2021年9月27日 10:00

ウェルビーイング経営の導入を検討した際に知っておくべきこととは?

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ウェルビーイング経営の導入を検討した際に知っておくべきこととは?

「人材不足を解消するために、ウェルビーイング経営を導入したい」
「しかしウェルビーイングに関する知識がなく、まず何から始めれば良いのかわからない」
「ウェルビーング導入を成功させるコツがあれば知りたい」

ウェルビーイングとは、「その人が身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることをあらわす概念」です。「幸福」と訳されることも多く、昨今ではウェルビーイングの考え方を経営に取り入れる企業が増えています。

しかしながら、「ウェルビーイング経営を導入したいけど、まず何から始めれば良いのだろうか?」とお悩みの担当者・経営者も多いはず。そこで本記事では、ウェルビーイング経営について次のポイントを中心にお伝えします。

ぜひ本記事の内容を、自社のウェルビーイング導入にお役立てください。

ウェルビーイング経営を導入するメリット

ウェルビーイングを導入する企業は増えていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。「企業」と「社員」それぞれの視点からのメリットをお伝えします。

企業のメリット

まずは企業側のメリットからみていきましょう。具体的には次の3つがあげられます。

  1. 欠勤や休職者が減る
  2. 職場の雰囲気が良くなる
  3. 求人に困りにくくなる

ウェルビーイング経営によって社員の身体・精神状態が良好になると、欠勤や休職をする社員が減ります。結果として一人あたりの生産性も向上するでしょう。

また社員がお互いを思いやる余裕が生まれ、社内コミュニケーションも円滑にすることも可能です。人間関係の悩み解消につながり、職場の雰囲気も良くなります。

さらに求人に困りにくくなるというメリットもあります。「ウェルビーイングを行っている企業」として世間からの評価が良くなり、働きたいという人材も集まりやすくなるでしょう。

社員のメリット

続いて社員側のメリットをみていきましょう。

  1. ストレスが軽減される
  2. 仕事や人間関係で悩みにくくなる
  3. ワークライフバランスを実現できる

ウェルビーイング経営によって、社員の仕事に対するストレスが軽減されます。その結果、仕事にも集中できるようになり、人間関係にも悩みにくくなるのです。

仕事が捗れば残業もへる傾向にあるので、プライベートも充実します。社員が今よりも趣味や資格取得、家族との時間を使えるようになるなど、ワークライフバランスの向上も期待できるでしょう。

ウェルビーイングを導入するために知っておくべき5つの要素とは?

ウェルビーイングには「構成要素」が存在します。アメリカのコンサル企業「ギャロップ社」が5つの構成要素を定義しており、それらが満たされてはじめて「ウェルビーイングが実現された状態」といえます。

  1. キャリアウェルビーイング
  2. ソーシャルウェルビーイング
  3. ファイナンシャルウェルビーイング
  4. フィジカルウェルビーイング
  5. コミュニティウェルビーイング

1つ目は「キャリア」における幸福です。ここでいうキャリアとは、仕事をはじめ子育てや家事、趣味などライフスタイルの中で多くの時間を費やしているものを指します。

2つ目は「ソーシャル」。これは人間関係における幸福を指しており、どれだけ愛情や信頼をもって人間関係を構築できるかどうかが重要視されています。

3つ目は「ファイナンシャル」です。経済的な幸せのことで、収入を得られる手段をもっているのか、資産をしっかりと管理・運用できるのか、などが重要です。

4つ目は「フィジカル」における幸福です。日常生活において身体的・精神的にポジティブな感情で動けているかどうかで判断します。

5つ目は「コミュニティ」です。自分が住んでいる地域のコミュニティをはじめ身近な関係の人、企業でのコミュニティ形成がうまくいっているかなどで判断します。

これら5つが達成されて、はじめて「ウェルビーイングが実現されている状態」といえるでしょう。

自社にウェルビーイング経営を取り入れる方法

ウェルビーイングのメリットや要素をお伝えしましたが、「具体的に何をすればいいの?」とお思いではないでしょうか。ここではウェルビーイング経営を取り入れる方法をいくつかご紹介します。

