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ワークライフバランスを推進する理由4つ|ワークライフバランスとは?

ワークライフバランスとは?

ワークライフバランス(Work-life balance)は、文字どおりWork(仕事)とlife(生活)の balance(調和)のことです。では、仕事と生活の調和を取るとは、どういう意味でしょうか。仕事を生活の調和について具体的にみていきましょう。

内閣府の「仕事と生活の調和」推進サイトには、仕事と生活の調和、つまりワークライフバランスについて定義しています。

「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」

ワークライフバランスの意味

ワークライフバランスは日本語で「仕事と生活との調和」を意味していて、それは仕事もプライベートのどちらも犠牲にせず、どちらも充実させるということです。

働く時間を適正にしてプライベートな時間を十分に確保すれば、心身共にゆとりができて趣味や学びなどの時間も増えます。仕事のモチベーションも上がり生産性も向上していきます。このように仕事とプライベートの良い連鎖がワークライフバランスの意味するところです。

ワークライフバランスが注目される背景

ワークライフバランスが注目される背景には少子高齢化の影響による労働者不足があります。日本はすでに人口の減少が始まっていて今後も働き手を確保するために、あらゆる人が自分に合わせた働き方ができるように働き方を見直す必要が出てきました。

この働き方の見直しこそが「ライフワークバランス」です。働く時間に制限のある人や、さまざまな価値観を持つ人も自分に合わせた働き方ができれば人手不足の解消につながります。

ワークライフバランスを推進する理由4つ

国が推進する男女共同参画の施策として「ワークライフバランス」が推進されています。それに従い、都道府県や政令指定都市など地方公共団体でもワークライフバランス推進施策を打ち出して、その推進に取り組んでいます。

では、なぜワークライフバランスを国を挙げて推進するのでしょうか。ワークライフバランスが推進される大きな理由4つを挙げてみましょう。

ワークライフバランスを推進する理由1:優秀な人材の獲得と定着

ワークライフバランスを推進する理由のひとつは優秀な人材の獲得と定着です。

長時間労働や過剰な業務負担が続きプライベートな時間が持てなくなると心身に異常が起こり、働くことができなくなります。残った人の仕事が増えその人たちも疲弊し、結果的に多くの優秀な人材が失われています。

ワークライフバランスを充実させてプライベートな時間を十分に確保することが、優秀な人材を獲得し定着させる鍵になります。

ワークライフバランスを推進する理由2:生産性向上

ひとつの成果(仕事)を完成させるためにどれくらいの時間をかけているのかが労働生産性です。そして生産性の低い企業の特徴として労働時間が長い傾向があります。

生産性を向上させるためには、ひとつの成果を完成させるためにかける労働時間を必要以上に長引かせず適正にすることが必要です。業務効率、稼働率を効率化することで労働時間を適正にし、ライフワークバランスを推進することが生産性を向上させることに繋がります。

ワークライフバランスを推進する理由3:企業体質改善による価値の向上

長時間労働やサービス残業などが多い企業には、残業体質であることが挙げられます。残業は仕事を頑張っている証拠だと勘違いし、評価の基準にしていたり、何となく定時に帰りずらい雰囲気があり無意味な残業が常態化していたりします。

このような企業の体質が労働時間を必要以上に長くしている原因でもあります。残業体質などの企業体質を改善しワークライフバランスを充実させることで、企業価値を向上させることこが必要です。

ワークライフバランスを推進する理由4:コスト削減

ワークライフバランスの推進のために休日を増やし勤務時間を削減することで、仕事が滞ったり、新たな人員を増加する必要が出たりして企業としてはコストがかかるのではないかと思われがちです。

しかし働く時間を減らすために業務の効率化や合理化などを行う、またプライベートを充実させることが仕事にも良い影響を与えて、生産性が向上し利益が上がります。ワークライフバランスを推進することでコストの削減ができます。

ワークライフバランスの具体的な取り組み3つ

では実際にワークライフバランスを推進するにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。
労働時間とプライベートな時間の調整が必要なのですが、具体的にどうすればよいのかその取り組みを3つ挙げてみましょう。

ワークライフバランスの具体的な取り組み1:業務についての見直し

ワークライフバランスの推進には、労働時間の調整が不可欠です。残業時間や休日出勤を減らし、休暇を増やすことも必要です。しかし、そのせいで仕事がおろそかになっては本末転倒です。

労働時間を減らしてもそれまでの仕事量を確保し生産性を向上させるには、まず業務の見直しが必要です。ここでは、業務の見直しについての具体的な方法についていくつか見ていきましょう。

業務効率化

業務の見直しでまず行うべきは、業務効率化です。業務効率化は、企業の業務の無駄をなくし、できるだけ合理化を図ることで利益の増大や働きやすさを向上させることを目的にしています。

それまでの経営のスタイルも再度検討することも大切です。ベストだと思っていた方法が、時代遅れになっている可能性もあります。AIの導入や決裁権の委譲、書式の簡略化の他、業務効率を上げるツールの導入も業務効率化に役立つでしょう。

