2021年11月29日 10:50

社員の育成に役立つ1on1ミーティングとは?1on1で期待できる効果や正しい活用方法を紹介

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社員の育成に役立つ1on1ミーティングとは?1on1で期待できる効果や正しい活用方法を紹介

「社員のモチベーションを上げる"1on1"について知りたい」
「聞いたことはあるものの、1on1がどのような面談なのか詳しくはわからない」
「1on1の効果や活用方法について詳しく知りたい」

社内コミュニケーション活性化に有効だといわれる、1on1ミーティング。その名のとおり「ミーティング」ではあるものの、一般的な会議や面談のイメージとは異なります。1on1ミーティングならではの特徴があるのです。

そこで本記事では、1on1ミーティングについて、以下のポイントを中心にお伝えします。

ぜひ本記事の内容を、社員のモチベーション向上のためにお役立てください。

1on1とは?人事面談や評価面談との違い

そもそも1on1ミーティングとは、どういったものなのでしょう。人事面談や評価面談との違いについてお伝えします。

1on1は面談ではなく対話

1on1ミーティングとは、その名に表されるとおり、上司と部下が1対1でおこなうミーティングです。面談のような堅苦しい形式ではなく「対話形式」となります。テーマはキャリアや日々の仕事内容、体調、悩みなど話題は多岐に渡ります。また15〜30分の短い時間、かつ毎月、毎週、毎日と高頻度で行うのが特徴です。

人事面談や評価面談との違い

面談や面接と聞くと堅苦しいイメージがありますが、前述のとおり1on1は「対話形式」です。人事面談のように上司から部下に一方的なコミュニケーションではなく、お互いに自分のことをオープンに話すことで、信頼関係の構築につなげます。

1on1で期待できる効果4つ

上司と部下の「対話」を特徴とする1on1ミーティングですが、次のような効果が期待できます。

  1. 部下との信頼関係を構築できる
  2. 部下のモチベーションが上がる
  3. 社員一人ひとりが抱える悩みに気づきやすくなる
  4. 自責思考が身に付く

1. 部下との信頼関係を構築できる

1つ目は信頼関係の構築です。昨今、「優秀な部下がいきなり退職」というケースが増えているといわれ、そのひとつの理由に「コミュニケーション不足」があります。

日頃からコミュニケーションが取れていないがゆえに、部下が上司に相談できず、悩みを一人で抱え込んでしまうのです。1on1はこうしたコミュニケーション不足を解消し、お互いの信頼関係を築く場として活用できます。

2. 部下のモチベーションが上がる

2つ目は部下のモチベーション向上です。1on1によって上司と部下に信頼関係が生まれれば、お互いに意見をいえるようになります。部下の意見が反映されると、「自分が認められた」という気持ちになり、それによってモチベーションが高まるので、部下自身の生産性アップにもつながるでしょう。

3. 社員一人ひとりが抱える悩みに気づきやすくなる

3つ目は部下の悩みに気づきやすくなることです。1on1を行なっていれば、部下が日頃から何を考えているのか、どのようなモチベーションで仕事に取り組んでいるのか、などを知ることができます。

1on1でヒアリングを繰り返すことで、ただ仕事をしているだけでは分からない、「本当の悩み」にも気づきやすくなるのです。いち早く悩みに気づければ、すぐにフォローに入ることができます。

4. 自責思考が身に付きやすい

4つ目は、上司と部下お互いに自責思考が身に付きやすいことです。日常的なコミュニケーションによって信頼関係が築かれていれば、何かミスがあったときに「自分に責任があったのでは」と考えるようになります。

上司に自責の癖がつけば、それを察知した部下も「〇〇さん(上司)のためにも、次は失敗しないようにしよう」と考えるようになるでしょう。お互いに自責の念を持つことで、さらに信頼関係は高まっていきます。

