人的資本経営

タレントマーケットプレイスとは

この記事を読んでほしい対象となる方
  1. 人事部門の方、人的資本経営や従業員のキャリア開発を進めている方
  2. タレントマネジメントシステムを導入してみたがうまくいっていない方
  3. 従業員エンゲージメント向上がミッションにある方

タレントマーケットプレイスとは

皆さん、突然ですがタレントマーケットプレイスという言葉は聞いたことがあるでしょうか?アメリカなど海外のHRTechにおける最新トレンドに当たる言葉ですが、まだまだ日本国内では先進的過ぎて、聞いたことがないかもしれません。

タレントマーケットプレイスをそのまま日本語訳にすると、「才能の市場」。もっとかみ砕くと、これは会社の中で使われる言葉ですので「社内の従業員の持つ才能の市場」となります。つまり、従業員がBtoCの世界におけるAmazonやメルカリのような買い物をするためのアプリで物の売り買いをするイメージで自身のスキルや経験、志向性と引き換えに、社内で自分の求める異動先、成長機会、ロールモデル探しとマッチングが自律的にできる仕組みを指します。

社内労働市場のイメージでスキルを持っている方であればそのスキルを活かせる新しい仕事を社内で簡単に見つけて、新しい役割につくことができるイメージです。また、これは従来の人事が配属や異動先を決める従来型の人事の考え方というよりかは、人事の業界トレンドとしてよくキーワードにも挙がる「ジョブ型」や「キャリア自律」「人的資本経営」「キャリアオーナーシップ」、「社内公募」「アジャイル」といったキーワードと親和性の高い概念です。

タレントマネジメントとの違い

いま日本企業でもよくCMでも耳にすることが多いタレントマネジメントとの違いは、簡単に言うと、「マネジメント」というのが人事や管理者の業務効率化のための製品であることから、人材管理や人事データ管理といった人事部門のための製品がタレントマネジメントシステムです。

一方で、タレントマーケットプレイスは、マーケットプレイスを使い、人や仕事の機会を探し、マッチングするのは人事ではなく現場の従業員です。つまり、タレントマーケットプレイスの利用ユーザーはすべての現場の従業員になり、対象ユーザーや利用用途が異なります。

世界トレンドから考えるタレントマネジメントの限界

タレントマネジメントとは
マッキンゼー・アンド・カンパニーというコンサルティング会社が、20年以上前に「The War for Talent」という書籍を刊行し、従業員のタレントを育成することの重要性について世間に発信したことなどからも、かなり昔からある概念だと言えます。

また、タレントマネジメントは、経営陣や人事が組織づくりのために必要な人材確保や人財育成をしていく取り組みですが、これは安定型の組織、言い換えれば人事が統率的に配置や育成を行うウォーターフォール型の組織を前提としている考え方です。つまり、古くからある概念であり昔の組織で誕生した人材戦略上の考え方です。しかし、世界トレンドとしては現在は、VUCAの時代ともいわれるように、変化が大きく不確実性が高く、何が正解かもはや分からない時代です。

つまり、人材戦略においても従来型の人事主導の配置やキャリア形成が従業員にとって必ずしも正しいものだとはいえなくなっているというわけです。そのような点から、VUCAの時代においては統率型(ウォーターフォール型組織)からアジャイル型の組織へ移行し、VUCAに対応できる組織づくりが求められてきており、タレントマネジメントだけでは強い組織として生き残ることが難しくなっています。

※VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとった言葉で、変化が大きく不確実性が高い状況を指す言葉です。

タレントマーケットプレイスが求められる背景

上記で記載したようにVUCAの時代における企業経営で生き残るためには、人事主導のタレントマネジメントだけでは足りないことが分かりました。そのため、人事が決めるのではなく、自律をキーワードとして、従業員同士が自律的に仕事探しや人探しを通じて、つながりを高めることで自分の求める仕事やキャリア開発をすることで高いパフォーマンスを発揮することが求められています。

また、このようなマクロトレンドに加えて、労働人口が減少する日本国内の事情としても、タレントマーケットプレイスが求められてきています。というのも、労働人口が減少し、雇用の流動化が必要な日本では、転職など外部からの採用だけではもう社内の労働力を確保することが困難になってきています。またこのような課題は、現在上場企業を中心に必須となっている人的資本経営が必要な背景とも一致します。

しかし、このような状況で日本企業で現在問題となっているのは優秀な若手社員の離職です。実際に下記のような記事も出るなど、ゆるい職場やホワイトすぎる大企業を離職し、ジョブ型のコンサル業界や外資系企業へ大企業から転職する若手社員が増えているのです。

この原因は、「自分のやりたい仕事が社内にない」や「自分のスキルを伸ばし、活かせる環境で働きたい」といったキャリア開発の面が大きく、配属ガチャという言葉にもあるように、現代の若手社員は特に、自分の成長を考え、キャリアを自分で作っていこうという意識の高い人が多いことがうかがえます。

タレントマーケットプレイスに期待される効果

タレントマーケットプレイスを社内で構築すれば、従業員が自分のスキルや経験に合う自分のやりたい仕事や成長機会のある仕事やプロジェクトを探すことが容易になり、また新しい仕事や自分の身に付けたいスキルを持つ先輩社員も簡単に見つけることが可能。人とのつながりが高まり、社内で自分のスキルを活かし、働きがいをもって働くようになります。

これは熱量高い社員が増えることによる、ワークエンゲージメントの向上やキャリアウェルビーイングの向上につながります。

また、採用に苦戦している人事部門などは、社内公募などで積極的にジョブディスクリプションや求める人物像を公開し、スキルフィットする人材を社内で募ることができます。従業員側としても公募情報が見つけやすくなったために社内公募でのマッチング率向上にも寄与するでしょう。

タレントマーケットプレイスソリューションの紹介「PHONE APPLI PEOPLE

PHONE APPLI PEOPLE

導入企業

海外の最新トレンドの概念であるタレントマーケットプレイスですが、日本国内の製品を使って実はすぐにでも明日から取り組むことができます!私たちの提供するPHONE APPLI PEOPLEは、人的資本経営やウェルビーイング推進を目指し、人のつながりを高め、従業員同士の相互理解を深めることで活発な協働を促すプラットフォームです。

PHONE APPLI PEOPLEを使うことで、従業員は、自分のプロフィールページ上に顔と名前、スキルや人となり、連絡先を一元的に集約することができ、それらは他の従業員から検索の対象になり、仕事や人探しを簡単に行うことができます。また部署登録もできるため部署紹介の情報や各部署が求める人材のジョブディスクリプションなども公開することもできます。

【まとめ】タレントマーケットプレイスとは

タレントマーケットプレイスソリューションとしてうまく活用することで、いま求められている人的資本経営にもつながります!どのようにすればうまく人の力を引き出す働き方ができるのか?私たちの製品について詳しく聞きたい、興味を持ってくださった方はこちらの資料も無料でダウンロードできますので、こちらからダウンロードをお願いします!

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