労働時間の管理

ライフワークバランスを推進するための業務の見直しにおいて、最も大切なことはこの労働時間の管理です。労働基準法で週に労働時間は週に40時間と定められ企業でも出退勤の時間を記録して管理しています。

しかし、これが形骸化していてサービス残業が横行している場合もまだまだあるのが実情です。ライフワークバランスのためには、まず労働時間の管理をしっかりすることが基本です。

ワークライフバランスの具体的な取り組み2:柔軟な働き方の見直し

ワークライフバランスを推進するために必要な具体的な取り組みはの2つ目は、働き方の見直しです。

そのためには子育てや介護、または身体的なハンデなどで働く時間に制約のある人々も可能な範囲で働けるように、従来の働き方に加えさまざまな「柔軟な働き方」を許容することが求められています。

ここでは柔軟な働き方の具体的な例をいくつか挙げてみましょう。

フレックスタイム

フレックスタイム制とは、一定の期間、取り決めた総労働時間の範囲内で、出退勤の時間や一日の労働時間などを自分で決められる制度です。

フレックスタイム制を導入することで、子育てや介護のために退職するようなことが減り、企業も貴重な労働力を失わずにすみます。自分の生活に合わせて仕事をすることが可能になるのがフレックスタイム制のメリットです。

テレワーク

「tele (離れた所)」と「work(働く)」をあわせた造語がtelework(テレワーク)です。その意味は「(会社から)離れた(場所で)働く」ということです。

テレワークは労働者が、働く場所と時間を柔軟に選べる働き方でライフワークバランスが取りやすい働き方だといえます。

ICT(情報通信技術)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方と定義されています。

ワークライフバランスの具体的な取り組み3:制度の見直し

ワークライフバランスを充実させるには労働時間を適切にすることが必要です。しかしそれは企業にとっては「社員が労働しない時間」が増えることになり、直接的な損失にもつながりかねず、特に企業体力の弱い中小企業には影響が大きいものになる場合もあります。

国は労働者についての制度を見直し、企業と労働者を支援する取り組みをしています。それらの取り組みの中からいくつかをご紹介しましょう。

育児・介護休業など福利厚生

企業が、心身の健康や生活の豊かさのために行う取り組みのことを「福利厚生」といいます。社会保険や有給休暇、育児・介護休業など法律より定められた「法定福利厚生」の他に、企業独自の家賃補助や慶弔費の支給、昼食費の補助などがあります。

「福利」は「幸福と利益」、「厚生」は「豊かな生活」を意味しています。福利厚生の充実はライフワークバランスを推進し充実させる取り組みとしても大きな役割を果たしています。

人事評価制度

「人事」とは、組織においてその構成員の能力、地位、身分などに関する事柄のことをいいます。人事評価制度とは構成員の能力や地位などを評価し、それに応じて待遇に反映させる仕組みのことをいいます。

昇給や昇進だけではなく人材の配置や人材開発なども含めた制度として、一定の期間ごとに実施することが望まれます。雇用者の主観による人事評価ではなく、公正で客観的な評価が労働者のモチべ―ションの向上には不可欠です。

ワークライフバランスを支援する日本の制度2つ

国もワークライフバランスを実現するために「働き方改革」を進めていて、その実現のためにさまざまな制度を実施しています。それらの制度には、直接労働者を支援する制度と、雇用主である企業の取り組みを支援する制度があります。

ワークライフバランスを推進し実現するためには、そのどちらも大切です。ここでは直接労働者を支援する制度、そして雇用主を支援する制度のそれぞれの制度をいくつかご紹介しましょう。

ワークライフバランスを支援する日本の制度1:事業主の取り組みを支援する制度

ワークライフバランスの実現を支援するためには労働環境を整備することが必要です。そのために事業主の取り組みが不可欠です。

国は労働環境を整える取り組みをする企業を支援することで、間接的に労働者の支援をしています。事業主の取り組みを国が支援する制度を2種類、ご紹介いたしましょう。

くるみんマーク

家庭と育児の両立のためには、ライフワークバランス実現が必要です。そしてライフワークバランスを推進する企業を「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣が認定した証が「くるみんマーク」です。

くるみんマークの取得には、労働者の仕事と子育ての両立を図るための計画を策定し、それを実行・実現すること、産休、育児休暇の取得率が一定以上であること、男性の育児休暇の取得があることなど厳しい基準があります。

両立支援等助成金

仕事と育児や介護との両立などライフワークバランスの推進をする企業を支援するための助成金が、両立支援等助成金です。

ライフワークバランスの推進に取り組む中小企業が、育児や介護と仕事の両立ができるように支援する制度を導入し、その制度を利用しやすい職場環境づくりを整え、実際に労働者が制度を利用してはじめて厚生労働省から支給される助成金です。

人材開発支援助成金

「人材開発支援助成金」は厚生労働省 が都道府県労働局を通じて、人材育成をする企業を支援するための助成金です。特定訓練コース、一般訓練コースなど複数のコースがあります。

