ヤフー株式会社様
スマホから簡単内線通話で
社内の電話利用法に変化

Case Studyー 2017.08.31

導入ソリューション

Phone Appli Web電話帳

社内電話帳やお客様連絡先にどんなデバイスからでも安全にアクセスができる!
4年連続Web電話市場シェアNo.1

ヤフー株式会社

全社員に1人1台のiPhoneを貸与してビジネスに活用中。iPhoneを内線電話システムの端末として利用する際に、セキュアで使い勝手の良いWeb電話帳としてPhone Appliを採用した

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    諸正 康弘

    ヤフー株式会社 システム統括本部
    情報システム本部 社内インフラ部 部長

    「外出先でトラブル対応をしなければならないときでも、Phone Appliならば社内の組織も電話番号も最新のものがすぐにわかります。ヤフーではあまり重要視されてこなかった電話というコミュニケーションツールの良さが再確認されています」

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    杉野 敦

    ヤフー株式会社 システム統括本部
    情報システム本部 社内インフラ部 リーダー

    「情報を管理する情報システム本部のセキュリティ対策への要求と、利用する社員の使い勝手の自由度の高さのバランスを取るのが難題です。Phone Appliはカスタマイズできる範囲が広く、かなりの部分で要求に対応してもらえました」

iPhoneを全社員に配布したが "電話番号が表示されない" 不満が噴出

検索からニュース、ショッピング、オークション、知識の共有まで、インターネット上で幅広いサービスを提供するYahoo! JAPANを運営・提供するのが、ヤフー株式会社(以下、ヤフー)だ。インターネットの力で日本のあらゆる課題を解決する「課題解決エンジン」をミッションに掲げ、100を超えるサービスを提供している。 そんなヤフーには、「電話」をあまり使わない企業文化があった。インターネット企業ならではのことで、メールやチャットが第一。「スマートフォンが普及する以前は外出先でパソコンが使えない場面で、しぶしぶ電話をかけているようなところがありました」(杉野リーダー)。社内のコミュニケーションの中心にあるものも、パソコンとインターネットだったのだ。 ところが、風向きが変わってきたのは数年前。ヤフー自身のビジネスを「パソコンからスマホへ」と、大きくシフトする方針が示された。そのとき、全社員に1人1台のスマートフォンとしてiPhoneを貸与して、自社のビジネスにも活用しようということになった。メールやWebの利用はもちろん、社内外の通話もiPhoneを使ってできるようにするため、仕組みを整えていった。実際には、固定電話向けの内線電話システムを拡張し、「03」から始まる代理番号を1人ずつに付与して、V字発信やコールバック方式などと呼ばれる発信方式でiPhoneを内線利用できるようにした。 しかし、当初から懸念はあった。杉野リーダーは「着信時に相手の電話番号が表示されないケースがあるほか、5~6000人規模の社員のデータと電話の仕組みが連携できていないため電話帳で相手を探してかけることが難しかったのです」と振り返る。

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それまで、「電話」にあまり価値を置いていなかったヤフーの社員だったが、iPhoneのような使い勝手の良いツールが手に入ったら電話も利用し始めた。ところが、プライベートで使うスマートフォンのような「発信者の番号や名前の表示」「電話帳から簡単に発信」といったことが会社のiPhoneではできない。とたんに、「使いにくい」「使おうと思ったら会社の電話はこんなに不便なのか」と不評の声が上がるようになった。

端末にデータが残らずプレフィックス操作が簡単なWeb電話帳を探せ

こうした内線電話関連の課題やビデオ会議システムの活用など、コミュニケーションインフラのリプレースを検討している中で、2016年10月に本社オフィスが紀尾井タワーに移転することが決まった。物理的なオフィス移転は、ネットワークやサーバーなどのシステム刷新にもってこいのタイミングだ。内線電話システムの刷新は2015年4月から検討を開始し、コンペなどを経て実際にプロジェクトが動き出したのは2016年1月のことだった。 検討段階では具体的な機能要件として、「携帯電話端末に電話帳データが残らないこと」「個人の電話帳と会社の電話帳が別に管理できること」「スマートデバイスのOSとして、iPhoneやAndroidなどに広く対応していること」「プレフィックス(付加番号)の設定や操作が簡単なこと」が挙げられた。さらに、システム的な側面では、通信事業者が提供するFMC(携帯電話と固定電話の融合)を使った内線電話サービスの利用が前提だった。