1on1導入時に注意するポイント4つ

1on1ミーティングの効果についてお伝えしましたが、決して良いところだけではありません。反対にデメリットも存在するので、特に次の4つは注意しておきましょう。

  1. 上司は育成スキルと会話スキルが求められる
  2. 具体的な効果が数値として現れにくい
  3. 上司が聞きたいことを一方的に聞かない
  4. 終了時に次回までの課題をお互いに共有する

1. 上司は育成スキルと会話スキルが求められる

1つ目は上司にスキルが求められることです。

1on1は、ただ雑談すれば良い訳ではなく、部下の話を引き出すヒアリング力、部下に心を開いてもらえる信頼感などが必要です。もちろん上司自身の仕事への向き合い方、マネジメント能力も必要となってきます。

上司のスキル次第で部下の成長が左右されるため、上司自身も勉強し、実践し続ける姿勢を持つことが大切です。

2. 具体的な効果が数値として現れにくい

2つ目は、効果が数値として現れにくいことです。

1on1は対話によって問題を解決するミーティングですので、成果を数値化するのが難しいです。無理にレポートや評価シートを作ると、業務が複雑化してしまうことに加えて、部下も1on1ミーティングが苦痛になる場合もあります。

そのため「そもそも数値化できないものだ」という認識をもち、具体的な結果を追いすぎず、しっかりと対話することが大切です。どうしても数値化したい場合は、1on1支援ツールがあるので、それを導入してみても良いでしょう。

3. 上司が聞きたいことを一方的に聞かない

3つ目は、上司が聞きたいことを一方的に聞かないことです。

1on1は上司のための施策ではなく、あくまで「部下のための時間」となります。「部下の悩みを聞かなければ」という気持ちもわかりますが、それで質問攻めするのは逆効果です。

「本当に話したいことが話せなかった」「これが毎回続くのは苦痛」と思う部下も出てくるでしょう。上司が一方的になれば、部下のモチベーションも下がってしまいます。

1on1を有意義にするためにも、基本的には部下がアジェンダを持ち込み、上司は聞き役に徹するようにしましょう。必要に応じてアドバイスをするのがベターです。

4. 終了時に次回までの課題をお互いに共有する

4つ目は、次回までの課題を共有することです。

1on1はただの雑談ではなく、あくまで「課題や悩みを解決するための手段」です。

そのため終了間際になったら、次回までにどうするかをお互いに共有します。

何が課題なのか、それを解決するには何をすべきかを明確にし、1on1ミーティングを有意義なものにしましょう。

1on1を成功させる具体的なコツ5つ

せっかく1on1を導入するのなら、社内に根付かせて、チームや企業全体の生産性アップにつなげたいのではないでしょうか。そこで、1on1を成功させるための「コツ」をいくつかお伝えします。特に次の5つは要チェックです。

  1. 実施する目的を社内で共有する
  2. 実施回数・時間を守り実行する
  3. タイマーやホワイトボードなどの道具を活用する
  4. 話す側は傾聴を意識する
  5. 終盤には全体を振り返る時間を設ける

1. 実施する目的を社内で共有する

1つ目は、目的の共有です。なぜ1on1ミーティングを行うのか、1on1を実施することで会社としてどうしたいのかなどを、きちんと部下に伝えましょう。

理由がないと、部下は「ただ1on1という余計なタスクが増えた」と感じる方も出てきてしまいます。1on1は社員、チーム、会社全体にとって意義のあるものだということを、最初に伝えることが大切です。

2. 実施回数・時間を守り実行する

2つ目はスケジュールを決めることです。1on1ミーティングは、定期的かつ継続的な実施が大切です。そのため、導入前に「毎月〇日の〇時から30分」など一定のスケジュールを立てておきましょう。

あらかじめ決めておくことで、1回ごとにスケジュールを立てる手間が省けます。もちろん出席を義務付けるものではないので、部下の状態を見ながら、リスケジュールの対応も必要となります。そういう場合に備えて、早めに日程を教えてもらうなど工夫をしましょう。