テレワークを取り入れて、働き方に選択肢を増やす

コロナ禍で改めて注目を集めたテレワーク。これもウェルビーイング経営に効果があります。たとえば子育てや介護といった理由で、オフィス勤務がなかなか難しい社員もいるでしょう。

テレワークを導入すれば、そのような社員に対して「自宅にいながらでも仕事が続けられる」という環境を提供できます。このように「働き方の選択肢」を増やすことは、社員の幸福度アップにつながります。

社員のコミュニケーションを活性化させる「仕組み」を作る

ウェルビーイングでは「人間関係」も重要です。人間関係のストレスを解消するためにも、社内コミュニケーションを活性化させる仕組みを作りましょう。

たとえば、固定席を設けない「フリーアドレス」の導入などがあげられます。社内のどこの席でも自由に働けるようになれば、今まであまり交流のなかった社員同士にもコミュニケーションが生まれるでしょう。コミュニケーションの場として、カフェや専用スペースを設けるのも効果的です。

また「ピアボーナス」の導入もオススメ。ピアボーナスとは、社員同士が感謝の気持ちを贈りあう制度のことです。上司が部下を評価するのでなく、社員同士がお互いに評価し、インセンティブを贈りあうことでコミュニケーション活性化につながります。

福利厚生の見直しと利用しやすい環境を作る

福利厚生の充実度もウェルビーイング経営に直結します。たとえば人間ドックや各種検診の補助、トレーニングルームの設置、ベビーシッター補助、社員食堂の充実など。社員が気軽に福利厚生を利用できるような環境を作ることが大切です。

健康増進活動を積極的に推進

社員の健康をサポートするために、健康増進活動も積極的に行いましょう。たとえば定期的にメンタルチェックを行う、相談窓口を設置する、労働時間の状況把握を行うなど。

労働環境が悪くなれば社員に大きなストレスがかかり、欠勤や休職者が増えます。社員が幸せな気持ちで働けているかを確認するためにも、上記のような活動を行うようにしましょう。

【事例】ウェルビーイングの導入事例

ウェルビーイングの施策をお伝えしましたが、実際の事例がないとイメージを掴みにくいかと思います。そこで本章では、ウェルビーイング経営を実践している企業の事例をいくつかピックアップしてみました。ぜひ自社のウェルビーイング経営にお役立てください。

味の素

味の素は、調味料や冷凍食品、即席麺といった食品を生産・販売している会社です。社員のセルフケアを徹底している同社。以前より働き方改革や健康経営に注力しており、2017年には「健康経営銘柄」に認定されています。

【ポイント】

  1. 健康診断のデータを蓄積し確認できるポータルサイト「My Health」を設置
  2. AIが栄養指導を行ってくれる健康管理アプリ「カロママプラス」の開発・運営
  3. 社員の不調を早期発見するため、最低でも年に1回「全員面談」を実施

同社ではポータルサイトやアプリを活用することで社員の健康をサポート。また「全員面談」によって、社員のメンタル面もカバーしています。身体面・精神面ともにバランスよくアプローチを行うことで、ウェルビーイングを実現している事例です。

PHONE APPLI

まずは当社「株式会社PHONE APPLI」の事例からご紹介します。当社では、エンジニア育成を目的としたオフィス「萩 明倫館 アプリ開発センター」を運営しており、ウェルビーイングの考え方を積極的に取り入れています。

【ポイント】

  1. 数々の志士を輩出した毛利家が子弟(若い人)教育のために開いた藩校「明倫館」にならい、自社のアプリ開発センターとして開設
  2. 若い人材の「絆」と「成長意欲」を大切にすることで、地方創生や新たな価値の創出を目指している
  3. 明倫館のコミュニティを通して、萩市や他IT企業とのコミュニティ形成を図っている

萩で生まれ育った若い人材の「絆と成長意欲」に惹かれ、当社のサテライトオフィスとして同センターを開設しました。「人と人とのつながり」と「成長したい」という気持ちがあれば、ウェルビーイングを感じることができると考えています。

PHONE APPLIが実施しているウェルビーイング施策

当社では先ほどご紹介した「PHONE APPLI 萩」だけでなく、次の3つを主軸としたウェルビーイング施策を行っています。

1. もっともパフォーマンスを出せる環境で働く

  • オフィス・在宅に関係なく働きやすい環境づくりを会社が用意
  • 上司との1on1ミーティングを週1回実施
  • コロナ禍でも毎日「オンライン雑談」タイムを設ける

