスのメリットについて
本記事では、フリーアドレスのメリットについて、次のポイントを中心にお伝えしました。
- フリーアドレスには、社内コミュニケーションの増加や省スペース、コスト削減などのメリットがある
- フリーアドレスを成功させるためには、勤怠管理方法の見直し、シフト制の導入、位置情報サービスの導入といった工夫が重要になる
- 外回りの多い営業やソフトウェア開発のIT企業などはフリーアドレスに向いている
- フリーアドレス導入によって「かかるコスト」と「得られるメリット」を天秤にかけて、自社にとってベストな選択をすることが大切
お伝えしたように、フリーアドレスにはたくさんのメリットがあります。しかし「どう活用するか」が、導入成功か失敗かの分かれ目となります。
また、フリーアドレスに向いている業種やそうでない業種もあるので、自社の業種や働き方をあらためて理解しておくことが大切です。
ぜひ本記事の内容を参考にして、自社のフリーアドレス導入にお役立てください。
【無料資料ダウンロード】フリーアドレスでよくあるお悩み解決ガイド
フリーアドレス化に伴う課題と解決方法(居場所、人探し、コミュニケーション活性化)をご紹介します。