3. タイマーやホワイトボードなどの道具を活用する

3つ目は道具の活用です。1on1は対話ですが「雑談」ではないため、あらかじめ決めたテーマやアジェンダをもとに進めましょう。

内容にメリハリをつけるためにも、タイマーや情報を整理するためのホワイトボードなど道具の活用がオススメです。

4. 話す側は傾聴を意識する

4つ目のコツは「傾聴」です。1on1は部下をサポートする場でもあるため、まずはしっかりと部下の話に耳を傾け、共感することが大切です。

傾聴力を高める方法として、ボディランゲージを使う、相手の目を見て話を聞くなどがあげられます。傾聴を通して、「あなたの話に興味がありますよ」「一緒に協力して解決しましょう」という姿勢を見せましょう。

5. 終盤には全体を振り返る時間を設ける

5つ目は、ミーティングの終盤に全体を振り返ることです。ミーティング終了の5〜10分前になったら、これまでの話を振り返ってまとめましょう。次回までのアクションを決めるのもオススメです。振り返りとアクションを決めることで、頭の中で要点が整理され、お互いにとって意味のある1on1の時間になります。

【導入事例】株式会社PHONE APPLIの「1on1ミーティング」

当社(株式会社PHONE APPLI)では、社員が身体的・精神的・社会的に良好な状態で働いてもらうために「1on1ミーティング」を行っています。

1on1ブース

1on1の専用ブースで、チームメンバーとマネージャーの1on1を週1回30分間実施。ブースは防音仕様になっているため、ほかの雑音を気にせず対話の質を高めることができています。

他にも「ウェルビーイング経営」の一環として以下も実施しております。

  • 自然を感じられる開放感のあるオフィス
  • コアタイムなしのフレックスタイム制
  • 社員同士が感謝を贈りあう「サンクスカード」

さまざまな方法で、社員が幸せに働けるための施策を取り入れています。

健康経営コンサルティングサービスとは?

ウェルビーイング経営について、「何から始めればよいのかわからない・・」という担当者・経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような悩みをお持ちの方は、「健康経営コンサルティングサービス」がオススメです。当社では、豊富なノウハウをもったコンサルタントと、自社で実践してきたウェルビーイングの知見を元に、最適なビジョンの実現を支援しています。

どのようなウェルビーイング施策を行うべきなのかを、サーベイの実施・分析からご提案いたします。また「ホワイト500」への申請や睡眠の質の向上、女性の健康づくりといった各種研修や講演も可能です。

実績豊富な健康経営コンサルタントが対応

健康経営に関する柔軟かつ確実なノウハウをもち、様々な企業のホワイト500、健康経営優良法人認定取得支援をしてきた藤田友佳子を健康経営コンサルティング事業部長として迎え入れました。他のコンサルタントも専門性が高いスキルがあり、どんな状況・どんな業種でも、理想的な「健康経営」を実現いたします。

【まとめ】1on1について

本記事では、1on1ミーティングについて以下のポイントを中心にお伝えしました。

  • 1on1は、面談のような堅苦しい形式ではなく「対話形式」で行うもの
  • 15〜30分程度の短い時間、かつ月1回、週1回、毎日など高頻度で行うのが特徴
  • 1on1には、お互いの信頼関係の構築、部下のモチベーション向上などの効果がある
  • 上司に会話スキルが求められる、成果の数値化が難しいなどの注意点もある
  • 1on1を成功させるには、目的の共有、スケジュール決め、ヒアリング、振り返りが大切

1on1ミーティングには、社員のモチベーション向上をはじめ様々な効果やメリットがあります。ただし、闇雲に1on1を実施しても効果は期待できません。何よりも大切なのは、部下の悩みに耳を傾け、何でも話せるという「信頼関係」を作ることです。土台である信頼関係がしっかりしていれば、おのずとチームワークも良くなっていくでしょう。

本記事を参考にして、1on1ミーティングの導入にお役立てください。

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この記事の筆者

PHONE APPLI

株式会社PHONE APPLI

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