2. 時間ではなく成果で評価

  • 基本的にはコアタイムなしのフレックスタイム制を実施
  • 7:00〜11:00の中で10分単位で出社時間を変更できる「快適出社制度」の導入
  • 社員個人の目標や成果を「見える化」することで、風通しの良い組織づくり

3. お互いを尊重し感謝しあう文化

  • クラウド上で「ありがとう」を贈りあえるサンクスカードの導入
  • 感謝の気持ちを「見える化」することで、ウェルビーイング経営をさらに加速

当社では、社員がパフォーマンスを発揮するためには、本人が「身体・精神的に満たされた状態」でなけばならないと考えています。そのためオフィス環境の整備はもちろん、フレキシブルな働き方、社内コミュニケーションなど、あらゆる観点から施策を実行、ウェルビーイング経営を進めています。

【無料資料ダウンロード】健康経営とウェルビーイング

PHONE APPLIのウェルビーイング経営の考え方や取組みをご紹介します。この機会に自社の課題や大切にしたい価値観を見つめ直し、自分なりに一歩行動することから始めてみませんか?

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【無料相談会】ウェルビーイング経営についてお気軽にご相談ください

ウェルビーイング経営について、「何から始めればよいのかわからない・・」という担当者・経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような悩みをお持ちの方は、「ウェルビーイング経営(健康経営)コンサルティング」がオススメです。当社では、豊富なノウハウをもったコンサルタントと、自社で実践してきたウェルビーイングの知見を元に、最適なビジョンの実現を支援しています。

どのようなウェルビーイング施策を行うべきなのかを、サーベイの実施・分析からご提案いたします。また「ホワイト500」への申請や睡眠の質の向上、女性の健康づくりといった各種研修や講演も可能です。

【コラム】ウェルビーイング経営と健康経営の違いとは?

ウェルビーイングに似た言葉に「健康経営」があります。健康経営とは、その名の通り社員の「健康」を重視した経営戦略のひとつです。一見、社員が健康で幸福な状態を目指す「ウェルビーイング」と同じような意味のように思えます。

しかし、1点だけ異なる部分があります。それは「社会的な健康」です。健康経営は社員の身体的・精神的な部分にのみフォーカスしています。一方のウェルビーイングは、それらに「社会的な健康」が加わるのが特徴です。

先ほどご紹介したウェルビーイングの構成要素における「ソーシャル」や「コミュニティ」の部分です。社員の人間関係やコミュニティ構築がうまくいって、はじめてウェルビーイングが満たされた状態といえます。

【まとめ】ウェルビーイングの導入について

本記事では、ウェルビーイングの導入について以下のポイントを中心にお伝えしました。

  • ウェルビーイングを導入すると、企業側には「欠勤や休職者が減る」「求人に困りにくくなる」などのメリットがある
  • 社員側には「ストレスが軽減される」「ワークライフバランスを実現できる」などのメリットがある
  • ウェルビーイングでは、身体面や精神面だけでなく「社会面」が良好であることも重要
  • ウェルビーイング導入時は、働き方の選択肢を増やす、社内コミュニケーションの活性化、福利厚生の充実化などを意識する

健康経営とは異なり、身体や精神だけでなく「社会面」の健康も求められるウェルビーイング。社員同士の人間関係や、社内・チームとしてのコミュニティ形成が重要になります。それらを意識した取り組みを積極的に実施しましょう。

ぜひ本記事の内容を、自社のウェルビーイング導入にお役立てください。

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本書は、4年連続ホワイト500の認定を受けたPHONE APPLIが実践した、独自メソッドをこの一冊に詰めこみました。ウェルビーイングの第一人者 前野 隆司先生にもご協力いただき、お勧めの言葉も頂戴しています。ウェルビーイング経営にご興味をお持ちの方や悩まれている方、少しでも興味を持っていただけましたら、是非この機会にお手に取ってお読みください。

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この記事の筆者

PHONE APPLI

株式会社PHONE APPLI

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