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 諸正 康弘 氏 システム統括本部 情報システム本部 社内インフラ部 部長

こうした要件を満たすアプリを探したところ、Phone Appliが浮かび上がってきた。「比較検討したところ、携帯電話事業者のサービスへの依存が強くてカスタマイズが自由にできなかったり、OSの対応が限定されていたりするものが多い中で、要件を満たすアプリとしてPhone Appliが残りました」(杉野リーダー)。 特に、プレフィックスの設定がきちんとできて、操作が簡単なことは、ヤフーの電話の使い方では重要だった。プレフィックスとは、電話をかけるときに相手の電話番号の前に特定の番号を付けることで、発信する回線を選択できるようにする機能だ。杉野リーダーは「お客さまに電話をかけるとき、始めのうちは会社の03の番号からかけますが、関係が成熟してきたら自分の080などの携帯電話番号を知らせるようになりますよね。会社の03番号からかけるときにはプレフィックスを付けるのですが、そうした使い分けをユーザーの裁量で簡単で自由にできることが必要でした」と語る。

頻繁な組織の変更にも即時対応、「急ぎの時は電話」

Phone Appliの稼働は、2016年10月のオフィス移転を前に、2016年5月ごろから順次進めていった。まず紀尾井タワーの新オフィスに移転する約5200人でスタートし、その後2017年3月までに全ユーザーがPhone Appliを利用するようになった。2017年春の新入社員も含めて、2017年8月時点では約7000ユーザーが利用する大規模な導入事例になっている。Phone Appliを使った電話帳では、個人領域は社員が自由に登録して使える設定にする一方で、全社員の電話番号と会議室や警備室などの社内設備の電話番号は会社の電話帳として一括管理して提供している。組織変更にもスムーズに対応ができる点も、社内の電話帳として評価が高い。諸正部長は、「春に新入社員が入社し約400人が増加しました。こうした大規模なスケールでも対応できるアプリであることがありがたいと感じています」と語る。特に、ユーザーの入社や異動、退職などの情報は人手で登録するとなると手間がかかる上にミスが生じるリスクがある。ヤフーでは、人事データベースとの自動連携用のPhone Appliのサブツール(Phone Appli MACD)を利用することで、パラメーターを設定するだけで発令日に電話帳への登録が自動的に完了するようにした。これなら人手をかける必要がない。発信者番号表示には、スマートフォンにPhone Appliの電話帳データを使って発信者番号を表示するPA Syncを利用する。社内の電話帳に登録されている社員ならば、電話番号ではなく名前で発信者が表示される。スマートフォンで080などの携帯電話番号で通話するときは当たり前になっているだけに、内線で誰からの電話かがわかるのは利用者にとても好評だという。 さらに、社内の電子掲示板に情報公開されている外部からの迷惑電話の電話番号についても、迷惑電話であることをユーザー設定することなく表示するようにした。「特に営業時間外に電話がかかると何かのトラブルかと慌てますが、迷惑電話だと画面を見ればわかるので取らずに済むのは助かります」と諸正部長は利用者の目線で評価する。

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杉野 敦 氏 システム統括本部 情報システム本部 社内インフラ部 リーダー

稼働までにすべてが順調に進んだわけではない。実際には、ヤフーが求める機能や表示と、Phone Appliのポリシーが折り合わず、運用でカバーするような側面もあった。とはいえ、Phone Appliの導入で電話というコミュニケーションツールが、ヤフー社員にも「使える」ものだと認知されつつあるのは事実だ。「これまでは、電話はなるべくかけないといった文化がありました。ところが、モバイルやスマホにシフトし、仕事が場所を問わずにできるようになると、チャットやメールが必ず届くのか? という根本的な問題に出会います。緊急な用件の場合は、Phone Appliの電話帳で検索して、役員でも担当者でもすぐに電話すれば良いという電話本来のコミュニケーション方法が、社員に認知されてきています」(杉野リーダー)。

Phone Appliとスマートフォンの組み合わせは、パソコン文化だったヤフーの社員にコミュニケーションツールとしての電話の意味を再確認させることにつながった。「電話の回数は減ったけれど、重要度は上がった印象です。電話が鳴るということは、重要な用件なんだという新しいコミュニケーション文化が生まれつつあります」。杉野リーダーのこの言葉は、ヤフーに限らずビジネスにおける今後の電話の立ち位置を鋭く指摘しているようだ。

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