企業が労働者にスキル習得を目的に職業訓練を受けさせたときに、その経費や訓練中の賃金の一部を助成する制度で、労働者のキャリア形成のために企業がおこなう人材育成を支援する制度です。

人材開発支援助成金は、労働者の職業生活設計の全期間を通じて段的かつ体系的な職業能力開発を効果的に促進するため、事業主等が雇用する労働者に対して職務に関連した専門的な知識及び技能の習得をさせるための職業訓練などを計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。

ワークライフバランスを支援する日本の制度2:働く人・働きたい人の取り組みを支援する制度

ワークライフバランスを推進するためには、企業の取り組みと同様に、労働者自身の取り組みも必要です。適正な労働時間で生活を維持するためには、資格を取得するなど自分自身のスキルを向上させることも必要です。

現在、国は働く人・働きたい人の取り組みを支援する制度も作っています。その中から2つの制度をご紹介しましょう。

教育訓練給付制度

ワークライフバランスを推進するための制度にハローワークで申請、受給の手続きをする「教育訓練給付制度」があります。「教育訓練給付制度」は労働者や失業者が、資格を取得するなど職業スキルを向上させるために教育を受けた場合に給付金が支給される制度です。

給付を受けるためには、雇用保険の加入期間や受講講座などに一定の条件があります。

働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とし、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されるものです。

育児・介護休業制度

出産、育児や介護で時間の制約ができても仕事を継続できるように作られた制度が「育児・介護休業制度」です。出産、育児、介護で仕事との両立が困難になり退職する労働者がいます。しかしそれは企業にとっても貴重な人材の喪失です。

出産や介護で制約を受ける労働者に手当や休業補償、身分の保証を付与し、企業側の社会保険料の負担を免除するなど、企業のワークライフバランスの推進を支援するのがこの制度です。

ワークライフバランスを推進する理由を知ろう

ワークライフバランスを推進する大きな理由は「労働力の確保」のためです。働き手が減り、価値観が多様化する中で、あらゆる人がその人のライフワークに合わせて働くことができるようできる取り組みこそがライフワークバランスです。

労働者が充実した生活を送ることが、企業にとっても労働力の確保や生産性の向上につながります。ライフワークバランスを推進することはこれからの日本の社会にとっては不可欠なことです。

PHONE APPLIが実施している働き方への取り組み

もっともパフォーマンスを出せる環境で働く

  • オフィス・在宅に関係なく働きやすい環境づくりを会社が用意
  • 上司との毎週30分の1on1
  • コロナ禍でも毎日「オンライン雑談」タイムを設ける
  • 運動・食事・睡眠など、様々なイベントやワークショップ実施
  • 部署を横断した健康経営推進プロジェクト「Wellnessアンバサダー」を発足

時間ではなく成果で評価

  • 基本的にはコアタイムなしのフレックスタイム制を実施
  • 7:00〜11:00の中で10分単位で出社時間を変更できる「快適出社制度」の導入
  • 社員個人の目標や成果を「見える化」することで、風通しの良い組織づくり

従業員間で感謝や称賛を"贈りあう"「PHONE APPLI THANKS」の活用

  • 「PHONE APPLI THANKS」で感謝を贈りあい、従業員間の「ありがとう」を可視化
  • 感謝の気持ちを「見える化」することで、職場における一体感の増進や心理的安全性の向上に努めています

PHONE APPLI THANKS

※「PHONE APPLI THANKS」について
https://phoneappli.net/product/service/pa-thanks/

組織の幸福度を測定するアセスメントサービス「Well-being Company Score」の活用

ウェルビーイング向上のために、身体的健康や精神的健康に関するアンケートだけでなく、組織の幸福度を測定するアセスメントサービス「Well-being Company Score」を定期的に実施し、これらの回答結果をもとに、身体的・精神的・社会的それぞれの健康を満たすための施策の検討、実施に繋げています。

※「Well-being Company Score」について
https://phoneappli.net/product/consulting/health-consulting/

毎週30分マネージャーとメンバーのオンライン1on1ミーティングを実施

自社開発した「リモート1on1」ツールを用い、マネージャーとメンバーで毎週30分、オンラインで1on1ミーティングを実施しています。メンバーは1on1開始直前に、ツール上で現在の体調・仕事量・モチベーションを回答し、今回の1on1で話したい話題のカテゴリーを選択します。これらの機能により、マネージャーはメンバーの状態を把握し、より1on1を有効活用することができます。またリアルタイムでマネージャーとメンバーの発話量もグラフ表示されるため、マネージャーはより傾聴を意識して1on1を行うことが可能です。

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テレワークを始めとした、働き方改革推進の取り組みを社外へ発信しており、過去5年以内で2,500社以上の企業様がオフィスにお越しいただき、最もパフォーマンスが出せる働き方「ルール」「ツール」「プレイス」のフレームワークをご紹介しています。

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